メディア別の政府広報

内閣府大臣官房政府広報室が企画・制作した各種広報をメディア別に紹介しています。

ラジオ番組

令和2年(2020年)3月28日・3月29日放送

秋元才加とJOYのWeekly Japan!!

『なんとかしたい!』その気持ちが地域の困りごとを解決する地方分権改革・提案募集方式(文字で読む)

地域によって、困っていることは、様々あると思いますが、あなたのアイデアを国に届けることができる仕組みができました。今回は「『なんとかしたい!』その気持ちが地域の困りごとを解決する地域分権改革・提案募集方式」というテーマでお話しました。

ゲスト
  • 内閣府 地方分権改革推進室 企画官
    松井 正人
秋元
今、地域が抱えている課題と言えば、空き家問題や働き手不足など様々なものがあると思いますが、JOYくん、例えば、空き家問題を解決する、なにかいいアイデアある?
JOY
そうだなぁ。今、流行りのシェアハウスもいいと思うけど、あとは、若いアーティストに何か描いてもらってオリジナルハウスを作るのも面白いと思うな。
秋元
私は、子供食堂とか、皆が集まれる場所にするとかかな。全国には、もっと実践的でいいアイデアを持っている方がいるかもしれません。早速スペシャリストをお招きしましょう。内閣府 地方分権改革推進室 企画官 松井正人さんです。松井さん、「地方分権改革 案募集方式」について、具体的なイメージが持てるように教えていただけますか。
松井
はい。先ほどお二人が空き家問題を解決する方法をお話されていましたけど、空き家を何かの施設にするといっても、集会所なのか、シェアハウスなのかによって、それぞれ規制する法律が違ったり、活用するためには建物の改修が必要になったりと、簡単なことではない、というのは想像できますよね。
秋元
はい。規制のクリアが難しくて、諦めちゃう人も少なくないでしょうね。
松井
でも、人口減少、少子高齢化が進む現在においては、このような地域が抱える課題を、規制などの制度を改善することで解決していくことは、大変重要なことだと考えています。
JOY
そうですよね。いろいろな規制が壁になって、地域の努力だけでは困りごとを解決できないというケースもたくさんありそうですね。
松井
そこで、国から自治体へ権限を移すことや自治体に対する規制の改善などを進める“地方分権改革”という政策がありますが、この中に新しい“提案募集方式”という手法を平成26年に導入したんです。この提案募集方式とは、地域住民に身近な自治体から、国の制度改善などの提案を広く募集し、地域の実情に応じて使いやすいものとなるよう国の制度を変えていくものなんです。
JOY
つまり、自治体から国に対して「なんとかしてください」と提案することができるということですか。
松井
そうなんです。自治体から内閣府に提案していただきましたら、内閣府が制度を担当している省庁などとの間に立って調整し、最終的に必要な規制の改正などを行います。提案が実現したら、困っていることや不便なことが解決され、住民サービスの向上につながります。
秋元
平成26年に導入されたということですが、どれくらい、提案があるものなんですか。
松井
はい。毎年300件を超える提案があり、法改正の成立などで実現したものが多数あります。
JOY
実際には難しいのかなと思いきや、多く実現しているんですね。
秋元
では、提案が実現した具体例を教えていただけますか。
松井
はい。まずは、病児保育の施設を充実させることができた鳥取県の事例をご紹介します。病児保育とは、保育所に通園している子供が体調を崩した際、仕事を休めない保護者に代わり、子供を預かってくれるサービスです。共働き世帯が多い鳥取県では、病児保育施設が不足気味だったのですが、施設開設のために国の補助を受けようとする場合、“概ね児童10人につき、看護師など1名以上が必要“という要件があり、これが開設の支障になっていました。
秋元
体調を崩した子供は保育所で預かってもらえない場合が多いと聞くので、共働き世帯の方にとって病児保育はなくてはならないサービスですよね。看護師さんを確保するのが大変そうですね。
松井
