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Highlighting JAPAN

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特集日本の「おもてなし」

Japan. Endless Discovery.(仮訳)

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近年、日本は海外からの外国人観光客の誘致に力を入れている。政府の施策や日本観光の魅力について、溝畑宏観光庁長官にジャパンジャーナルの澤地治が聞く。

──日本政府は観光立国を目指してどのような取り組みをしていますか。

溝畑宏氏: 政府は2010年6月に決定した「新成長戦略」におきまして、訪日外国人を2020年始めまでに2500万人、将来的には3000万人にまで伸ばす目標を掲げています。過去数年では、2008年に過去最高の835万人が日本に訪れてくれました。2009年には679万人になりましたが2010年は、2008年を上回ると予想されています。政府は、11言語で掲載している日本政府観光局(JNTO)のインターネットサイトや海外の旅行博覧会を通じ、情報発信を行っています。特に、エコツーリズムやアニメ、ファッションに関しての情報発信を強化してきました。また、観光客誘致重点国の一つである中国については、中国人の個人観光ビザの発給条件を大幅に緩和するなどの規制緩和も進めています。地方自治体では、言語の壁を取り除くために、英語、中国語、ハングルといった外国語の標識を増やす、あるいは外国語通訳を育成するといった取り組みが行われています。民間においても、例えば、ホテルの部屋のテレビで、外国語放送の番組を見られるようにするといった改善が進められています。

羽田空港の国際化、成田空港の発着枠の拡大、格安航空会社(LCC)の参入によって、今後、より安く、より便利に日本を訪れることが出来るようになります。

──世界からの旅行者に、日本でもっと楽しんでもらいたい観光として、どのようなものがあるでしょうか。

スポーツ観光が挙げられます。日本では一年を通して、たくさんのスポーツを楽しめます。まず、相撲をはじめとするプロスポーツの試合や、さまざまなスポーツの国際大会が日本中で開催されています。また、夏には多くの山で、登山やハイキングをすることが出来ます。2011年は日本にスキーが伝来してちょうど100周年に当たりますが、スキー場も充実しています。例えば北海道のニセコには、スキーなどのスポーツやエコツーリズムを楽しむ外国の方がたくさん訪れています。

また近年は各地で自転車競技も数多く開かれるようにもなっています。例えば、2010年11月末には福岡県で、福岡青年会議所が主催となり、ツールド福岡という、世界レベルの選手から一般の市民まで自転車で走ることが出来るイベントが初めて開催されました。福岡青年会議所は韓国からも300名程の参加者を招いており、今後、福岡とアジアとの交流イベントとして発展させていきたいと意気込んでいました。

──他には、どのような場所が海外からの旅行者の誘致に力を入れていますでしょうか。

瀬戸内海に浮かぶ香川県の直島は人口約3400人の小さな島ですが、現代アートの島として世界、特にヨーロッパで有名となりました。島の人たちもボランティアガイドになったり、自分の家に人形や花を飾ったりして自分も楽しみながら観光客をもてなそうと工夫しています。

岐阜県の高山市は伝統的な町並みが保存された町として外国人観光客に人気ですが、そのホームページには、日本で最も多い11カ国語の言語で観光情報が紹介されています。

──"Japan. Endless Discovery."という訪日観光のキャッチフレーズには、どのような思いが込められているのでしょうか。

"Japan. Endless Discovery."は、「尽きることのない感動に出会える国、日本」という意味が込められています。日本を出国する外国人旅行者へのアンケートでは、その9割以上が日本での旅行に満足したと回答しています。何度訪ねていただいても、その度に新しい日本に出会ってもらえると思います。

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