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Highlighting JAPAN

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世界遺産・富士山

富士の国への旅路

富士山とその周辺の観光情報



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毎年、多くの人々が富士山を訪れようとするが、富士山頂到達にまつわるチャレンジやそれに関連する特別なご褒美について考えたことがあるだろうか? 富士山エリアを訪れたい人々のために多くの交通手段と観光施設が存在する。毎年、富士山の登山シーズンは7月1日から8月下旬までのわずか2カ月。毎年シーズン中には、約30万人が4つの登山ルート(富士宮、御殿場、須走、吉田の各ルート)の一つを使い徒歩で登頂し、さらに数多くの旅行者が富士五湖やその周辺エリアを訪れる。

鉄道最寄り駅は富士宮駅、御殿場駅または河口湖駅で、そこから地方路線バスに乗り富士山五合目へ向かうことができる。また、登山シーズン中に富士急静岡バス、富士急バス、富士急山梨バスが毎日シャトル運行しているツアーバスを利用することもできる。

山頂まで登らずに富士山を楽しみたいハイキング客には、頂上よりも低い位置に森林や丘、小川、野原を横切る13の自然遊歩道が用意されており、富士山上部の国立公園よりも長くオープンしている。富士山周辺には複数の県立公園もあり、キャンプや遊泳、ピクニックのオプションを提供している。

富士登山に関する基本情報を提供するガイドブックは何冊もあり、マナーや安全の指針、登山挑戦の適切な準備に関する指示が記されている。また、多様なボランティア団体や自然研究グループなどが、ふじさんネットワークを形成し、富士山の総合的な環境保全に取り組んでいる。

富士山最高地点は標高3,776メートルであり、標高が高い場所ほど、天候の予測不可能になることがあり、登山者の高山病や低体温症が懸念事項であり、適量の飲料水や適切な登山靴や登山服が重要となる。富士山頂への登山は肉体的かつ精神的な挑戦なので、登山客は準備をして臨む必要がある。

富士山以外にも観光目的地として、 富士五湖や浅間神社、白糸の滝、三保の松原の松林など、多くの文化スポットや自然美が人々をこの地域に誘う。富士五湖地域では舟遊びや避暑、ドライブ、キャンプなど1年を通じて様々なアクティビティが体験できる。春には桜、ツツジ、夏にはラベンダーや紫陽花などの花々と一緒に富士山を眺めることができるほか、夏に富士五湖で開催される花火大会は多くの外国人も楽しみにしている。秋には紅葉、冬には雪化粧をした雄大な富士山を眺めることができる。また河口湖周辺では美術館や博物館が数多く点在し、富士山を見ながら芸術を満喫できる。

ふじのくに、または「富士山の国」で知られる新しいレクリエーション戦略では、多様なエコ観光オプションを観光客に提供している。 観光客には静岡県周辺にある50カ所以上の場所で、いろいろな美術工芸品作りの体験やアウトドア観光への参加、伝統的な日本の宿である旅館や食事処の体験機会が提供されている。ふじのくには、富士山が提供するつながりを利用し、目で見て、耳で聞き、舌で味わうことで静岡県の様々な場所を一つに結びつけている。

県の美味しいものもまた観光客を惹付けている。山梨県は桃やぶどうなどの果実、静岡県は緑茶とみかん、海産物などが有名であり、観光客には地元で生産される特産物を試すことを勧める。富士山地域を訪れる多くの旅行者は、地方の雄大さに感動するだけではなく、豊富な食べ物や多様な趣も楽しめる。

アメリカ出身のツーリストライターであるニコール・バウアーさんは、2012年8月に富士山に登ったときの印象を次のように述べている。「日本最高峰の富士山の頂上で日の出を見たときの体験を忘れることができません。こんなに素晴らしい日の出を見たのは生まれて初めてです。眺めは壮大で、陽光は魔法のようなのです。しかも、その様子は気象概況によって、特に雲の影響で毎回違って見えます。富士山の登山は2回目ですが、今回は私の一番いいカメラを持ってきました!」

さらなる詳細は、日本政府観光局ホームページ(JNTO、 http://www.jnto.go.jp/)、静岡県公式ページ(http://www.pref.shizuoka.jp/a_foreign/english/index.html)、山梨県公式ページ(http://www.pref.yamanashi.jp/foreign/index.html)でご確認ください。



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