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総理動向

安倍総理、東南アジア訪問(仮訳)

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安倍晋三内閣総理大臣は,2012年12月の総理就任後初の外国訪問として,2013年1月16日から18日まで東南アジア3か国(ベトナム,タイ,インドネシア)を公式訪問した。


ベトナム

1月16日、安倍晋三総理は、本年は外交関係樹立40周年(日越友好年)となるベトナム社会主義共和国を訪問、ベトナム首相府において、グエン・タン・ズン・ベトナム首相との間で日越首脳会談を行った。会談では、安倍総理から、日本にとってベトナムは、地域的課題を共有し、経済的に相互補完関係にある重要なパートナーである旨指摘し、両首脳は,「戦略的パートナーシップ」をさらに発展させ、協力関係を強化し、アジア太平洋地域の平和と安定、繁栄の構築に向けて、共に歩んでいくことで一致した。安倍総理から、ベトナムの経済社会発展を引き続き支援していくことを表明し、新たに3件・約5億ドル(466億円)の円借款の供与を行う意向を伝えた。ズン首相からはこれに謝意を表明した。両首脳は、貿易、投資、インフラ整備等の分野で協力をいっそう進展させることで一致した。


タイ

1月17日、安倍晋三総理は、タイ王国を訪問、インラック・シナワット・タイ首相との間で日タイ首脳会談をタイ首相府において行った。会談では、安倍総理から、日本にとってタイは、多くの日本企業が展開する東南アジア最大の拠点であり、民主主義や市場経済等の基本的価値や経済的利益を共有する重要なパートナーである旨指摘し、両首脳は、「戦略的パートナーシップ」をさらに発展させ、協力関係を強化し、アジア太平洋地域の平和と安定、そして繁栄の構築に向けて、共に歩んでいくことで一致した。両首脳は、日タイ経済連携協定の円滑な運用やタイにおけるインフラ整備も含め緊密に連携することで一致した。インフラ案件については、特に洪水対策、鉄道、人工衛星、情報通信技術(ICT)等について意見交換が行われた。


インドネシア

1月18日、安倍晋三総理は、インドネシア共和国を訪問、ムルデカ宮殿において、スシロ・バンバン・ユドヨノ大統領との間で日・インドネシア首脳会談を行った。会談では、両首脳は、本年の日・インドネシア国交樹立55周年を契機として、3つの分野、すなわち、(1)経済、(2)政治・安全保障、(3)交流の各分野における協力を推進し、両国の「戦略的パートナーシップ」を一層強化していくことで一致した。

このうち、経済分野での協力については、安倍総理から、インドネシアの発展は地域経済の牽引力であり、日本経済の再生にとっても重要である旨指摘し、インドネシアによる適切なマクロ経済政策や投資環境整備への期待を示しました。また、両首脳は、ジャカルタ首都圏のインフラ整備に関し、両国で合意した「MPA戦略プラン」の迅速かつ円滑な実施に向けて協力を進めていくことで一致した。


対ASEAN外交5原則(仮訳)

安倍晋三総理は、アジア太平洋地域の戦略環境が変化する中で,地域の平和と繁栄を確保していくため,自由,民主主義,基本的人権,法の支配など普遍的価値の実現と経済連携ネットワークを通じた繁栄を目指し,日本はASEANの対等なパートナーとして共に歩んでいく旨のメッセージを各国首脳に伝達した。この観点から、1月18日、日・インドネシア首脳会談後、「対ASEAN外交5原則」を発表した。

(1)自由、民主主義、基本的人権等の普遍的価値の定着及び拡大に向けて、ASEAN諸国と共に努力していく。
(2)「力」でなく「法」が支配する、自由で開かれた海洋は「公共財」であり、これをASEAN諸国と共に全力で守る。米国のアジア重視を歓迎する。
(3)様々な経済連携のネットワークを通じて、モノ、カネ、ヒト、サービスなど貿易及び投資の流れを一層進め、日本経済の再生につなげ、ASEAN各国と共に繁栄する。
(4)アジアの多様な文化、伝統を共に守り、育てていく。
(5)未来を担う若い世代の交流を更に活発に行い、相互理解を促進する。

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