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Highlighting JAPAN

教育と観光のテーマパーク

体験型テーマパークのレゴランド®が日本に初上陸し、子供たちの想像力を刺激するとともに名古屋の活性化に取り組んでいる。

家族で楽しめる屋外型キッズテーマパーク『レゴランド®・ジャパン』(以下、レゴランド)が2017年4月、日本で初めて愛知県名古屋市にオープンした。レゴランドは、アトラクションやショー、飲食施設など7つのエリアで構成され、レゴ®ブロックの世界観に浸りながら子供たちは勿論、大人も童心にかえって想像力を働かせる楽しみを提供している。世界7カ国8カ所目、アジアではマレーシアに次いで2番目の展開である。

「もともとレゴランドを日本にオープンするということは創業家であるクリスチャンセン家の30年来の夢であり、私たちも日本国内でその場所を探していました。しかし、テーマパーク建設には広い敷地が必要になります。自社だけの力ではオープンできず、地元住民の皆さんの理解、行政の助けが必要と考えていました。そんな中で3、4年前に名古屋市の誘致を受け、名古屋市の金城ふ頭に日本初上陸のレゴランドをオープンすることになりました」とレゴランド・ジャパンのPR Headの高木あゆみさんは話す。

名古屋市を中心とする名古屋圏は東京圏と大阪圏に次ぐ日本三大都市圏の一つであり、東京圏と大阪圏のほぼ中間地点に位置している。しかし、名古屋には競合する大規模なレジャー施設がなく、このことがレゴランド進出の決め手の一つとなった。

レゴランドは世界中で人気のテーマパークで、地元だけではなく、海外ファンもまた日本でのオープンを楽しみにしていた。

「増加する外国人観光客をいかに取り込めるかが日本の地方創生の新たな鍵となっています。レゴランドのオープンもあって、訪日外国人旅行客の選択肢としての“名古屋”に魅力が加わり、観光客が増え、レゴランドの入場客も順調に増加しています」と高木さんは話す。

レゴランドは新たな旅行需要を喚起しようと、国内旅行会社とともに内外に向けて付加価値の高い旅行商品を企画し、地域振興、観光立国日本の推進に取り組んでいる。「海外からのお客様は主に、香港、台湾、中国などのアジア圏、そしてアメリカ、ヨーロッパなどからお越しになります。家族連れのみならず夫婦や友人とともに様々なお客様が訪れ、名古屋城、東京タワーや東京スカイツリー、神戸のポートタワーなど日本の観光名所をレゴブロックで再現した『ミニランド』でよく記念撮影をされています」と高木さんは言う。

こうした来場者がより快適に過ごせるレジャースポットに育て上げるため、パーク内の英語と日本語での案内表記を今後はさらに多言語化する方向である。また、2018年には、ホテルリゾートを施設内にオープンすることが決まっている。レゴランドは自治体と連携し、今まで日帰りだった観光客に、宿泊しもっと名古屋を知ってもらおうと働きかけるテーマパークの在り方を提案している。

「私たちは、2歳から12歳のお子様とその家族をターゲットに、お子様が喜んでくれるためのイベント企画等を継続的に展開しています。」と高木さんは話す。

「レゴ」という名前は、デンマーク語の「leg godt」の略語で、「よく遊べ」という意味である。同社は子供の成長の助けとなる細やかなニーズに応えるサービスを提供することで、少子化が進展する市場でもむしろ魅力ある高付加価値のビジネスを新たに提供しようとしている。

子供の創造性をサポートするレゴランドは、教育型テーマパークを超え、地元自治体や国内企業を巻き込みながら、名古屋の新たな観光資源として目が離せない。