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January 2023

日・モルドバ首脳会談並びに日・セネガル首脳会談及びワーキング・ランチ

  • 日・モルドバ首脳会談
  • 日・セネガル首脳会談

2022年12月3日、岸田文雄内閣総理大臣は、国際女性会議WAW!参加のため訪日中のマイア・サンドゥ・モルドバ共和国大統領と日・モルドバ首脳会談を行いました。また、12月19日、実務訪問賓客として訪日中のマッキー・サル・セネガル共和国大統領と首脳会談を行い、共同記者発表を実施した後、ワーキング・ランチを行いました。なお、両首脳は、日・セネガル共同声明を発出しました。それぞれの首脳会談等の概要は以下のとおりです。

日・モルドバ首脳会談

日・モルドバ首脳会談

冒頭、岸田総理大臣から、モルドバ初の女性大統領であるサンドゥ大統領によるWAW!への参加への謝意と同会議における有意義な議論への期待を表明しました。これに対し、サンドゥ大統領からWAW!への招待の感謝と同国の経験を踏まえWAW!の討論に貢献したいとの発言がありました。

さらに岸田総理大臣から、ロシアによるウクライナ侵略を受けた、人口比で2割を超える避難民の受け入れ等のモルドバの努力への敬意を表した上で、ロシアによるウクライナ侵略の影響を受けるモルドバに対し、保健、食料、エネルギー、ジェンダー分野等で2,700万米ドルの追加的な支援を決定するとともに、従来から要望のあった財政支援についてモルドバの置かれた状況を踏まえ、日本として真剣に検討する旨を伝えました。

これに対してサンドゥ大統領から、モルドバの独立以来日本が行ってきた多分野にわたる支援及びロシアによるウクライナ侵略を受け進められている支援の実施や検討に対する謝意並びにさらなる日本企業による投資への期待が述べられました。さらにサンドゥ大統領から経済、エネルギー分野を中心としたモルドバの困難な現状についても説明がありました。

日・セネガル首脳会談及びワーキング・ランチ

日・セネガル首脳会談

岸田総理大臣から、日本とセネガルは、民主主義、法の支配等の基本的価値を共有する戦略的に重要なパートナーであり、第8回アフリカ開発会議(TICAD8)でのサル大統領の共同議長としての貢献に謝意を表明した上で、TICAD8の成果を日・アフリカ関係の更なる強化につなげたい旨述べました。

これに対し、サル大統領から、様々な分野において二国間関係を更に発展させ、国際社会において緊密に連携していきたい旨述べました。

・二国間関係

両首脳は、スタートアップや天然資源の開発を含む日本企業の投資や進出、日本が重視する「人への投資」、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)等の達成等に関する取組を引き続き推進することを確認しました。また、開発協力、ビジネス促進、人的交流を通じた包括的関係を構築していくことで一致しました。

・国際場裏における協力

岸田総理大臣から、世界のどこであれ、力による一方的な現状変更の試みを許してはならず、国際社会の一致した対応が必要であることを強調しました。その上で、岸田総理大臣から、日本は「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の取組を推進しており、セネガルとも協力していきたい旨述べました。

両首脳は、世界的な食料・エネルギー危機を招いているウクライナの現状を一刻も早く終わらせなければならないことを確認しました。岸田総理大臣から、唯一の戦争被爆国として、ロシアによる核の威嚇は断じて受け入れることはできず、ましてや、その使用はあってはならない旨述べました。

また、岸田総理大臣から、近年の国際社会におけるアフリカ諸国の役割の増大を踏まえ、アフリカのG20へのプレゼンスの拡大が重要との考えから、日本はアフリカ連合(AU)のG20加盟を支持することを表明しました。

両首脳は、安保理改革を含む国連の機能強化が不可欠であるとの認識で一致しました。また、岸田総理大臣から、国連総会本会議で採択された核兵器廃絶決議案に対するセネガルの支持に謝意を表明しました。

両首脳は、現実的なエネルギー移行が重要であり、今後とも緊密に連携していくとの認識で一致しました。両首脳は、経済的威圧や開発金融への対応、北朝鮮への対応、核軍縮・不拡散、アフリカの平和と安定など、地域及び国際社会の諸課題についても議論するとともに、両国が引き続き連携していくことを確認しました。

注記: 本記事は、外務省の同意を得て、同省が公表した資料に基づいて作成しています。