Home > Highlighting JAPAN > Highlighting Japan March 2019 > 総理動向

Highlighting JAPAN

日英首脳会談

2019年1月10日、英国訪問中の安倍晋三内閣総理大臣は、テリーザ・メイ英国首相と日英首脳会談を行いました。また、今次首脳会談に際し、両首脳は「日英首脳共同声明」を発出しました。

両首脳は、メイ首相の訪日以降、日英間の協力はかつてないほど進展し、日英同盟以来の親密な関係を構築してきている、ルールに基づく国際秩序や自由貿易といった普遍的価値が挑戦を受ける今日、G20等の場で日英が主導的役割を果たす必要があることで一致しました。

両首脳は、本年のG20で、共に自由貿易の推進やイノベーションを通じて世界経済の成長を牽引し、経済成長を目指すと同時に、格差への対処に取り組むこと、更に、気候変動や海洋プラスチックごみ等環境・地球規模課題への貢献について協力することで一致しました。

両首脳は、WTO改革について、日英両国で協力していくことで一致しました。

インド太平洋地域における協力について、安倍総理大臣から、英国が同地域への関与を強化していることを歓迎しました。また、両首脳は、自由で開かれたインド太平洋の実現に向け、(ア)海洋安保、(イ)質の高いインフラ、(ウ)5Gを始めとする通信インフラ分野等における日英協力の強化に一層力強く取り組むことで一致しました。

安倍総理大臣から、2017年8月のメイ首相訪日を機に、英海軍艦艇の日本寄港等、日英安保協力は大きく進展し、安全保障上の重要なパートナーである日英の協力は「新たな章」を迎えた旨述べました。そのほか、両首脳は、今春、日本で第4回日英外務・防衛閣僚会合(「2+2」)を開催することや英海軍艦艇の日本寄港、北朝鮮「瀬取り」対策に関する連携を強化していくことで一致しました。

安倍総理大臣から、英国のEU離脱に関する最終的な判断は英国民が行うものであると述べた上で、「合意なき離脱」は是非回避してほしい、移行期間を設け、英国に進出している企業の法的安定性を確保しようとするメイ首相とEUとの間の離脱協定案を日本は全面的に支持する旨述べ、EU離脱協定の議会承認に向けたメイ首相の強い意志と努力を評価しました。これに対し、メイ首相から、安倍総理の支持に感謝をする、現協定案は日系企業にとっても良い案である旨述べました。

北朝鮮情勢について、両首脳は、北朝鮮による全ての大量破壊兵器及びあらゆる射程の弾道ミサイルの完全な、検証可能な、かつ、不可逆的な廃棄(CVID)を実現するため、関連する安保理決議の完全な履行が必要であるとの点で一致しました。また、安倍総理から、拉致問題の早期解決に向けて、メイ首相の理解と協力を求め、メイ首相の支持を得ました。