メディア別の政府広報

内閣府大臣官房政府広報室が企画・制作した各種広報をメディア別に紹介しています。

ラジオ番組

令和2年(2020年)8月2日・8月3日放送

柴田阿弥とオテンキのりのジャパン5.0

まさかの時のために知っておこう!振り込め詐欺救済法(文字で読む)

ゲスト
  • 金融庁
    企画市場局 審議官
    中村 修
柴田
今日のゲストは、金融庁の中村修さんです。よろしくお願いします。
柴田
まず、「振り込め詐欺救済法」がどんな法律なのか、教えてください。
中村
はい。簡単に申しますと、振り込め詐欺に遭った被害者の方に対して、被害の回復を図る、つまりお金を取り戻すことを目的に、その手続を定めた法律です。
柴田・のり
知らなかったですね。
中村
この機会に是非知っていただきたいと思います。
柴田
振り込め詐欺に遭ったお金を取り戻せる、ということですが、実際に振り込め詐欺の被害に遭ってしまった場合はどうすれば良いのでしょうか?
中村
被害に遭ってしまった、あるいは被害が疑われる場合は、直ちにお金を振り込んだ相手金融機関と警察に連絡し、振り込んだ預金口座の取引停止を求めてください。その預金口座が犯罪に利用された疑いがある場合、金融機関は速やかにその口座の取引を停止します。
柴田
自分の口座ではなく、「振り込んだ先」の口座なんですね。
中村
はい。ご注意ください。
のり
ほかに必要なことはありますか?
中村
次に、その口座の金融機関に、被害金の支払申請が必要です。金融機関に事情を相談して、所定の申請書に必要事項を記入し、免許証やマイナンバーカードなどの本人確認資料と振込明細書の写しなどの被害を受けたことを証明できる資料を、併せて提出してください。
柴田
もし振込明細書を無くしてしまったり、捨ててしまったりしていたら、対象にならないんですか?
中村
その場合でも申請が可能なので、金融機関にご相談ください。
のり
それなら安心だね。でも、無くさないようにしないといけないですね。
柴田
そうですね。金融機関では、どんな手続が進められますか?
中村
金融機関では、今お話しした被害金の支払申請を待つことなく、犯罪に利用された口座のお金が犯人に渡ることがないように、口座の権利を失わせる手続を始めます。手続が開始されると、預金保険機構という政府関係機関がありますが、そのホームページに公告が掲載されます。
柴田
公告とは何ですか?
中村
「公に告げる」と書きます。公園の「公」に告白の「告」と書きますが、ここでは預金口座の持主が犯罪に利用された口座ではないと申出をしたり、被害を受けた人々にその被害金を取り戻す機会を与えたりするために、情報を広くお知らせするという意味になります。公告の状況は、預金保険機構のホームページで見ることができます。被害を金融機関に申し出ていれば、金融機関から公告を行った旨が連絡されます。
のり
そうなんですね。
中村
なお、公告期間を置いたりするなど、いろいろな手続がありますので、実際に支払を受けるまでには半年以上かかってしまうのが一般的です。
柴田
結構かかるんですね。でも口座の権利を消滅させる手続なので、慎重にやる必要があるんですね。
中村
この制度は、犯人が特定できなくても、金融機関への支払申請だけで、お金を取り戻せることが最大のメリットです。昨年度、この制度により取り戻すことができた金額はおよそ7億円となりました。
柴田
やっぱりお金が戻ることがまずは一番大事ですからね。
中村
もちろん、民事上の損害賠償請求などでお金を取り戻すという手段もありますが、これには時間と労力がかかりますし、そもそも犯人が特定できていなければ、この手段は困難です。
のり
損害賠償請求で犯人と関わり続けるのも怖いですしね。犯人に関わることなくお金を取り戻せたら良いですよね。
中村
ただ、振り込んでしまった口座に、その口座の取引を停止した時点で十分な残高がない場合、被害額よりも取り戻せる額が少なくなるケースは、残念ながら数多くあります。仮に、犯人が口座からお金を引き出してしまうと救済は受けられません。
柴田
そうなんですか。必ずしも振り込んだ金額が全額戻るというわけではないんですね。
中村
はい。もし振り込め詐欺の被害に遭ってしまった場合は、金融機関と警察にすぐに連絡をし、支払申請を行ってください。
のり
被害を受けた人がこの被害金の支払申請をしなかった場合はどうなるんでしょうか。
中村
申請を行わなかった場合、口座に残金があったとしても支払が受けられないので、必ず支払申請を行うようにしていただきたいと思います。
のり
でも、被害に遭ってしまった人は、パニックになって、申請を忘れてしまうことがあるかもしれないですよね。
中村
そうですね。被害に遭ったと金融機関に連絡した際、お金を取り戻す手続を尋ねることで支払申請の案内をしてもらえます。
のり
それは安心ですよね。支払申請が必要なことも覚えておきます。
中村
さらに、振込手続ではなく、現金を犯人に直接渡してしまった、宅配便などに現金を入れて犯人が指定した宛先に送ってしまったという場合は、「振り込め詐欺救済法」の適用が受けられません。
のり
現金での被害では対象にならないということですか?
中村
はい、そうです。
柴田
では、この法律が適用される犯罪にはどのようなものがあるのでしょうか?
中村
「振り込め詐欺救済法」の適用対象となる犯罪行為には、その代表的な手口として主に4つの種類があります。・親族を装って金銭をだまし取る「オレオレ詐欺」・サイトを利用した料金を支払えとだます「架空請求詐欺」・保証金を支払ったら融資が可能だとして金銭をだまし取る「融資保証金詐欺」・医療費の還付が受けられるなどとだましてATMの操作を誘導し金銭を振り込ませる「還付金等詐欺」です。
のり
「オレオレ詐欺」はよく聞きますよね。
中村
さらに、ヤミ金融の被害、社債、未公開株式などの金融商品の購入を装った詐欺も適用対象に含まれています。
柴田
振込によって被害が発生した場合は対象になるということですね。これは覚えておきたいですね。
中村
また、この「振り込め詐欺救済法」をかたった詐欺も発生しています。金融庁や金融機関を名乗り、被害金を返還するという名目で、電話やチラシ等で勧誘し、ATMなどから振り込ませる手口です。
中村
「振り込め詐欺救済法」に基づく被害者への返金制度は、先ほどお伝えしましたような手続によるもののみです。電話やチラシ等での勧誘は行いませんので、このような勧誘を受けた方は金融庁・預金保険機構や最寄りの警察署にご相談ください。
柴田
それでは中村さん、最後にリスナーの方へメッセージをお願いします。
中村
振り込め詐欺の特徴として、「すぐに振り込まないと大変なことになる」と被害者を急かし、考える時間を与えない点が挙げられます。皆様、どうか、すぐにお金を振り込もうとしないでください。事実関係を確認して、身近な人、交番、警察、銀行に相談してください。

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