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平成29年7月24日

その一瞬が交通事故に!
こんなに危険! 運転中の「ながらスマホ」

近年、交通事故件数が減少するなかで、運転中にスマートフォン(スマホ)で通話や画面を見たり操作したりする、いわゆる「ながらスマホ」などによる交通事故が増加しています。あなたは自動車を運転している最中に、手元のスマートフォンや携帯電話が鳴り出したら、どうしますか?ハンドルを握りながら、位置情報(GPS)のゲームを操作したり、メールやSNSに返信したり、電話に出たりしますか? 「ちらっと画面を見るくらいなら大丈夫」と思うかもしれませんが、その間違った考えが悲惨な交通事故を招いています。

1.運転中の「ながらスマホ」などによる交通事故が増加!

平成28年中における「ながらスマホ」などによる事故件数は平成23年と比較して約1.6倍に増加。

原付以上運転者が第1当事者となる交通事故件数は、平成23年(2011年)の約65万6,000件から平成28年(2016年)には約47万5,000件へと約28%減少しました。
一方、交通事故全体の件数が減少するなか、「ながらスマホ」などによる交通事故が増加しています。
平成28年(2016年)中、「ながらスマホ」などが原因となる交通事故の件数は、1,999件。平成23年(2011年)の1,280件と比べて約1.6倍に増加しています。
また、「ながらスマホ」などが原因となる交通死亡事故も毎年発生しており、平成28年は27件発生しています。

原付以上運転者(第1当事者)の交通事故件数と携帯電話使用等に係る交通事故の発生状況
(平成23年以降)

数値提供:警察庁

原付以上運転者(第1当事者)の携帯電話使用等に係る死亡事故の発生状況(平成23年以降)

数値提供:警察庁

2.どんな交通事故が起きているの?

サイト閲覧やメール・SNS利用などの「画像目的使用」が最多

事故の原因となったスマホ等の使用状況を見ると、メール、インターネット、ゲームなどの画像を見たり操作したりする「画像目的使用」が最も多く、平成28年(2016年)は927件(うち死亡事故17件)と事故原因の半数近くを占めています。
次いで、スマホ等を取ろうとした、置こうとしたなどの「その他動作」が続いています。

原付以上運転者(第1当事者)の携帯電話使用状況別交通事故の発生状況

数値提供:警察庁

通話目的使用 携帯電話等の音声による情報伝達を目的として当該装置を用いることをいう(ハンズフリーを除く。)。
画像目的使用 携帯電話等の画像表示部位を注視すること及び同目的でボタン操作をすることなどをいう。
ハンズフリー使用 携帯電話等をハンズフリー装置を併用して操作または通話することをいう(タクシー無線を含む。)
その他動作 上記以外の携帯電話等に関する動作をいう。

3.「危険と感じていないからスマホを」――その間違った考えが交通事故に!

「ながらスマホ」などの事故は直線道路で多く発生しています

どのような事故が「ながらスマホ」などでは起きているのでしょうか。公益財団法人交通事故総合分析センターが過去に実施した「携帯電話等の使用が要因となる事故の分析」を見ると、直線道路(単路)で先行する車両に追突している事故が多いことがうかがえます。

携帯電話等使用状況別 事故発生場所の割合(平成19~26年合計)

携帯電話等使用状況別 事故類型の割合(平成19~26年合計)

この研究から事例の一部を紹介すると、次のような例があります。

事例1/死亡事故

メール確認に気を取られて横断中の歩行者に衝突
ドライバーは夜間、ふだん歩行者がほとんどいない道路を時速55kmで走行中、携帯電話のメールを確認するために、3~4秒間、携帯電話の画面に目をやった。前方に視線を戻すと、7メートルほど先の交差点を左から右に横断する歩行者を発見。ブレーキやハンドルの操作を行って避けようとしたが、間に合わず、歩行者に衝突。歩行者が死亡した。

事例2/死亡事故

通話(着信)に気を取られて路肩を走行する自転車に追突
ドライバーは直線道路を時速60kmで走行中、携帯電話の着信を確認するため、左手で携帯電話を持って操作をしながら運転。携帯電話の操作に気を取られ、ハンドル操作が緩慢になったうえ、路肩を走行していた自転車に気づかずに追突。自転車の運転者が死亡した。

