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ひとりひとりができること ゼロカーボンアクション30

環境問題という大きな問題も、私たち一人一人が日々の暮らしの中で賢い選択を行うことで、少しずつ小さくできるかもしれません。今回は、「ひとりひとりができること ゼロカーボンアクション30」というテーマで深掘りしました。

ラジオ番組「青木源太・足立梨花 Sunday Collection」

パーソナリティとゲスト
ゲスト
環境省 地球環境局
地球温暖化対策課 脱炭素ライフスタイル推進室 室長補佐
井上 昇

ストリーミング(音声で聴く)

放送日
令和4年(2022年)7月10日
時間
18分14秒
配信終了予定日
令和5年(2023年)7月9日

文字で読む

青木
足立さんは【COOL CHOICE】という言葉を聞いたことはありますか?
足立
もちろんです!地球温暖化対策の話をするときによく耳にしますよね。
青木
【COOL CHOICE】を改めてご説明しておくと、CO2などの温室効果ガスの排出量削減のために脱炭素社会づくりに貢献する「製品への買換え」、「サービスの利用」、「ライフスタイルの選択」など、日々の生活の中で、地球温暖化対策に役立つあらゆる「賢い選択」をしていこうという取組です。2015年の6月からスタートしていますから、現在は8年目を迎えています。スタートした時は、温室効果ガスの排出量を2030年度までに、2013年度比26パーセント削減を目標にしていました。
足立
これまでにどれくらい温室効果ガスを削減できているんですか?
青木
2019年度は2013年度と比べて14パーセント削減となっています。
足立
まだまだですね。
青木
そうなんです。しかも、令和3年4月に、この目標値が見直しされていまして、2030年度までの新たな削減目標値は46パーセントです。
足立
それだけ地球温暖化の現状が深刻だということですよね。
青木
そうですね。世界中で様々な異常気象が発生していますし、日本でも大規模な風水害が度々起こるようになっています。例えば、台風の増加や強度などは、地球温暖化による海水面の温度上昇が一因になっているとも言われていますから、温暖化の要因であるCO2を削減することは差し迫って重要なことなんです。
足立
地球の温暖化は異常気象や災害となって、私たちの暮らしに被害をもたらすとなると、決して人ごとではないですね。
青木
2050年までには、温室効果ガスの排出量から植林や森林管理などによる吸収量を差し引いて合計を実質的にゼロにする「カーボンニュートラル」という高い目標も掲げています。そこで、今日のテーマ【ゼロカーボンアクション30】です!スペシャリストをお迎えしましょう。環境省 地球温暖化対策課 脱炭素ライフスタイル推進室 室長補佐の井上昇さんです。
足立
井上さん!【ゼロカーボンアクション30】という言葉は初めて聞いたんですけどこれは何でしょうか?
井上
近年は環境問題への関心が高まり、CO2などの温室効果ガスを削減することが求められていることは多くの皆さんが認識されていると思います。しかしながら、「カーボンニュートラル」と聞くと工場や発電所といった企業の問題だと思われがちです。ところが、日本のCO2排出量のおよそ6割は衣食住を中心とするライフスタイル、つまり私たちの暮らしに起因しているんです。
青木
私たちが食べる食品も、着る服も、工場で製造され、その後、流通、消費、廃棄されるわけですけど、そのすべての段階でCO2は排出されます。そして、私たちは快適に暮らすためにエアコンなどの電化製品を使い、車で移動もします。ですから、CO2排出量のおよそ6割が私たちの暮らしに起因しているというのは当然といえば当然なんですよね。
井上
はい。だからこそ私たち一人一人が日々の暮らしの中でCO2削減につながる行動を積み重ねていくことが大切なんです。そこで、環境省では【ゼロカーボンアクション30】として、衣食住・移動・買物などでCO2削減に取り組むことができる30種のアクションと、そのアクションを取り入れることによるメリットを整理してホームページなどで公開し、「ひとりひとりができることからはじめてみよう!」と呼びかけているんです。
足立
30種もあるんですね。どんなアクションがあるんですか?
青木
こちらにホームページでもご紹介している「ゼロカーボンアクション30」の一覧があるんですけど、これを見ますと、これまで番組で注目してきたものもCO2削減につながるアクションに含まれています。例えば…「食事を食べ残さない」。これは以前、食品ロスを深掘りした時に紹介したアクションですよね。
足立
確かに。日本では、まだ食べられるのに捨てられている、いわゆる「食品ロス」の量が、一人当たり1日おにぎり1個分ある計算で、その食品ロスを廃棄するのに多くのCO2が排出されているんですよね。
井上
はい。ですから【ゼロカーボンアクション30】では、「食事を食べ残さないように、自分の食べられる量の注文をし、もし残す場合は持ち帰りましょう。持ち帰りが可能であれば廃棄も減らせる上に、次の食事として食べることで食費の面でもお得です。また、適量の注文は食事代の節約にもなります。」と、紹介しています。
足立
この一覧に「自宅でコンポスト」とありますけど、これにはどんなメリットがあるんですか?
井上
コンポストとは家庭から出る生ごみなどの有機物を、微生物の動きを活用して発酵・分解させることです。生ごみ処理機などを使えば、生ごみの処理が不要になったり、できた堆肥を家庭菜園やガーデニングで使用することもできます。
足立
CO2の削減に役立つだけじゃなくて、次の生産につなげることができるのは嬉しいメリットですよね。
青木
【ゼロカーボンアクション30】で掲げているアクションにはこれまで番組で注目してきたことがラインナップされています。例えば、「使い捨てプラスチックの使用をなるべく減らす」「ごみの分別処理」「今持っている服を長く大切に着る」「フリマ・シェアリング」なども番組で紹介しましたよね。それ以外にも、徒歩や自転車、公共交通機関を利用する「スマートムーブ」、「省エネ家電の導入」などよく耳にするものもあります。どれも小さなことかもしれませんけど「チリも積もれば山となる」、一人一人の行動の積み重ねが大切なんです。
