本文へ移動

SNS

ここから本文です

暮らしのお役立ち情報

国の政策・施策・取組の中から、私たちの暮らしに
身近な情報や役に立つ情報をまとめました。

お役立ち記事

お役立ち記事の転載・二次利用についてはこちら

「消費者団体訴訟制度」とは? 不当な勧誘などの消費者トラブルにあったら 「消費者団体訴訟制度」の活用を!
差止請求の対象になるのはどんなケース?
「適格消費者団体」って? どんな成果が得られたの? 被害回復を図るために新たな制度も
  • はてなブックマークに追加
  • Yahoo!ブックマークに登録

平成26年1月30日

不当な勧誘などによる消費者トラブルが後を絶ちません。こうしたトラブルを根絶するためには、似たような消費者被害を未然に防止して、被害拡大を防止することが重要です。そこで、「消費者団体訴訟制度(団体訴権)」によって、一定の要件を満たした「適格消費者団体」が事業者による不当行為そのものの差止請求ができます。さらに平成28年12月までには、「特定適格消費者団体」が被害者に対して金銭的に被害を回復することができる「集団的消費者被害回復に係る訴訟制度」も実施されるようになります。
そこで今回は、「消費者団体訴訟制度」の内容や具体的事例、そして今後施行される新しい制度について分かりやすくご紹介します。

「消費者団体訴訟制度」とは?~事業者による「不当な行為」の差止めを、適格消費者団体が請求

もしも、事業者による強引な勧誘によって不当な契約を結んでしまったら・・・。例えばこのような消費者トラブルに遭ったら決して一人で悩まず、まずはお近くの消費生活センターといった専門機関に相談することが大事です。消費者と事業者との間には、情報量・交渉力などの格差があることから平成13年に施行された「消費者契約法」によって、被害者自身で不当な契約取消しや不当な契約条項を無効とすることができるようになっていました。しかし、あくまで個別的・事後的な救済であったため類似した被害の発生や拡大を防止するには限界がありました。

そこで、事業者の「不当行為そのもの」を根本的に止めさせることで被害の拡大を防止するために、不特定多数の消費者の利益を守ることを目的として「適格消費者団体」が事業者の不当行為そのものの差止めを求めることができる「消費者団体訴訟制度(団体訴権)」(平成19年施行)が設けられています。

 

この制度における大まかな手続などの流れは次のとおりです。

(1)消費者からの情報提供などにより被害情報収集・分析・調査
(2)事業者に対し、業務改善の是正を申し入れ(裁判外の交渉)
(3)(交渉不成立の場合)事業者に対し、提訴前の書面による事前請求
(4)(交渉成立の場合)事業者による業務改善
(5)適格消費者団体による裁判所への訴え提起
(6)判決、または裁判上の和解
(7)結果の概要について、消費者庁のウェブサイトなどから公表

ページの先頭に戻る

差止請求の対象になるのはどんなケース?~「不当な勧誘」「不当な契約条項」「不当な表示」など

「消費者団体訴訟制度」による差止請求の対象に当たるのは、「消費者契約法」「特定商取引法」「景品表示法」(※)に違反する不当行為です。具体的には、「不当な勧誘」「不当な契約条項」「不当な表示」などがあります。以下にいくつかの事例をご紹介します。

※今後、「食品表示法」に違反する不当な表示も含まれる予定

(イラストはすべて消費者庁)

不当な勧誘

「不実告知(ふじつこくち)」
重要事項について事実と違うことを言う
「不利益事実の不告知」
利益になることだけを伝え、重要事項について不利益なことは故意に教えない
「断定的判断の提供」
将来の変動が不確実なことを断定的に言う
「不退去」
帰って欲しいと言ったのに、帰らない
「退去妨害」
消費者が帰りたい旨を告げているのに長時間勧誘する
 
 

 

不当な契約条項

「事業者の損害賠償責任を免除する条項」
いかなる理由があっても一切損害賠償責任を負わない、という条項
「消費者が支払う損害賠償の額を予定する条項等」
中途解約したら支払い済の代金を一切返金しない、という条項

