メディア別の政府広報

内閣府大臣官房政府広報室が企画・制作した各種広報をメディア別に紹介しています。

ラジオ番組

令和2年(2020年)10月18日・10月19日放送

柴田阿弥とオテンキのりのジャパン5.0

知ってほしい。子どものための里親制度(文字で読む)

ゲスト
  • 厚生労働省
    子ども家庭局家庭福祉課児童福祉専門官
    河野 真寿美
柴田
今日のゲストは、厚生労働省家庭福祉課の河野真寿美さんです。
柴田
「子どものための里親制度」というテーマですが、里親制度とはどういうものか、まず教えていただけますか?
河野
日本には虐待など様々な理由により親の元で暮らせない子どもたちが、およそ4万5,000人います。そうした子どもを自分の家庭に迎え入れて、温かい愛情と正しい理解を持って、子どもの健やかな成長をサポートするのが「里親制度」です。
柴田
親御さんの元で暮らせない子どもたち4万5,000人のうち、里親の元で暮らしている子どもは何人くらいいますか?
河野
およそ5千6百人です。つまり1割強の子どもたちが里親の元で暮らしています。ほかの子どもたちは児童養護施設などの施設で生活をしています。
柴田
1割となると里親の割合は小さいですね。
河野
そうなんです。家庭的な環境で育つことが望ましい子どもたちが多くいることから、里親を増やしていきたいと考えています。
柴田
コロナ禍で虐待の通報が増えているというニュースも聞きますし、今の時代こそこんな現状を知ってほしいですね。
河野
施設と里親を比べて、どちらが良いということはありません。子どもたち一人一人が自身の状況に合わせて選択できるということが大切であり、その選択肢の一つとして里親制度があると理解してください。
柴田
里親を増やしていきたいというお話でしたが、そのためには、まず里親制度のことを多くの方に知っていただくことが大切ですね。
河野
はい、今月は「里親月間」でもありますので、今日はラジオをお聴きの方に里親制度を詳しくお伝えしたいと思います。
柴田
まず、里親になるための条件ですが、子どもを何人も育てているベテランというか、慣れた方、というようなイメージですが、どうですか?
河野
経済的に困窮していないことなどの条件はありますが、子育ての経験があるかどうかは条件としていません。単身の方や同性のパートナーの方なども里親になることができます。詳しい条件は自治体によって違いがあるので、児童相談所にお尋ねください。
のり
今ラジオをお聴きの方も、里親になれるかもしれないということですね!
河野
はい。研修をしっかり受けていただくことによって、里親になる準備はできます。何より大事なのは、子どもに対する豊かな愛情、子育てへの情熱です。
柴田
愛情や情熱が大事なのは本当にそのとおりと思いますが、子育て経験のない方も研修でしっかりサポートしてくれるのは安心ですね。
河野
はい。子どもは本来、地域や社会全体で育てていくものです。里親とは、地域や社会で子育てをする一人のプレーヤーであると捉えてみてはいかがでしょうか。
柴田
その考え、素敵だと思います。
のり
里親になりたいという方で「子育てのために仕事を辞めなくてはいけないのかな」といった心配をされる方も実際にいらっしゃるのではないかと思うんですけど、いかがですか?
河野
そうですね。共働きの里親家庭も多いですし、里親になった後も行政などからのバックアップもありますので、安心していただければと思います。
柴田
里親には幾つか種類があると聞きましたが、いかがですか?
河野
はい。里親を希望される方は児童相談所に登録することになりますが、最も多いのは「養育里親」です。
のり
「養育里親」?
河野
「養育里親」は、18歳未満の子どもが実の親の元に戻るまでの間、又は自立するまでの間、養育するものです。次に多いのは「養子縁組里親」です。これは養子縁組を結ぶことが前提となるものです。
のり
なるほど、「養子縁組」を前提としているので、「養子縁組里親」ですね。
河野
はい。自治体によっては、週末や長期休暇などに数日から1週間ほど子どもを迎え入れる「週末里親」や「季節里親」といった制度もあります。
のり
様々な種類があるから、里親になる方や子どもの状況に合わせることができそうですね!
柴田
ところで河野さん、先ほど「養子縁組里親」は養子縁組が前提というお話を聞きましたが、「特別養子縁組」というものを聞いたことがあるのですが、こちらはどういう制度ですか?