足立
ちなみに、CO2の削減量が大きいアクションって、どんなものがあるんですか?
青木
気になりますよね。ここからは、そのデータを基にした「ゼロカーボンアクション30 年間のCO2削減効果ランキング」トップ3を発表します!まず第3位!【太陽光パネルの設置】。井上さん、ご説明お願いします。
井上
はい。住まいに太陽光パネルを設置すれば、一人当たり年間1,275キログラム、約1.3トンのCO2の排出を削減することができる計算です。CO2の量を例えるのは非常に難しいのですが、CO2 1トンは25メートルプール一つ分の体積と同じくらいです。ですから、この場合は、25メートルプール1.3倍分と同じくらいの量に当たります。
青木
電気代も抑えられますし、余ったエネルギーを売ることも可能ですよね。
足立
家計にも優しいというのは大きなメリットですよね。
青木
では、第2位!【分譲も賃貸も省エネ物件を選択】 削減できるCO2排出量は一世帯当たり年間2,009キログラムです。近年では賃貸でも省エネルギー化が進んでいるそうです。
井上
はい。ですから、住まい探しの際は間取りや立地などに加えて省エネルギー性能の高さも考えて選択していただければと思います。
青木
家賃以外の毎月のガス代・電気代もお得になりますからね。
足立
そういう視点でお部屋探しをすることがなかったので、これはいいですね。
青木
では、【ゼロカーボンアクション30】の中で、年間のCO2削減効果が最も高いアクション、第1位を発表します。第1位は…【ZEH(ゼッチ)】です!年間のCO2削減量は、一世帯あたり3,543キログラム。第3位の3倍近い削減量ですね。
足立
そんなに削減されるはすごいですね!
青木
アルファベットの「Z」「E」「H」でゼッチです。“Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)”のことを指します。
井上
【ZEH】は住宅の高断熱化と高効率設備により、できる限りの省エネルギーに努め、太陽光発電などによりエネルギーを作ることで、年間で消費する住宅のエネルギー量が正味でゼロとなる住宅のことです。ZEHに住めばCO2削減量は非常に大きいですし、災害時に停電を避けられたり、電気自動車へ充電もできます。
足立
住宅の購入や新築の際には検討してほしいですね。でも、いくら年間のCO2の削減量が大きくても、太陽光パネルの設置も、ZEHも、初期投資が必要ですし、今すぐ始められるものじゃないですよね。もう少し、始めやすいアクションもありますよね?
青木
削減量の多いアクション1位のZEHは、環境省が公表しているゼロカーボンアクション30の「やってみたいランキング」では30位なんです。やってみたいランキング1位は、【食事を食べ残さない】です。冒頭お伝えした食品ロスですね。毎日のことですし、自分の心掛け次第なので、始めやすいですよね。
足立
食事を食べ残さないことに関しては、いつでも始められそうですね。でも、初期投資と削減効果って比例しているんですね。手軽に始められることは効果も少ないとなると、モチベーションがなかなか上がらないのでは?と思いますが。
井上
そうですね。でも、【食事を食べ残さない】も年間のCO2削減量は一人当たり54キログラム、CO2 1キログラムは500ミリリットルのペットボトルで約1,000本分なので約5万4,000本分にもなります。ほかにも、【今持っている服を長く大切に使う】は年間のCO2削減量は一人当たり194キログラム。手軽にできてCO2削減効果も高いアクションです。これらは適量購入にもつながりますので、無駄遣い防止や食費節約などのメリットもあります。
足立
手軽なアクションでもCO2の削減だけでなく、光熱費や食費などの節約につながれば、モチベーション高く取り組めますね。
青木
ほかにも、ゼロカーボンアクション30、いろいろありますけれども足立さん気になるものはありますか?
足立
「植林やごみ拾い等の活動」も、いつでも私たちができそうですよね。ほかに気になったのが、「宅配サービスをできるだけ一回で受け取る」です。何度も来てもらうことで、CO2排出を考えるとそうですよね。
井上
今、すごくネット通販が盛んになっていますので、約10年間で3割ほど増加しており、そのうちの2割が再配達になっているそうなので、この再配達を減らせばCO2削減にもつながるかということで、ゼロカーボンアクション30に位置付けています。
足立
私たちの暮らしの中でCO2を削減するアクションはいっぱいあることがわかりますね。
井上
今、一人一人のライススタイルの転換が求められています。【ゼロカーボンアクション30】はCO2の削減だけでなく、様々なメリットも期待できるアクションを分かりやすく整理してホームページなどで公開しています。是非、できることから取り組んでみてください。
足立
今日の話の中で一番印象に残ったのは太陽光パネルの設置とZEH(ゼッチ)。日々、暮らしの中でできることもやっていきたいのですが大幅に削減したい気持ちも皆さん持っていると思いますので、できる人からやって欲しいし、こういうものがあるということを知ってもらうことが大事だと思いました。今回、ZEH(ゼッチ)という言葉を初めて聞いたので、候補として、選択肢の一つとして挙げられるのは大事だと思いました。
青木
私が一番印象に残ったのは、今回のテーマの背景です。2013年度から比べて2030年までに46パーセントの温室効果ガス削減を目標にしている。しかも、これは途中から見直されて増えた数値ということで、それだけ大きなハードルがありますが逆にいえば、それだけやらないといけないし、一人一人の意識を変えていかないといけないですよね。
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