不当な表示

  • ダイエット食品の広告に、効能の実証データも根拠もない利用者の体験談を捏造して「食べてもやせられる!」と表示(優良誤認表示)
  • 常に同じ価格で販売している商品を「今なら半額!」と表示(有利誤認表示) など

上記以外にも、特定の商取引(通信販売や電話勧誘販売など)における不当な行為なども対象となっています。詳しくはこちら

ページの先頭に戻る

「適格消費者団体」って?~内閣総理大臣によって認定された消費者団体。全国に11団体(平成25年12月現在)

消費者団体訴訟制度の差止請求はどのような消費者団体でも行えるわけではありません。消費者全体の利益を守るために差止請求権を適切に行使できる専門性などを備えているなどの要件を満たしたうえで、内閣総理大臣によって認定された「適格消費者団体」(下記参照)に限られています。

適格消費者団体になるための主な要件

  • 特定非営利活動法人(NPO)、または一般社団法人や一般財団法人
  • 不特定多数の消費者の利益を守るための活動が主目的で、相当期間の継続的な活動実績を有する
  • 組織体制や業務規程が適切に整備
  • 消費生活および法律の専門家を確保
  • 経理的な基礎を有する     など

適格消費者団体一覧(平成25年12月現在で計11団体)

(団体名をクリックすると、その団体のウェブサイトへ飛びます。)
詳しくは、消費者庁「全国の適格消費者団体」をご覧ください。

不当な勧誘などによって消費者トラブルにあった場合には、お近くの消費生活センターにご相談いただくとともに、類似した被害の拡大防止のために、これらの適格消費者団体へぜひ被害に関する情報提供をお願いします。

ページの先頭に戻る

どんな成果が得られたの?~例えば自動車販売・買取業者や投資事業者による不当行為の是正など、様々な事例が公表

適格消費者団体が事業者に差止請求を行って実際に得られた成果として、例えば次のようなものがあります。

(イラストはすべて消費者庁)

(1)自動車販売・買取業者のキャンセル料の割合を是正

キャンセルした時期などを一切考慮せず、一律にキャンセル料の支払いを要求する条項について差止請求訴訟を行った結果、事業者側が裁判で以下のとおり請求の全てを認めました。

  • 自動車売買契約に関し、上記のような条項を含む意思表示をしない。
  • 上記のような条項が記載された契約書を直ちに破棄。
  • 従業員に対し、以上の旨などを記載した書面を配布。

 

(2)投資事業者の不当な勧誘を是正

事業者の不当な勧誘について差止請求訴訟を行った結果、裁判所がその請求を認める判決を出しました。

  • 株式の客観的価値と著しく異なる価格を告知。
  • 未登録の事業者である旨を告げず、株式購入を勧誘。
  • 株式を買い取る具体的予定がないのに、第三者をして、買い取る旨を告げさせる。

以上を含む10項目の問題勧誘について、「今後、行ってはならない」という判決が事業者に対し言い渡されました。

ほかにも、こうした判決や和解の情報については消費者庁ウェブサイトで随時公表されていますので、ぜひ参考にしてみてください。

ページの先頭に戻る

さらなる被害回復を図るために新たな制度も~被害者の金銭的な被害回復も可能になる新しい制度が、平成28年12月までに施行

消費者を保護するための法律があるにも関わらず、実際に不当な契約を結んだことで被害を受けた場合、消費者庁が実施した調査結果によると「(誰かに)相談はしたが特に行動は取らなかった」という回答が約4割と最も多く、「弁護士・司法書士や相談機関などに交渉を依頼した」割合はわずか6%程度、「訴訟の提起」に至っては1%未満となっています(グラフ(1)参照)。また、「適格消費者団体が差止請求を行うことができる」ことを知らない人が7割以上にも達しているなど、「消費者団体訴訟制度」が残念ながらまだまだ世間に浸透しておらず、類似の被害の拡大防止の効果が十分とはいえません。

グラフ(1)
不当な契約を結んだことによって被った損害を取り戻すために取った行動は?