はい。ただ、この要件ですが、“看護師など1名以上が必要”とはあっても、常時配置すべきかどうかに関しては不明瞭であったため、“常時配置すべき”と厳しく運用せざるを得なかったんです。そこで、鳥取県では、国に提案し、看護師を常時配置しなくてもよい場合があることを明確にしてもらったんです。
JOY
看護師さんが常駐していなくてもよい場合って、どういう場合ですか。
松井
病児保育施設の近くに診療所などがあり、看護師などが緊急時に駆け付けられる環境にあれば、常駐の必要はないということなんです。このように不明瞭だったところを明確にできたことで、鳥取市内に診療所が入居するビル内に病児保育施設が開設できました。
JOY
鳥取県が行動を起こしたことで、結果的に全国で病児保育施設を開設しやすくなったんだね。
秋元
他には、どんな事例がありますか。
松井
はい。罹災証明書の交付の迅速化に貢献した事例があります。罹災証明書というのは、地震等の災害で住宅被害のあった方が、自治体に申請して、被害状況を証明してもらう書類のことです。
秋元
交付してもらうのに時間がかかると聞いたことがあります。
松井
そうなんです。自治体は、損害の程度を確認するため、現地調査を1件ずつ行うのですが、多くの家屋が一斉に被害を受ける場合が多いので、証明書の交付に時間がかかっていました。罹災証明書は、支援金の受取や仮設住宅の入居など、公的な支援を申請する時などに必要になり、生活再建のためにとても重要なものです。平成28年に発生した熊本地震で被害があった地域では、被害認定の調査に4ヶ月以上もかかった例があったそうです。
JOY
被害にあった方は早く生活を立て直したいと思うのが当然だから、そんなに長いと困りますね。
松井
はい。そこで、熊本地震における教訓から、被害のあった自治体などから提案があり、自治体における罹災証明書の交付手続について、いくつかの見直しが行われました。例えば、航空写真を使って被害状況を判定することが可能となりました。
JOY
航空写真でどのように被害状況を確認するんですか。
松井
同じ場所を撮った災害前後の写真を比較するんです。例えば平成30年の北海道胆振東部地震では、写真を比較して、住宅一帯が数メートル地滑りしていて、明らかに全壊であることが確認できたと聞いています。自治体も、危険な箇所の現地調査を省略でき、かつ、現地に赴いて調査する時間の短縮にもつながったとのことです。
JOY
時短にもなっているんですね。航空写真の活用のほかにも、迅速化につながったものはありますか。
松井
一定の条件はありますが、軽微な被害の場合に、被災者自身が撮影した写真などを使った被害認定が推奨されるようになりました。これは自己判定方式といいます。
JOY
これは、スマホの写真でも大丈夫ですか。
松井
はい。屋根の軽微な破損など、建物の構造に影響がない場合などは、スマホで撮影した損壊部分などの写真を提出していただければ、自治体が被害認定をし、罹災証明書を交付できる場合があります。自治体の現地調査の全体の数を減らすことで、被害が大きくて、実際に現地調査が必要な場合の罹災証明書も早く交付できるようになります。
JOY
交付が早ければ早いほど、被災された方は助かるよね。
松井
はい。被害認定の調査を効率化することで、罹災証明書の交付を迅速化することができました。自治体からいただいた提案の実現により、被災者の生活再建を後押ししています。
秋元
こんな風に、私たちの声で国の制度を変えられるのなら、困っていることを、どんどん自治体に相談してみたほうがいいですね。
JOY
もちろん、自治体の職員の方も既に行っていると思いますが、地域の困りごとを解決していない場合は住民の方の声を聞いて、国に提案してほしいですね。
松井
はい。「地方分権改革 提案募集方式」は、住民の皆さんへの行政サービスを向上するために、自治体に対する規制の改善などを国へ提案する制度です。「なんとかしたい!」、改善が必要だと思うことがあれば、是非、その声を地元の自治体にお聞かせいただき、内閣府まで届けていただきたいと思います。本日お話した内容は内閣府ウェブサイトにも詳しく掲載されています。是非、「内閣府 地方分権」で検索して下さい。
秋元
今日の話を聞いて、私たちも声をあげていくというのは大切だなと思いました。

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