河野
「特別養子縁組」とは、養子となるお子さんと実の親との法的な親子関係を解消し、実の子と同じ親子関係を結ぶ制度です。戸籍上の表記も「子」となります。里親制度も特別養子縁組制度も、“家庭という大切な場所を実の親と暮らせない子どもに提供する”という意味ではどちらも同じです。
のり
特別養子縁組は戸籍の上でも親子関係を結ぶのですね。
柴田
そうですね。特別養子縁組については今年、制度が変わったそうですね?
河野
はい。特別養子縁組の対象となる子どもの年齢が変わりました。これまでは原則6歳未満でしたが、今年の4月からは原則15歳未満へと引き上げられました。
のり
里親にとっても子どもたちにとっても、特別養子縁組の機会が広がったということですね!
柴田
里親制度のお話に戻りまして、里親になるまでの流れについても教えてください。
河野
まずは、児童相談所に相談し、里親についてのガイダンスを受けます。その後、里親制度や子どもの権利などについての研修を受け、乳児院などで実習をします。
のり
しっかり学ぶんですね。その後はどう進むんですか?
河野
面談や家庭訪問による調査や都道府県児童福祉審査会の審査などを経て、里親登録が完了します。
のり
里親登録が最初のポイントですね。
河野
そうですね。里親登録が完了したら児童相談所の紹介を受けて、子どもと面会し迎え入れる準備をします。子どもと面会してから迎え入れるまでの期間は、それぞれの状況によって異なります。里親登録をしても、すぐに紹介があるとは限りません。
柴田
出会えるその日を心待ちにしている方も多いでしょうね。
河野
はい。出会った後は、外出や宿泊などで子どもと交流を重ねていき、その後子どもとの同居がスタートすることが多いです。
のり
やっぱり、一緒にいる時間が大事ですもんね。どこに行って、どんな話をして、何を一緒に食べたのか、そんな感じで笑いのツボも結構大事なのかもしれませんね。
柴田
その段階ではお互い分からないことばかりだと思いますが、少しずつ思いが通じると良いですよね。
柴田
ただ、実際生活し始めて戸惑うこともあるのではないでしょうか? 先ほど河野さんが、里親になってからの支援があるとおっしゃっていましたが、どんな支援でしょうか?
河野
はい。子供を養育していて悩みが生じた場合、児童相談所や支援機関の職員などが、電話やお宅にお伺いすることにより疑問や悩みをお聞きして、一緒に解決方法を考えたり、自治体などと連携して支援したりします。さらに地域の里親会による支援や交流活動もあります。
のり
子どもの成長に合わせて、疑問や悩みも違ってきますもんね。
河野
はい。そうなんです。様々な疑問や悩みについて、児童相談所職員などの助言を受けたり、里親同士で情報交換したりすることで、子どもとどのように接したら良いか見えてくることもあると思います。
柴田
子どものケガや病気などもそうですが、子どもを育てるとなると、やはり悩みや不安はあると思うので、里親になってからも支援があると安心ですね。
河野
はい。里親のお父さん同士や子ども同士の集まりが開かれている地域もあります。
のり
交流する場があるのはいいですね!
柴田
経済的な理由で里親になることを不安に思う方もいるかと思いますが、経済面でのサポートはありますか?
河野
はい、里親には、「里親手当」などの経済面でのサポートがあります。養育里親の場合、毎月一人当たり里親手当としておよそ9万円、生活費として5万円から6万円支給されます。さらに、学校教育費や子どもの医療費なども別に支給されます。
のり
そのようなサポートがあるのは、すごい安心ですよね。
柴田
今日伺った里親制度について、もっと詳しく知りたい、気になると思った方は、どこで確認することができますか?
河野
厚生労働省のホームページで「子ども・子育て」と書いてあるところをご覧ください。里親制度のサイトに進めます。「厚生労働省 里親制度」でも検索できます。
柴田
検索ワード「厚生労働省 里親制度」ですね。わかりました。
河野
この放送をきっかけに、少しでも関心を持っていただける方が増えたら、とても嬉しいです。

バックナンバー

2020年       4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月