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特集「「高齢者の消費者トラブル」未然防止」

男性の育児参加を支援 旭化成株式会社

男性も育児休業を取得しやすい独自の制度と環境づくり

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女性の育児休業取得率が9割近くに達しているのに対し、男性はわずか3%弱(※)と伸び悩んでいる中、旭化成株式会社では、男性でも育児休業を取得しやすくする環境づくりのために様々な取組を行った結果、平成24年度には、子どもが生まれた男性社員の約4割が育児休業を取得しています。また、社員一人ひとりの育児参画への意識も変わり、会社としても労働生産性の向上につながっていると考えています。

※厚生労働省「平成23年度雇用均等基本調査」

Outline

ほとんど浸透していなかった男性社員の育児休業取得

吉澤明美さん

吉澤明美さん

旭化成株式会社では、ワーク・ライフ・バランス推進のため、男性も取得しやすい育児休業制度を導入し、男性による育児参加を支援しています。

旭化成株式会社人財・労務部EO(Equal Employment Opportunity:雇用機会均等)推進室課長の吉澤明美さん(写真)は、「当社では、平成4年に施行された育児休業法(現在は育児・介護休業法)よりもずっと前の、昭和40年代には育児休業制度を導入していました。

さらに平成11年には、子どもが満3歳になった最初の4月1日まで取得期間を延長できるようになり、それ以降、出産を機に退社する女性社員はほとんどいなくなりました。女性社員は9割以上が育児休業を取得しています。一方で、この育児休業は男性も取得できる制度であるにもかかわらず、育児休業を取得する男性社員はほとんどいませんでした」と話します。

そこで、男性社員が育児休業を取得しない原因とどうすれば増やすことができるのかを検討することになりました。

 

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取組(1)労使で若手男性社員による「ニューパパプロジェクト」の立ち上げ

男性社員の育児休業取得を進めるために、当事者である若手男性社員の意見を聞くことにしました。そこで、平成17年5月に労使で30歳前後の男性社員8人による「ニューパパプロジェクト」を立ち上げ、男性社員の育児休業取得が進まない原因と改善策について、実体験を踏まえた議論を2か月間にわたって重ねました。

その結果、育児休業取得に関わる以下の3つの課題が明確になりました。

  1. 必要性が低い。

    配偶者が育児休業を取得するか、あるいは専業主婦であるならば、男性社員自身がわざわざ育児休業を取得しなくても問題ないと思っている。

  2. 収入面の不安。

    男性社員が主に生計を担う場合、育児休業を取得することにより実質収入減となってしまう。

  3. 心理的ハードルの高さ。

    男性の育児休業取得がいまだに職場で特別視されてしまうという考えが本人や周囲に根強く残っているため、周囲からの理解が得られない、昇進に影響するなどの不安がある。

この取組により分かった問題点を踏まえて、男性社員も育児休業を取得しやすい環境づくりに取り組みました。

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取組(2)問題点を踏まえて育児休業制度を改定し、取得要件を緩和

「問題点が分かったので、男性も取得しやすい制度を作り、会社として男性の育児休業取得を後押しするメッセージを強く打ち出していこうと考えました」(吉澤さん)。

そこで早速、翌年1月に育児休業制度を改定しました。

主な改定のポイントは、以下の4点です。

  1. 妻が専業主婦などで育児可能な場合も育児休業取得を可能とする。
  2. 休業中の最初の5日間は有給とする。
  3. 2回まで休業期間の分割取得を可能とする。
  4. 5日以内の短期休業取得の場合は、口頭での事前申請のみで取得できる。

※(1)は、育児・介護休業法の改正により、現在は配偶者が専業主婦(夫)でも取得可能
(2)~(4)は、子が満1歳未満の場合

「この改定で取得の要件を緩和するとともに、男性社員の育児休業取得に対する心理的なハードルを下げるよう、男性の育児休業が当たり前であるという、社内風土をつくることを目指しました」(吉澤さん)。

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取組(3)きめ細かなサポートによって、周囲からも育児休業取得を後押し

