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メディア別の政府広報

内閣府大臣官房政府広報室が企画・制作した各種広報をメディア別に紹介しています。

ラジオ番組

令和3年(2021年)1月3日・1月4日放送

柴田阿弥とオテンキのりのジャパン5.0

ノロウイルスによる食中毒に注意しよう!(文字で読む)

ゲスト
  • 厚生労働省
    医薬・生活衛生局 食品監視安全課長
    三木 朗
柴田
今日のゲストは、厚生労働省食品監視安全課長の三木朗さんです。
柴田
食中毒というと夏をイメージしがちですが、冬はノロウイルスに要注意ですね?
三木
そうですね。ノロウイルスによる食中毒は、1年を通じて発生していますが、特に11月から3月にかけて発生する件数が多いです。
柴田
冬に食中毒といえば、ノロウイルスと言い切ってもよいくらいでしょうか?
三木
ノロウイルスのほかにも、腸管出血性大腸菌のO157や、カンピロバクターなどの細菌による食中毒もありますが、例えば令和元年の食中毒患者1万3,000人のうち、およそ7,000人がノロウイルスによるもので、非常に多いです。
柴田
ノロウイルスによる食中毒の特徴を教えていただけますか?
三木
ノロウイルスは10から100個程度の少量のウイルスで感染します。感染から発症までにかかる時間、すなわち潜伏期間は、24時間から48時間で、人の手や指、あるいは食品を介して、経口で感染します。しかも、ノロウイルスは食品の中では増殖せず、ヒトのお腹の中で増殖し、吐き気、嘔吐、下痢や腹痛を引き起こします。
柴田
症状の重さは、いかがですか?
三木
健康な大人の方は、比較的軽い吐き気や腹痛で回復しますが、お子さんやご高齢の方は、重症化するおそれもあるので注意が必要です。
柴田
ノロウイルスの感染経路についても教えてください。
三木
感染経路としては、食品からの感染はもちろんですが、それ以外には、例えばノロウイルスが大量に含まれる患者の糞便や嘔吐物から、人の手を介して二次感染する場合があります。
柴田
嘔吐による汚染物を片付けるときは手袋やマスクを付けることと、やはり日頃からのうがい、手洗いが大事ということですね。
三木
是非お願いします。さらに、ノロウイルスは非常に小さいので、乾燥すると空気中に漂って、これが口に入って感染することもあります。患者の嘔吐物などは、乾燥しないうちにビニール袋に入れて、塩素系の消毒薬などですぐに処理し、床に残らないようにしないといけません。また、処理した後は空気中のウイルスが外に出て行くように、十分に換気を行うことが感染防止につながります。また、ノロウイルスは乾燥した状態でも室温で20日以上、感染性を保持すると考えられます。
柴田
塩素系の消毒液を常備していない方は、薬局などに買いに行かなくてはいけないですね。
三木
ご家庭に塩素系の漂白剤があれば、薄めて消毒液としても使えます。
柴田
ノロウイルスの感染経路について、食品による感染経路はどんなルートが考えられますか?
三木
食品からの感染経路としては、飲食店や家庭で食品を扱う方からの感染が考えられます。ノロウイルスは感染者の糞便などから手に付着して、そこから、ドアノブ、調理器具、食品へと汚染が広がります。
のり
自分が調理する時も気を付けないといけないですね。
柴田
食品を扱う職場の方、飲食店やご家庭で調理する方は、普段から感染予防を徹底されているかと思いますが、今一度、気を引き締めて徹底していただきたいですね。
三木
是非お願いしたいです。
柴田
ほかにも食品による感染経路はありますか?
三木
ノロウイルスに汚染された食品を生で、あるいは十分に加熱調理しないで食べた場合や、ノロウイルスに汚染された井戸水などを十分に消毒していない状態で飲んだ場合も、感染経路として分かっています。こうした色々な感染ルートがあるということが、ノロウイルスの感染予防を難しくしています。
柴田
ノロウイルスによる食中毒は、どのように予防できるのでしょうか?
三木
