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メディア別の政府広報
内閣府大臣官房政府広報室が企画・制作した各種広報をメディア別に紹介しています。ラジオ番組
令和2年(2020年)12月13日・12月14日放送
食べられるのに捨てられてしまう食品を減らしましょう!(文字で読む)

- ゲスト
-
- 消費者庁消費者教育推進課食品ロス削減推進室
課長補佐
堀部 敦子
- 消費者庁消費者教育推進課食品ロス削減推進室
- 柴田
- 今日のゲストは、消費者庁食品ロス削減推進室の堀部敦子さんです。
- 柴田
- 私たち一人一人が食事を残してしまう分を積み重ねると、すごい量になりそうですね。
- 堀部
- 「本来食べられるのに、捨てられる食品」のことを「食品ロス」と言いますが、日本の食品ロスは年間612万トンにも上ります。毎日、大型の10トントラックで、およそ1,700台分の食品を廃棄している計算になります。
- 柴田
- 国民1人当たりに換算すると、どれくらいの量になるのでしょうか?
- 堀部
- その質問は3択のクイズにしたいと思います。国民1人当たりに換算すると、毎日どれくらいの食品ロスが出ているでしょうか?1番:毎日スプーン1杯分、2番:毎日ごはん茶碗1杯分、3番:毎日洗面器1杯分
- のり
- 願いを込めて1番の「毎日スプーン1杯分」であって欲しいと思います。
- 堀部
- 正解は、2番の「毎日ごはん茶碗1杯分」です。この捨てられた大量の食品を処分するためにも多額のコストが掛かっています。世界でも食料の廃棄は問題になっており、世界で見ると「人の消費のために生産された食料」のおよそ3分の1を廃棄しています。世界全体でも食品ロスの削減は待ったなしの問題です。
- 柴田
- これからクリスマスやお正月で家族や友達と食事をする機会も増えそうですよね。
- 堀部
- クリスマスやお正月に集まる機会もあると思いますが、例えばケーキやオードブル、おせち料理などは、あらかじめ予約をしてから購入してください。予約をすることで、お店側が廃棄する量を減らすことができます。また、「食べ切ること」も食品ロスの削減につながります。
- 柴田
- どのようにすれば食べ切ることができるのか、教えてください。
- 堀部
- まず宴会や会食ですが、新型コロナウイルス感染症の影響で、今年は忘年会を控える方もいらっしゃると思いますので、今後の参考としてお話します。
- 柴田
- 今年は感染対策をしっかりとして、近しい人と少人数、短時間での実施となると思いますが、食べ切ることのポイントは同じだと思うので、是非教えてください。
- 堀部
- 宴会や会食の場合、ポイントは幹事です。幹事が参加者の好み、食べ切れる量を確認して、お店選びをします。
- 柴田
- 予約の前の時点で、食品ロス削減に向けて始まっているわけですね。
- 堀部
- そのお店がハーフサイズや少ない量の提供にも対応しているかどうかも確認しましょう。また、特に宴会や会食で覚えていただきたいキーワードは、「30・10(さんまる・いちまる)」です。まず、乾杯後30分間は料理を楽しみます。
- のり
- それが30・10の「30」の部分ですね。
- 堀部
- まず、出来たてをおいしく味わって、それから親睦を深めましょう。その後、お開きの時間が近づいたら、お開きの10分前にもう一度料理を楽しみ、幹事は「食べ切り」を呼び掛けてください。
- 柴田
- 10分前が30・10の「10」ですね。宴会や会食の時の30・10、覚えておきましょう。そのほかに、日頃どんなことに気を付けたらよいですか?
- 堀部
- 買い物をする前に、冷蔵庫の中をチェックしましょう。買い物は、使う分だけ。食べられる量を購入しましょう。すぐに食べるものは、並んでいる食品の手前側にあるものから手に取るようにしましょう。
- 柴田
- スーパーなどで手前側に並んでいるものは、賞味期限が長くないものだったりしませんか?
- 堀部
- 確かに、スーパーなどでは、賞味期限が迫っているものを手前側に陳列することが多いですが、賞味期限は「おいしい目安」、「おいしく食べることができる期限」です。賞味期限が近づいていても、すぐに食べるつもりなら、おいしく食べられることに変わりはありません。陳列棚の手前側の食品から購入していただくことも、食品ロス削減への立派な貢献です。
- 柴田
- 他にはどんなことに気をつけたらよいですか?
- 堀部
- 調理をするときは、家に残っている食材から先に使いましょう。「いつか食べよう」と思っているうちに、その食材が食品ロスになりかねません。また、料理は、残さず、食べ切れる量を作ることも大事です。そして食材を上手に使い切るには、定期的に冷蔵庫や収蔵庫の中を整理する日を作りましょう。
- 柴田
- 例えばどんな感じですか?
- 堀部
- 例えば、毎月決まった日に、冷蔵庫にある残り物でお好み焼きや焼きそばを作るなど、工夫次第で冷蔵庫の中の食材を無駄なく使うことができます。
- 柴田
- もし作り過ぎて食べ切れなくなったら、どうしたらよいですか?
- 堀部
- そんな時は、リメイク料理で食べ切りましょう。リメイク料理とは、ミートソースが余ったら、じゃがいもとチーズを加えてグラタンにしたり、ひじきの煮物が残ったら、ツナ缶と併せてひじきごはんにしたりするなど、残った料理と他の食材とを組み合わせて、新たな料理に変身させることです。こうしたレシピがたくさん載っているサイトがありますので、詳しくは「消費者庁のキッチン」で検索してみてください。
- 柴田
- あと、家で保存している間に食品を腐らせてしまうこともあると思いますが、冷蔵庫で保存しておく時の注意点を教えてください。
- 堀部
- まずは食中毒に注意が必要です。先ほどお話ししたミートソースのようなリメイクの場合もそうですが、温かい物を冷ますときには、速やかに粗熱を取ってすぐに冷蔵庫に入れることが重要です。その上で、下処理した日をテープに書いてタッパーに貼る、長期保存できる食品は奥に、水分が多いなど傷みやすい食品は手前に置く、などするのがお勧めです。