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日本の世界遺産

【23構成資産】(仮訳)

「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」が世界遺産に登録された。23にも及ぶ構成資産が語る稀有の歴史的価値に迫る。

《1 萩》  山口県
1−1 萩反射炉
萩(長州)藩が、西洋技術の情報をもとに、独力で反射炉建設に挑戦した価値ある試行錯誤を物語っている。

1−2 恵美須ヶ鼻造船所跡
海防上の重要拠点を統治した萩(長州)藩は、幕府の要請を受け、木戸孝允の意見書に基づき、萩において海防用の船を建造し、西洋技術に学ぼうとした。

1−3 大板山たたら製鉄遺跡
日本の伝統的なたたら製鉄により、恵美須ヶ鼻造船所に木造帆船の船釘などを供給した施設の跡。

1−4 萩城下町
西洋技術の導入に挑戦し、産業文化形成の地となった萩(長州)藩及び萩の地域社会全体の特徴と本質を示す遺産。

1−5 松下村塾
日本の近代化の思想的な原点となった遺産の一つ。

《2 鹿児島》  鹿児島県
2−1 旧集成館
幕末、欧米列強に対抗するため、薩摩藩主・島津斉彬は集成館事業を始めた。反射炉への挑戦と試行錯誤を物語る残存遺構が保存されている。

2−2 寺山炭窯跡
集成館事業に用いる燃料の木炭を製造した炭窯の跡。

2−3 関吉の疎水溝
集成館の動力源とする水を供給した疎水溝の遺構。

《3 韮山》   静岡県
3−1 韮山反射炉
欧米列強に対抗する海防用の大砲鋳造のため、西洋技術の情報を得て、日本の伝統的な施工技術を用い、独力で建設された。

《4 釜石》   岩手県
4−1 橋野鉄鉱山・高炉跡
釜石は、当時、日本国内で鉄鉱石が採掘された限られた場所であり、この地において採掘された鉄鉱石を用い、高炉による製鉄が日本国内で初めて成功した。

《5 佐賀》   佐賀県
5−1 三重津海軍所跡
幕末、海防の必要性から、佐賀藩は三重津海軍所を整備した。

《6 長崎》   長崎県
6−1 小菅修船場跡
現存する日本最初の蒸気機関を動力とする曳揚げ装置を装備した洋式船架。1869年に、長崎港において、薩摩藩とスコットランド出身の商人トーマス・グラバーの協力の下、建設された船舶修理施設。

6−2 三菱長崎造船所 第三船渠
1901年から1905年にかけて三菱合資会社時代に築渠した大型船舶修理用乾船渠(ドライドック)。

6−3 三菱長崎造船所 ジャイアント・カンチレバークレーン
三菱合資会社の時代に、造船所の工場建設電化に伴い我が国に初めて建設された電動クレーン。

6−4 三菱長崎造船所 旧木型場
三菱合資会社時代の木型場。1898年に鋳物製品の需要拡大に対応して建設された。

6−5 三菱長崎造船所 占勝閣
造船業形成期の三菱合資会社時代に、第三船渠を見下ろす丘上に建設された木造二階建洋館。長崎造船所長の荘田平五郎の邸宅として1904年に完成したが、所長宅としては使用されず、迎賓館となった。

6−6 高島炭坑
幕末から明治にかけて、西洋の機械が使えるようになると、石炭の需要が大きくなり、長崎沖の洋上の高島において、佐賀藩がスコットランド出身の商人トーマス・グラバーとともに、海洋炭坑を開発した。

6−7 端島炭坑
端島炭坑は、高島炭坑の技術を引き継ぎ発展させ、炭坑の島として開発された。

6−8 旧グラバー住宅
当時の日本の主要産業の近代化に貢献したスコットランド出身の商人トーマス・グラバーの活動拠点。

《7 三池》   福岡県、熊本県
7−1 三池炭鉱、三池港
三池炭鉱は閉山したが、その主力坑口であった宮原坑と万田坑、また、それらと積出港である三池港を結ぶ専用鉄道跡が現存する。

7−2 三角西(旧)港
オランダ人ムルドルの設計。国庫補助を得て建設された港で、日本の明治三大築港の一つ。

《8 八幡》  福岡県
8−1 官営八幡製鐵所
旧本事務所は中央にドームを持つ左右対称形の赤煉瓦建造物。修繕工場は製鐵所で使用する機械の修繕、部材の制作加工等を行う目的でドイツのグーテホフヌンクスヒュッテ(GHH.)社の設計と鋼材を用いて建設された鉄骨建造物で、現在まで110年以上の間、稼働し続けている。旧鍛冶工場は、製鐵所建設に必要な鍛造品の製造を行う目的でGHH.社の設計と鋼材を用いて建設された鉄骨建造物。

8−2 遠賀川水源地ポンプ室
遠賀川の河口から約10キロにある官営製鐵所の取水・送水施設で、現在も稼働している。




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