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メディア別の政府広報

内閣府大臣官房政府広報室が企画・制作した各種広報をメディア別に紹介しています。

ラジオ番組

令和3年(2021年)10月17日放送

ラジオ番組「青木源太・足立梨花 Sunday Collection」のロゴ

子供の未来を拓く GIGAスクール構想(文字で読む)

パーソナリティとゲスト
ゲスト

文部科学省
初等中等教育局 学校デジタル化プロジェクト チームリーダー
板倉 寛

学校教育に関する新たな取組で、今、学びの場が大きく変化しています。今回は、「子供の未来を拓く GIGAスクール構想」というテーマで深掘りしました。

青木
インターネットが普及した今、私たちは仕事や家庭、社会のあらゆるシーンで情報通信技術、いわゆるICTを活用していますよね。
足立
私もほぼ毎日、SNSで友達と連絡を取ったり、発信したり、通信販売で買い物をしていますから、やはりICTは身近なものだし、お世話になっていますね。
青木
ICTの発展により、私たちの暮らしは非常に便利に、より豊かになりました。ところが、この技術、日本の学校現場ではまだ、あまり活用が進んでいないんです。 “学校の授業におけるデジタル機器の利用時間” を欧米諸国や韓国などOECDに加盟している国と比べると、日本は37か国中、なんと最下位なんです。SNSやネットゲームでデジタル機器を利用する頻度は1位なんですが、学びには活用されていないんです。こうした背景もあり打ち出されたのが、今日深掘りする “GIGAスクール構想” なんです。
足立
“GIGAスクール構想” この言葉は初めて聞く方も多いのではないですか?
青木
“GIGAスクール構想” とは、子供たち一人ひとりに最適であり、かつ創造性を育む教育を実現させるために、文部科学省が進めている新たな学校教育に関する取組です。この取組のベースになっているのは、「児童生徒向けの端末を1人につき1台整備する」こと、そして、その活用に不可欠な「高速大容量の通信ネットワーク環境を一体的に整備する」ことです。
足立
これからの授業は、1人1台パソコンやタブレットなどのデジタル機器を使うことが当たり前になるということですね。
青木
これにより、学校教育は劇的に変わると言われています。そして、様々な支援を必要とする子供を含め、多様な子供たちを誰一人取り残さず、それぞれの資質や能力を一層確実に育成することが期待されているんです。ここからはスペシャリストと共に深掘りしていきましょう。文部科学省 学校デジタル化プロジェクトチームリーダーの板倉寛さんです。 “GIGAスクール構想” が2019年12月に打ち出されてから2年ほど経ちます。現状はいかがでしょうか?
板倉
取組がスタートする以前の調査では、1台のコンピュータを生徒5人ほどで使っている状況でした。地域による格差も大きく、7人から8人で1台を使っているところもありました。
足立
1人1台には程遠い状況だったんですね。
板倉
しかし、2020年になると新型コロナウイルス感染症への対応として、“児童生徒1人1台端末” の環境整備が急がれ、今年3月には“児童生徒1人1台端末” と “高速大容量の通信ネットワーク環境の整備” が日本全国の自治体でほぼ整いました。
青木
皮肉なことにコロナが、学校現場のICT化を加速させたんですね。
板倉
そういうことになります。でも、今はまだ環境が整っただけの段階です。これから次のステージに向かっていかなければいけません。
青木
“児童生徒1人1台端末” と “高速大容量の通信ネットワーク環境の整備” は、“GIGAスクール構想” の手段であって、目的ではありませんよね。
板倉
“GIGAスクール構想” は、全ての子供たちの創造性を育み、これからの社会の創り手として、その資質や能力を一層確実に育成していくことが目的ですから、今後は、1人1台端末を活用して、何を行うかが重要になってきます。
青木
“GIGAスクール構想” によりタブレットなどの端末も、ノートや鉛筆と同じように、授業に欠かせないアイテムになりました。これにより、学びの場はどのように変わっていくのでしょうか。
板倉
まず、分かりやすい例を挙げますと、これまでは教室の子供たち全員が同時に同じ内容を学習するのが一般的でした。しかし、タブレットなどの端末を活用した授業では、同時に別々の内容を学習することができます。これにより、一人ひとりの子供の理解度に応じた個別学習が可能になります。
足立
自分のスピードに合った勉強ができるというのは、大きなメリットですよね。授業についていけない子が減りそうですよね。
