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Highlighting JAPAN

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日本の夏を楽しむ

東京から2時間で渓谷下りを楽しむ(仮訳)

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「ウォー!」

激流に揉まれゴムボートが激しく上下にゆれると、参加者から歓声が上がる。

東京から車で約2時間、群馬県みなかみ町を流れる利根川ではゴムボートを使った川下り「ラフティング」が盛んだ。

「雪解け水で水量が多くなる利根川の激流は、ワールドクラスです」とみなかみ町でアウトドアスポーツ会社を運営しているニュージーランド人、マイク・ハリス氏は言う。「みなかみは、以前から冬はスキーで賑わっていましたが、それ以外の季節の人出は多くありませんでした。そこで春夏でも楽しめるアクティビティとして、ラフティングを始めたのです」

ハリス氏は、ニュージーランドの高校、大学で日本語を学び、1992年に交換留学生として初来日した。ニュージーランドの大学を卒業後、アウトドアスポーツが大好きであったこともあり、長野県のスキー場に勤務した。1995年、みなかみ町を訪れた時、利根川の急流を見たハリス氏は、母国ニュージーランドの川で普及しているラフティングがここでも楽しめると確信、直ぐにみなかみ町への移住を決断し、友人とともにラフティングと渓谷の天然の滑り台やジャンプ台を水の流れとともに滑降するキャニオニングのツアーを行うアウトドアスポーツ会社を設立した。すると、それまではあまり日本人には馴染みのなかったラフティングやキャニオニングの面白さが、口コミやインターネットを通じて広がっていった。東京からの近さ、また外国人が経営しているという珍しさからマスコミにも取り上げられ、多くの参加者が訪れるようになっていった。

ハリス氏の会社設立後、みなかみ町ではアウトドアスポーツ会社が次々と設立され、現在では10を超える会社がある。こうした会社が行っているツアーでは、春から秋にかけて、ラフティング、キャニオニングだけではなく、カヌー、マウンテンバイク、バンジージャンプと、ありとあらゆるアウトドアスポーツが楽しめるのだ。

ハリス氏の会社のスタッフの国籍は、オーストラリア、ブラジル、アメリカなど様々。そのため、ツアーの参加者も、春夏はアジアや欧米からの外国人観光客が2割、冬は外国人観光客とインターナショナルスクールの生徒で8割が占められる。

「震災以降、残念ながら、参加者は減りましたが、日本はまったく安全なのですから、遅くても冬までには参加者の数は回復してくると思います」とハリス氏は言う。「みなかみには、山、原生林、川、湖もあり、アウトドアを楽しむ条件がそろっています。東京からも近く、楽しい夏を過ごすのにはみなかみは最高ですので、多くの方に来て欲しいです!」

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