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Highlighting JAPAN

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特集環境と都市の成長

環境に優しいまちづくり(仮訳)

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校舎の屋上や壁面にズラリと並んだ太陽光パネルが黒々と輝く。2010年11月4日、神奈川県川崎市立西丸子小学校に、同校の最大需要電力に相当する100kwの最大出力を持つ太陽光パネルが設置された。これは、教育環境の抜本的充実を図る文部科学省の「スクール・ニューディール」構想による交付金を受けて川崎市が市内の25の学校に太陽光パネルを設置した中の1つだ。

東京都と神奈川県を隔てる多摩川と等々力緑地に囲まれた同校は、日照条件の面からみて太陽光パネルの設置に適している。「冬は日照条件が夏に比べて悪いですが、これまで最大で80kwの発電に成功しています」と渡邊雅弘校長は話す。

同校の電力を太陽光発電で賄うことで、1年間で二酸化炭素排出量を約35トンも削減できるという。これは、高さ10mの木を約90本植林したことに匹敵する二酸化炭素排出削減効果だ。

新しく整備された環境学習室内には、川崎市が臨海部に誘致した、慶応大学の教授らで設立されたベンチャー企業「エリーパワー株式会社」によって開発された、高性能リチウムイオン電池蓄電システムが設置され、太陽光パネルで発電した電気を蓄電している。同校は災害時の避難所に指定されており、非常用電源としても活用が期待されている。

太陽光パネルは生徒への生きた教材にもなっている。5年生の小笠原早瑛さんは「前より環境問題を身近に感じるようになったので、興味をもって勉強するようになりました」と話す。

今月号の特集記事は、人々の生活の向上や産業の発展を維持しながら、環境に配慮し、日本各地で都市がその姿を変化させている、その様々な取組みを紹介する。

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