青木
そのほかにも、メリットはたくさんあり、例えば、先生は、子供たち一人ひとりの反応を、端末を通して把握することができます。そのため、日頃なかなか手を挙げて発信できない子の意見に触れることもできます。
足立
大勢の前では恥ずかしくて発言できない子も、端末になら自分の意見を書き込みやすいということもありますから、先生と一人ひとりの子供たちとの距離が縮まる感じですね。
青木
先生だけでなく、子供同士で双方向の意見交換も可能なので、授業中、子供たちもリアルタイムで様々な意見に触れることができます。同時に一つの課題を話し合って、課題解決を一緒に達成することもできます。
足立
これまでは、隣の人や班で話し合っていたことも、より多くの人と話し合うことができるわけですから、課題によっては、より精度の高い解決策を導き出すことができますね。
青木
様々なメリットがありますね。
板倉
学びがより深くなると思います。また、遠隔教育も可能になります。これにより、遠くの専門家の意見を聞いたり、世界の子供たちと意見交換したり、学びの場を広げることもできます。過疎地や離島の子供たちは、より多くの子供たちと授業を共にし、多様な考えに触れられるのもメリットですし、入院中の子供と教室をつないだ学びも可能になります。
足立
1人1台端末により、学校の授業がどんどん変わっていくのですね。
板倉
ただし、今はまだ、環境が整っただけで、多くの学校や先生にとって1人1台端末のふだん使いは初めての試みです。これから試行錯誤して、より良い形を構築していくことが大切だと思っています。
青木
先生の中にも、授業スタイルをまだ確立できていない部分や、デジタル機器が苦手な方はいらっしゃると思うので、今はまだ、スタートラインに立ったところということですよね。
板倉
そのため、今後ICTを活用したより良い授業が行えるように、地域の実態に応じた教員研修の実施や有益な情報の発信など、学校現場へのサポートが重要になっています。
青木
なかには、先進的な取組をしている自治体もあるんですよね?
板倉
先進的な取組をしている自治体にリードしていただき、自治体の横のつながりを強化して、そのノウハウを共有し、お互いに助け合い、ゆくゆくは、それぞれの自治体で個性的な取組ができるようにしていきたいと思っています。
青木
先生たちもやらなければならないことがたくさんあって大変だと思いますが、逆に、私たち保護者が心掛けておかなければいけないことなどはありますか?
板倉
保護者の中にはICTを活用して様々な情報を得たり、大勢の人とつながることで危険はないのか、また視力が低下するのではないかなど、健康面で心配をされている方もいらっしゃいます。しかし、学校の中で日頃からICTを活用する場面が増えることにより、ICTの正しい活用法やモラルも身に付くのではないかと考えています。
足立
正しく使い方を学べる環境は大事だと思いますが、視力の低下が気になる気持ちも分かります。
板倉
そのため、学校では目の健康に配慮して端末を使用するように指導しています。
青木
例えば、良い姿勢を保ち、目と端末の画面との距離を30センチ以上離す、30分に1回は20秒以上、画面から目を離して遠くを見て目を休める、就寝1時間前からは、端末の使用を控えるなどがあるそうです。
板倉
こうした指導により、子供たちが自らの健康について自覚を持ち、意識した行動を身に付けることが期待されています。保護者の方も、是非、ご家庭で端末を利用する際のルールを定めるなど子供たちが安心して安全に端末を利用できるようにご協力ください。
足立
学校と家庭、両方で配慮していくことが大切ですね。
板倉
GIGAスクール構想により “1人1台端末” が学校でのスタンダードになりました。これから、その有意義な活用に向けて様々な取組が進められていきます。子供たちが未来の社会の創り手として活躍できるよう、今後のGIGAスクール構想を見守り、応援いただけますよう、よろしくお願いいたします。
足立
私が学生の時では考えられなかった「生徒1人1台端末」が記憶に残りました。これで今後の学校の授業が、さらに良いものになっていくことを信じて見守っていきたいと思いました。
青木
私は、今日の “GIGAスクール構想” の理念「多様な子供たちを誰一人取り残さない」が印象に残りました。やはり、30人から40人のクラスだと物事の理解度には差が出てしまいますが、この “GIGAスクール構想” によって、誰一人取り残すことなく、教育していくということが良い取組だと思いました。

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