これらの制度を効果的に活用してもらうための様々な取組も行っていきました。

  • 子どもの誕生時における配慮

    子どもの出生手続きを取った本人と上司宛に、会社から育児休業取得を促す文書を送付。さらに、生後8か月になっても取得していない社員には、上司経由で取得を再度勧奨。

  • 育児休業取得促進キャンペーン

    男女問わず育児休業を取得した社員が終了後に報告書を提出すると、会社から自社製品詰め合わせの記念品とお祝いカードを贈呈

ほかにも、社内で「イクメン川柳」を募集するなど、男性による育児参加の風土を醸成する取組を開始しました。

また、男性による育児休業の取得促進以外でも、ワーク・ライフ・バランス推進の一環として、同社では次のようなきめ細かなサポートを行うこととしました。

育児休業取得者には、記念品が贈られます。

育児休業取得者には、記念品として自社製品が贈られます

  • 社員の多種多様な相談に対応

    家庭と仕事の両立支援、男性専用、上司専用といった相談内容別・対象者別に複数の相談窓口を設置。

  • 社員の意識改革を目的とした、様々な情報の提供

    社内イントラネット上に、社員の働き方に関する気付きの場としてワーク・ライフ・バランスのサイトを開設し、様々な支援策を随時提供。

  • 制度周知のためのハンドブックの作成

    各種制度の円滑な利用促進を図るため、本人と上司に向けたハンドブックを作成。

 

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成果 男性の育児休業取得者が対象者の4割に達した

これまで毎年、わずか数人だった男性の育児休業取得者数が、これらの取組を本格的に開始した平成19年度以降には200人を超え、平成24年度も273人が取得しており、これは子どもが生まれた男性社員の4割にあたります。

「旭化成グループの育児休業取得者の推移」
(同社CSRレポートより)

※各年度の旭化成、旭化成ケミカルズ、旭化成ホームズ、旭化成ファーマ、旭化成せんい、旭化成エレクトロニクス、旭化成建材が
雇用する社員の実績値。平成20年度以降は、旭化成メディカルを含み、平成21年度以降は旭化成イーマテリアルズを含みます。

同社人財・労務部EO推進室室長の田中英樹さん(写真)は、「有給の5日間の育児休業を取得した社員は、短い期間ですが、そのときに子育ての大変さ、妻をサポートする必要性を感じているようです」と話します。

育児休業を取得した男性社員からは次のような声があがっています。

 
「子どもとまとまった時間触れ合うことができ、ますます愛情が深まりました。短い期間でも育児を経験することで、今後の妻へのサポートをどうしていこうかと考える機会になりました」

「平日は妻に任せきりだったので、私も育児休業を使って家族で遠出をしてリフレッシュしました。休日にしかできなかった育児を平日もすることによって、少しは妻の負担を軽減することができ、よかったと思います」

「産まれた子どもと合わせて、1歳半の長女の世話をしたことで、妻から感謝されました。長女とゆっくり遊ぶことができて、非常によい機会になりました」

「子育てと真剣に向き合える貴重な時間でした。育児休業取得により、家族への愛情を深めることができました。これからは仕事と育児を両立するために、時間管理を工夫して仕事の能率アップを図ることで、育児の時間を確保できるようにしたいです

「育児を積極的に行うことにより、さらに仕事に邁進しようと感じました」

田中英樹さん

男性社員による育児休業の取得は、会社にも次のようなメリットをもたらしています。

「男性が育児に参加して、良き家庭人となることは、会社にとっても良いことです。家庭がうまくいかないと仕事にもいろいろな影響が出ます。短い期間の育児休業でも、家庭での役割分担を認識し、意識が変わることで、働き方を見直すきっかけとなっています。
そして、仕事を早く終わらせて、なるべく早く家に帰ろうという気持ちになり、労働生産性の向上にもつながっていくのではないかと考えています。また、男性が育児参画することで、女性が育児と仕事を両立する大変さを理解し、育児中の女性のサポートなど、よりよい職場のあり方を見直すきっかけにもなっており、それらが男性の育児休業を後押しする意義ではないかと考えています」(田中さん)。

 

 

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旭化成における事例

 

育児休業取得者へ贈呈する記念品を持つ
田中さんと吉澤さん

 

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