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くらしのミカタ 日本銀行とお金の世界(文字で読む)

内閣府大臣官房政府広報室が企画・制作した各種広報をメディア別に紹介しています。

令和3年(2021年)8月1日放送

ラジオ番組「青木源太・足立梨花 Sunday Collection」のロゴ

くらしのミカタ 日本銀行とお金の世界(文字で読む)

ゲスト
日本銀行情報サービス局
総務課長
上原 博人

私たちが普段何気なく使っているお金。みなさんは、お金について、どれだけ知っていますか? 安心して使い、預け、買い物ができるのも、日本銀行が大きく関わっているからなんです。見聞を広げる大人の社会科見学企画第2弾! 今回は、「くらしのミカタ 日本銀行とお金の世界」というテーマで深掘りしました。

青木
突然ですが、足立さんはお金が好きですか。
足立
お金があったら、うれしいです。
青木
では、今、国内で流通しているお札は何円くらいあると思いますか。
足立
5千億円くらいですかね。
青木
なんと、2020年の大晦日、一般家庭や企業、金融機関などで、年越ししたお札の残高は、合計でおよそ118兆円。千円札、二千円札、五千円札、一万円札の4種類のお札が流通しているわけですが、このお札を積み重ねると、富士山のおよそ470倍の高さに、横に並べると、地球と月の間を3往復半する距離になるそうです。お金は、とても身近な存在ですが、深掘りすることはあまりありませんよね。そこで、見聞を広げる大人の社会科見学企画第2弾!
足立
大人だけではなく、夏休みの自由研究のテーマを探している子供たちにも参考になりそうですね。
青木
足立さんは、日本銀行が普通の銀行と違うことはご存知ですよね。
足立
“銀行の銀行”と習った記憶があります。
青木
そうですよね。日本銀行は銀行の銀行です。つまり、一般の銀行が私たちのお金を預かったり、私たちへ貸してくれたりするのと同じように、日本銀行は、民間銀行からお金を預かったり、逆に銀行へお金を貸し出したりしています。また、日本銀行は政府の銀行でもあります。国は、日本銀行に預金口座を持っていて、税金などがこの口座に集まってきます。道路の建設代金や年金は、この口座から支払われます。
足立
日本銀行は、私たちには直接関係がないのかなと思ってしまいますが…。
青木
実は、日本銀行がなかったら、私たちは安心してお金を使うことも、安心して暮らすこともできなくなってしまうんです。ここからは、日本銀行の役割について、スペシャリストと一緒に深掘りしていきましょう。日本銀行情報サービス局 総務課長の上原博人さんです。日本銀行の仕事は、多岐に渡りますが、今日はポイントを絞って、まずは“お札の発行”について教えていただきましょう。
上原
日本銀行は、日本で唯一、お札を発行できる銀行です。お札の正式名は“日本銀行券”と言い、お札には日本銀行券と印刷されています。
足立
今、手元にある一万円札にも、確かに大きくしっかりと書かれています。
青木
ちなみに、同じお金でも貨幣(コイン)には、日本銀行ではなく日本国という文字が刻まれています。これは、貨幣を発行しているのは日本政府であることを意味しています。お札と硬貨で違いがあるんです。
青木
日本銀行は、このお札の発行から、古くなったお札を回収し、処分するまでの“お札の一生”を管理しています。そしてこの管理には、偽札のチェックも含まれています。足立さん、現在の一万円札に取り入れられている、偽造防止技術は何種類あると思いますか。
足立
3種類くらいですか。
青木
答えは、11種類あります。いろんな細かい偽造防止技術があるんです。
足立
日本の偽造防止技術はすごいですね。
青木
世界最高峰と言っても過言ではありません。こうした高い技術と、日頃のチェックで、偽札が出回るのを防いでいるので、私たちは安心して使うことができるんです。さらに、最新の偽造防止技術を採用する、新しいお札の発行が予定されているんですよね。
上原
そのとおりです。2024年度上期を目途に、新しい一万円札、五千円札、千円札が発行される予定です。例えば、新しい一万円札は、渋沢栄一が肖像となる見込みですが、肖像の3D画像が回転して見える、最先端のホログラムが採用される予定です。こうした技術が銀行券に採用されるのは、世界で初めてなんです。
足立
ところで、お札の一生って、何年くらいなんですか。
上原
お札の平均寿命は、一万円札で4、5年、五千円と千円札で1、2年です。綺麗なお札を流通させるため、少し傷んできたお札は、回収した際に、廃棄しています。
足立
ちなみに、破れたりして、一部分しか残っていないお札は、どうしたら良いですか。
上原
表と裏の両面で、お札であることが確認でき、一定以上の面積が残っていれば、金融機関や日本銀行で、綺麗なお札と引き換えることができます。
青木
日本銀行の本店は、東京の日本橋にありますが、全国にも支店や事務所があり、最寄りの支店などに行けば、窓口で直接、引き換えることもできるそうです。
足立
私たちでも、日本銀行を直接利用できるんですね。
上原
実は、交通反則金の納付も受け付けています。
青木
さあ、ここからは、日本銀行のもう一つ重要な役割について伺います。
上原