ノロウイルスによる食中毒は4原則で予防してください。一つ目は、ノロウイルスを「持ち込まない」ということです。調理場への持ち込みを避けて欲しいです。例えば、食品に関わる仕事をされていて体調が優れない方は、お家で休んでいただくなど、現場のトップによる判断が特に大事になります。
のり
体調が悪い時は、調理はせず、食品に触らないが基本ですね。
柴田
二つ目は何ですか?
三木
二つ目は、ノロウイルスを「拡げない」ということです。モノへの接触を介して拡がるので、これを防いでいただきたいです。手洗いをきちんとやることはもちろん、調理器具の洗浄・消毒、トイレの清掃ではタンクレバーやドアノブなどの消毒もしっかりと行ってください。
柴田
トイレの清掃の際、手袋・マスクを必ず付けたいですね。三つ目はいかがですか?
三木
三つ目は、ノロウイルスを「付けない」ことです。食品や手に付けないことで経口感染を防止できます。これは二次汚染を防止する上でも有効で、適切な手洗い、器具の洗浄・消毒をこまめに行いましょう。
柴田
こまめな手洗いですね。そして、最後に四つ目は?
三木
四つ目は、ノロウイルスを「やっつける」ことです。万が一、食品に付いてしまった場合でも、やっつけることができます。代表的な方法は加熱です。食品の中心部を85度から90度で90秒以上加熱をすることでノロウイルスは死滅します。
のり
今、お話にあった適切な手洗いについて、特に注意することはありますか。
三木
特に食品関係の仕事をされている方には、洗うタイミングを意識していただきたいと思います。トイレに行った後、キッチンなどの調理する場所に入る前、料理の盛り付けなどで食品に触れる前、少なくともこういったタイミングでは、その都度、念入りに手洗いをしてください。
柴田
あと、皆さまの中にも、飲食業や食品製造業の方がいらっしゃるかと思います。今日は三木さんから、衛生管理について特にお伝えしたいことがあるということで、ご紹介をお願いします。
三木
食品衛生法の一部が改正され、今年の6月1日から原則、全ての食品事業者の方に「HACCP」に沿った衛生管理の実施が求められるようになります。「ハサップ」と呼びますが、「Hazard」「Analysis」「Critical」「Control」「Point」と5つの英単語の頭文字からとったもので、世界的な標準である食品衛生の管理手法のことを言います。
のり
この手法を日本国内でも広げていこうというわけですね。
三木
そのとおりです。食品事業者の方が日頃から実施している衛生管理を“見える化”するため、衛生管理計画という形で書き出していただき、それを実施して記録を残すことをお願いすることとなります。
のり
作業としては難しいですか?
三木
そんなに難しくありません。飲食店や小規模な事業者の方には、厚生労働省のホームページに公開されているHACCPの手引書を参考にして取り組んでいただけます。この手引書には管理計画の記録の様式や、記録の記載例などを載せてあります。
のり
計画、実施、記録ですね。
三木
はい。今年6月1日からの実施となりますので、食品事業者の方は準備をお願いします。詳しくは、「厚生労働省 ハサップ」と検索してください。
柴田
私たち消費者には、HACCPの導入で、どのような恩恵がありますか?
三木
近年、食品の安全・安心に対する消費者の関心や要求は、とても高まっています。HACCPの衛生管理を行うことで製品全体の安全性が確保でき、食中毒等の未然防止につながります。また、万が一、食中毒が発生した場合でも、事業者が保管している記録から迅速な原因究明を行うことができ、被害の拡大防止につながります。
柴田
日頃から料理の作り置きをしているご家庭もあるかと思います。冬はどのような点に注意すればよいですか?
三木
外の気温が低いから冷蔵庫に入れなくても大丈夫だと思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、料理を保管する場合や作り置きの料理を冷却する場合には、夏場と同様、冷蔵庫を使用してください。

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