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  • G20リヤド・サミット(1日目)

January 2021

G20リヤド・サミット

G20リヤド・サミット(1日目)

2020年11月21日及び22日、G20リヤド・サミットがテレビ会議形式で開催され、菅義偉内閣総理大臣が出席したところ、概要は以下のとおりです。

参加したG20首脳は、2日間にわたり、新型コロナウイルスへの対応、世界経済の回復、包摂的な復興等の国際社会の主要課題について議論を行い、議論の総括として、G20リヤド首脳宣言が発出されました。菅総理大臣からは、ポスト・コロナの国際秩序に関する日本の考えを主張し、議論を主導しました。

菅総理大臣は、(1)新型コロナ感染症への対応、(2)世界経済の回復、(3)国際的な人の往来の再開、更には(4)ポスト・コロナの国際秩序作りを、国際社会においてG20が主導していくとのメッセージを明確に打ち出すべきと述べました。  両首脳は、自由、民主主義、人権、法の支配などの基本的価値と戦略的利益を共有する「特別な戦略的パートナー」である日豪が、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて共に取り組んでいくことを確認しました。

その上で、新型コロナ感染症への対応として、菅総理大臣から、治療・ワクチン・診断への公平なアクセス確保と、そのための包括的取組が必要であり、G20が特許プールへの支持に合意することが重要である旨述べ、また、日本は、ACTアクセラレータ立ち上げの共同提案や、COVAXファシリティへの支援など、多国間協力を推進していくことを述べました。さらに、将来の健康危機への備えには、質の高い包摂的で強靱な保健医療システムが重要であり、そのための持続可能な保健財源の確保や、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジに向けた取組が不可欠であることを指摘し、水・衛生など幅広い分野の環境整備に引き続き貢献すべく、来年12月の栄養サミットの開催を含め、国際的な取組を牽引する旨を述べました。最後に、新型コロナ対応においては、人間の安全保障に立脚し、「誰の健康も取り残さない」ことを目指し、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジの達成に更に貢献していくとした上で、今回の危機に際し既に15億4千万ドルを超える包括的な支援をかつてないスピードで実施していることを強調しました。

世界経済については、菅総理大臣から、まず、感染拡大防止に万全の対策を取りつつ、経済回復、人の往来再開に向けあらゆる努力を傾注する旨を述べました。その上で、コロナ危機でデジタル化加速の必要性が明確になった点に触れ、デジタル庁の設立を説明するとともに、「信頼性のある自由なデータ流通」の考え方の下、「大阪トラック」を通じて国際的なルール作りを推進していく考えを述べました。加えて、内向き志向が強まりかねない中、WTO改革などを通じ多角的貿易体制を維持・強化する必要性を指摘するとともに、より良い復興には、「質の高いインフラ投資に関するG20原則」の普及・実践、サプライチェーン強靱化の推進や、今回G20で合意した「共通枠組」に従い途上国の債務問題に対応する必要がある旨指摘しました。

また、菅総理大臣から、2050年までに温室効果ガス排出を実質ゼロにする「カーボン・ニュートラル」の実現を目指す決意を改めて述べた上で、温暖化対応は成長につながるという発想の転換が必要であり、革新的なイノベーションを鍵とし、経済と環境の好循環を創出していく考えを強調しました。加えて、2050年までに海洋プラスチックごみによる新たな海洋汚染ゼロを目指し(「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」)、途上国支援を行う考えを述べるとともに、「誰一人取り残さない」との考え方に基づきSDGs達成に向け今まで以上にG20で連携する必要がある点を指摘し、女性活躍の推進に向けたEMPOWER(エンパワー)の取組開始を歓迎しました。

東京オリンピック・パラリンピック競技大会については、菅総理大臣から、人類がウイルスに打ち勝った証として開催する決意を改めて表明し、G20首脳から称賛の意が示されました。

なお、菅総理大臣は、22日に行われた首脳サイドイベント「地球の保護:循環炭素経済アプローチ」にビデオメッセージの形で参加しました。菅総理大臣からは、2050年までの脱炭素社会の実現を含め、革新的なイノベーションを通じたグリーン社会の実現に努力するとともに、国際社会を主導していく決意を表明しました。また、サウジアラビアが掲げる「循環炭素経済」への支持を表明するともに、海洋プラスチックごみ問題をはじめとする海洋資源の保全や環境問題のための国際的な取組への貢献を強調しました。