その役割とは、“物価の安定”です。物価とは、一つ一つの商品の価格ではなく、お店で売っている物やサービスなど様々な価格を総合的に表したものです。物やサービスの価格が、大幅に上がり続けたり、逆に下がり続けたり、あるいは、短い間に大きく上下したら、私たちの暮らしが不安定になります。
足立
“暮らしが不安定になる”というのは、具体的にどういうことですか。
青木
「景気がいい」「景気が悪い」とよく言いますよね。「景気がいい」時というのは、物の売り買いやお金の動きが活発な時です。物を作ればよく売れるし、よく売れるから、会社は儲かって、社員のお給料を上げることができます。
足立
お給料が上がれば、欲しい物を買えますね。
青木
でも、景気が良くなり過ぎると、高くても良いから買いたいという人が増えるので、物の値段が上がります。例えば、1巻500円で買えた漫画が、1000円に値上がりした場合や、ほかの物やサービスの値上がりも、ずっと続いたらと考えると…。
足立
それは困りますね。
青木
逆に、「景気が悪い」時というのは、物の売り買いやお金の動きが鈍い時です。物を作っても売れないので、物の値段が下がります。物の値段が下がると、消費者にとっては、安く買えるので良いようにも思えますよね。
足立
そうですね。
青木
でも、値段が下がり続けると、物を作っている会社は儲かりません。サービスを提供している会社も同じです。そうすると社員は、お給料が減ったり、場合によっては、会社が倒産して、失業してしまうかもしれません。
足立
値段が下がり続けるのも困りますね。上原さん、物価の安定について、日本銀行ではどのような取組をしているんですか。
上原
金融政策と言って、現在は、短い期間の金利や10年物国債の金利をコントロールしているほか、国債に加えて社債などの資産も買入れています。こうした金融政策を通じて、日本銀行は、消費者物価という指標が、前の年に比べて2パーセント上昇する物価の安定を目指しています。
足立
でも、物価がどんどん上がっていくことは心配です。
上原
物価が上がるのは困ると感じることは、極めて自然なことです。例えば、日本銀行が実施しているアンケート調査をみると、「物価が上昇している」と感じている回答者のうち、8割程度の方が、「物価上昇は望ましくない」と答えています。
青木
回答する人は、お給料などは変わらないと考えて、物価が上がることは困ると答えるのが普通ですよね。
上原
ただ、賃金が上昇せずに、物価だけが上昇するということは、普通には起こらないことです。日本銀行が目指している、2パーセントの物価上昇率が、安定的に続く経済・社会では、「賃金も物価も緩やかに上がる世界」が実現されると考えています。
足立
景気や物価を見守って、状況に合わせて金融政策を行う日本銀行は、私たちの暮らしに、とても大事な存在なんですね。
青木
でも、今、ご紹介したのは、日本銀行の役割の一部です。もっと詳しく知りたい方は、是非、日本銀行のホームページをご覧ください。日本銀行の役割を分かりやすく紹介するページや、動画が充実しています。ちなみに足立さん、日本銀行本店の本館中庭には、馬の水飲み場があるんですよ。
足立
馬の水飲み場ですか。
上原
日本銀行本店の本館は、東京駅も手がけた辰野金吾博士の設計により、明治29年に完成し、国の重要文化財に指定されている歴史的建造物です。その昔、現金の輸送には馬車が使われていたので、馬の水飲み場が、今も残されています。ちなみに、今でも水が出ます。
青木
あと、上から見ると「円」の形になっているんですよね。
上原
よく言われていますが、設計した時に、「円」の形を意識してはいなかったそうです。
青木
日本銀行のホームページにある『おうちで、にちぎん』のコーナーをご覧いただくと、3D・VR映像で、本館内部をご自宅から見学できて、馬の水飲み場などを見つけることもできます。実際に見学することもできるそうですね。
上原
コロナ禍で、規模を縮小している関係で、既に8月末まで予約は埋まっているのですが、ガイドの解説付きで見学ができます。関東大震災の被災も免れた地下の金庫内で、写真撮影を楽しむこともできます。まず、こうした見学をきっかけに、日本銀行の役割や業務を知っていただければと思います。
足立
今日の話を聞いて、一番印象に残ったことは、一万円札の偽造防止技術が11種類あることです。是非、皆さんも日本銀行のホームページを見ながら、実際の一万札と見比べて欲しいなと思いました。
青木
私は、物価の安定について、日本銀行が役割を果たしているという部分で、2パーセントの物価上昇率が、安定的に続く経済、社会を目指しているというところが印象に残りました。物価が上がってしまうのは、嫌だなと思ってしまう方もいるかもしれないのですが、資本主義が健全に発展していくためには、2パーセントの物価上昇率が安定的に続くことは大事だなと、改めて思いました。
放送予定(※内容は変更になる場合があります)
「魅力再発見! 暮らしを支えるダムの世界」
令和4年(2022年)5月22日(日曜日)
「世界にコミット! 魅力あふれる日本の農林水産物と食品」
令和4年(2022年)5月29日(日)
前回放送分の配信

令和4年(2022年)5月15日(日曜日)

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