(参考:公益財団法人交通事故総合分析センター「携帯電話等の使用が要因となる事故の分析」)

時速40kmで走行する自動車は1秒間に約11m進み、2秒間では22m、時速60kmで走行する自動車は1秒間に約17m、2秒間では33m進みます。運転者が画像を見ることにより危険を感じる時間は運転環境により異なりますが、各種の研究報告によれば、2秒以上見ると運転者が危険を感じるという点では一致しています。

「直線道路だから」あるいは「ほんの一瞬だから」などという間違った考えで、運転中にスマホや携帯電話を操作したり画面を見たりすることは、絶対にやめましょう。その一瞬の間に、交通事故を起こしてしまうことがあります。

1秒間に進む距離(m)

囲み記事

運転中の「ながらスマホ」は道路交通法違反です

【道路交通法第七十一条第五号の五】

自動車又は原動機付自転車(以下この号において「自動車等」という。)を運転する場合においては、当該自動車等が停止しているときを除き、携帯電話用装置、自動車電話用装置その他の無線通話装置(その全部又は一部を手で保持しなければ送信及び受信のいずれをも行うことができないものに限る。第百二十条第一項第十一号において「無線通話装置」という。)を通話(傷病者の救護又は公共の安全の維持のため当該自動車等の走行中に緊急やむを得ずに行うものを除く。第百二十条第一項第十一号において同じ。)のために使用し、又は当該自動車等に取り付けられ若しくは持ち込まれた画像表示用装置(道路運送車両法第四十一条第十六号若しくは第十七号又は第四十四条第十一号に規定する装置であるものを除く。第百二十条第一項第十一号において同じ。)に表示された画像を注視しないこと。

【違反した場合】

  • 携帯電話使用等(保持)
    罰則 5万円以下の罰金
    反則金 大型7千円、普通6千円、二輪6千円、原付5千円
    基礎点数 1点
  • 携帯電話使用等(交通の危険)
    罰則 3月以下の懲役又は5万円以下の罰金
    反則金 大型12千円、普通9千円、二輪7千円、原付6千円
    基礎点数 2点

運転中にどうしてもスマホや携帯電話を使用しなければいけないときは、必ず安全な場所に停車してから使用しましょう。

囲み記事

自転車や歩行者も、ながらスマホにご注意を
~自転車運転中の携帯電話使用等は道交法違反。相手にケガを負わせた場合は過失傷害罪に問われることも

「ながらスマホ」が事故を誘発する危険があるのは、自転車を運転する場合や歩行中の場合も同様です。
歩行中や自転車運転中の「ながらスマホ」でも事故が起きており、自分自身だけでなく、周囲の人にケガを負わせてしまうことがあります。
実際、東京消防庁管内だけでも、歩行中の「歩きスマホ」や自転車運転中の「ながらスマホ」に係る事故のために、毎年30人を超える人が救急搬送されています。平成28年には50人が救急搬送されました。

「ながらスマホ」に係る事故による救急搬送人員
(東京消防庁管内)

※1 東京都のうち稲城市、島しょ地区を除く地域
※2 平成28年の救急搬送人員については暫定値
出典:東京消防庁「歩きスマホ等に係る事故に注意!」

スマホを操作しながら歩いたり、自転車を運転したりしていると、ほかの歩行者や自動車などにぶつかり、相手にケガをさせる恐れも

自転車の携帯電話を使用しながらの運転は道路交通法で禁止されています。違反した場合には「5万円以下の罰金」が科せられることがあります。また、相手にけがを負わせた場合は、過失傷害罪などに問われたり、被害者から損害賠償を求められたりすることもあります。
歩行中や自転車運転中の「ながらスマホ」は、自分自身が思っている以上に危険な行為です。スマホなどを使うときは、周囲を確認しながら立ち止まり、通行の妨げにならない安全な場所で操作しましょう。

<取材協力:警察庁 文責:政府広報オンライン>

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