Home > Highlighting JAPAN > Highlighting JAPAN 2011年8月号 > 第2回日EU英語俳句コンテスト(仮訳)

Highlighting JAPAN

前へ次へ

特集「伝統」と「現代」の融合~Cool!Japanを担う人々

第2回日EU英語俳句コンテスト(仮訳)

English

ジャパンジャーナルの澤地治が、第2回日EU英語俳句コンテストの受賞者であるイタリアのフェデリカ・ベルタッキーニに話を聞いた。

青空と十二の星
丸く赤い太陽を包み込む
友愛の抱擁



──俳句を詠み始めたのはいつ頃ですか?

詩を書き始めたのは本当に若かった頃ですが、俳句と出会ったのは2007年になってからのことでした。俳句については朝のテレビ番組で聞き知り、非常に関心を覚え挑戦的な定型詩だと思ったのです。それから俳句について調べ始め、イタリア語でいくつか自作してみました。私はコミュニケーション専攻の学生だったこともあり、韻律の規則に従うことや、それと同時にそんなにも短い音節で豊かな表現を生み出すことに興味をそそられたのです。その当時ブログをやっていたのですが、友人たちを誘い込むため小さなコンテストを始めました。とても創造に溢れた反応が返ってきたことを覚えています。

──このコンテストに参加したのはなぜですか?

私は今デンマークに住んでいるのですが、在デンマーク日本大使館が開催する文化活動が大変気に入っていて、定期的にニュースレターの配信を受け購読しています。コンテストの発表はそうしたルートから発信されたもので、自分のEメールで見つけたというわけです。もっとも、私が応募した理由は、日本人とのハーフである私の同僚であり親友の存在でした。その親友がオフィス内でコンテスト開催の話題を広めて、コンテストへの応募を日本の現状に思いを寄せる機会としたのです。

──あなたの俳句に込められたメッセージとは?

日本がつい最近見舞われた大震災のような困難に直面した場合、国家間の連帯だけでは十分とは言えないかもしれません。そうした状況では、さらに一歩踏み出した対応が求められます。つまり、私たちはあたかも一国のように一体となって考え行動する必要があるということです。私はこうした考え方を目に見えるようにするため象徴的な表現を用いて、欧州連合旗が日の丸を抱擁したとすればどうなるだろうかと想像したのです。構図としては、青空を背景とした12の輝く星が赤い太陽を取り囲んでいる感じでしょうか。それは新たな旗になるものですが、それと同時に友情という絆で抱擁し、お互いのことを理解し、困難にあって協力するという新たな人々の存在でもあるのです。

前へ次へ