グラフ(2)
「適格消費者団体」やそれが行使できる「差止請求」について

※消費者庁「消費者被害についての意識調査」(平成23年1月実施)[PDF]より(Q6およびQ16)

また「消費者団体訴訟制度」はあくまで被害の未然防止・拡大防止を目的としているものですが、被害者が金銭的な被害回復をするためには被害者自身が弁護士に依頼するなどして事業者と交渉、あるいは裁判を起こさなくてはなりません。

しかしその場合、弁護士への依頼費用や手間などが負担となるだけでなく、そもそも交渉や裁判によって、必ずしもお金が戻って来るとは限らないこともあり、前述の調査結果のとおり、行動を起こさず結局「泣き寝入り」してしまう被害者も多数存在するという実態がありました。

そこで、現行の制度を一歩進めて、被害者の金銭的な被害回復を図るための新たな制度が平成28年12月までに施行(※)されることになります。

※平成25年12月11日の「消費者の財産的被害の集団的な回復のための民事の裁判手続の特例に関する法律(消費者裁判手続特例法)」公布から3年以内

この制度における手続の流れは次のとおりです。

「被害回復のための新制度」の手続概要

第1段階

適格消費者団体の中から新たに認定を受ける「特定適格消費者団体」が、事業者側の責任確定のために提訴

第2段階(勝訴判決や和解によって、事業者側の責任が確定した場合)
  • 特定適格消費者団体が裁判所に個別の消費者の債権を確定するための手続に入ることの申立て
  • 特定適格消費者団体から対象となる消費者へ情報提供
  • 消費者が特定適格消費者団体に依頼(授権)
  • 特定適格消費者団体は依頼(授権)のあった消費者の債権を集約して裁判所に届出
  • 裁判をせずに、事業者と特定適格消費者団体(消費者)間の協議による決着も可能だが、決着が付かない場合は裁判所が簡易な手続のもとで決定を行う(簡易確定決定)
  • 簡易確定決定に異議がある場合は、通常の訴訟手続へ移行
  • 協議内容や簡易確定決定に従い、届出を行った消費者に対して事業者が金銭を支払(支払わない場合には強制執行も可)

新しい制度が施行されれば、特定適格消費者団体が寄せられた情報などを基に、消費者に損害などを与えている事業者に対して訴えを提起することが可能になります。消費者側のメリットとして、一段階目の手続の結果を踏まえて、最終的に裁判に勝てるか否かの見通しをある程度立てた上で、二段階目の手続への加入の有無を決めることができます。これにより、費用や手間などをかけても被害回復の可否が見通せず、結局は行動を起こさずに「泣き寝入り」してしまうという現行制度の課題が改善されます。

また、被害者個人がそれぞれ裁判を起こして損害賠償請求などをする場合と比べて手間やコストの負担が大幅に軽減することも期待されます。

「消費者団体訴訟制度ダイヤル」
(設置期間:平成25年12月3日~平成26年3月14日)

弁護士や司法書士、消費生活専門相談員や消費生活アドバイザー、消費生活コンサルタントなどの専門家が、

  • 「消費者団体訴訟制度」とは?
  • どういった場合に差止請求が行われるの?
  • 被害回復のための新しい制度って?

といった質問にお答えします。

電話番号 0120-3410-94(差止め 詳しく)
(受付時間:平日9:30~17:30)
※携帯電話・PHSも可

なお、ご自身の被害回復については各地の消費生活センターへ相談してください。
(消費者ホットライン0570-064-370(お近くの相談窓口をご案内))

ページの先頭に戻る

<取材協力:消費者庁 文責:政府広報オンライン>

みなさまのご意見をお聞かせください。

みなさまのご意見をお聞かせください。(政府広報オンライン特集・お役立ち記事)

Q1.この記事はわかりやすかった(理解しやすかった)ですか?
(50文字以内)
Q2.この記事は役に立つ情報だと思いましたか?
(50文字以内)
Q3.この記事で取り上げたテーマについて関心が深まりましたか?
(50文字以内)

カテゴリで探す

府省別で探す

このような方へ

もしものとき

アクセスランキング

お役立ち度ランキング

人気検索キーワード