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Highlighting JAPAN

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連載 47の物語

石川県

輪島の伝統工芸品と食(仮訳)



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輪島の古風な趣きにばかり目を奪われてはいけません: 能登半島の入り組んだ海岸沿いの町、輪島には日本有数の魅力的な文化的遺産があるが、それら全ては食べ物、工芸品、名勝地という形で実際に体験することができる。

朝市

何世紀もの歴史を持つ朝市から聞こえる賑やかな声で目が覚めると、日焼けして手ぬぐいを頭に被った女性達が、海産物、自家製の野菜、手作りの民芸品、地元の日本酒(日本の米でできたアルコール)を売るため朝早くから集まっている。心優しい店員達は、魚の干物やエビ、カニ、ウニのペースト、ホタテ、イカの柚子麹漬け等を試食させてくれるだろう。お腹がすいていれば、朝市で朝食を取ることもできる。採れたての魚介類を選んで、食事用に特別に設置されたバーベキューの場所で焼いてもらう。朝市の最大の魅力の一つは、地元の人達がお互いに、そして多数訪れる観光客に対して親しげにやり取りしている様子、長年の伝統が続いてきた様子に加え、荷台を押しながら忙しい店の人達に飲み物を売るおばちゃん(年配の女性)の姿を目にすることだ。

漆器

輪島は、輪島塗と呼ばれる優美で手の込んだ漆器で良く知られている。本体は堅牢であるものの、加飾が施され、見た目は洗練されている。沈金など、輪島塗に使われる技法を幾つか実際に体験することができる。非常に鋭利なノミを用いて、箸のセットやお椀等の漆器に自作の装飾を彫ることができる。器に薄く漆が塗られた後、金箔や金粉が入れられ絵柄が表れ出る。そして、自分だけのカスタムデザインされた輪島塗を持ち帰ることができる。

県内で有数の景勝地の一つが千枚田(文字通りの意味は、1000の田)であることは疑いようもなく、日本海を見下ろす急斜面に階段状の田が広がっている。田は国指定文化財名勝に指定され、季節ごとに違った絶勝を見せる。田の間を歩くこともできるし、段丘が作り出す幾何学模様を一目に見下ろすこともできる。毎年10月初旬、地元住民が田の周囲に数千ものロウソクを用意し、夜に火を灯すのは、壮観である。


海に近いことから、輪島の隣の珠洲市が誇るものに、海産物のみならず塩がある。塩を買わずにこの地を離れてはいけません。海からどのように塩を凝縮するか学ぶ機会をぜひ逃さないようにしましょう。近隣の奥能登塩田村では、500年もの間続けられ、今もなお行われている製塩法を見ることができる。この過酷で集約型の労働は晴れた日にしか行えず、製法を習得しているのはこの地域でごく少数の者に留まる。海から直接木の桶に汲まれた海水は、注意深く平らにならされた砂地に撒かれる。実際に海水が撒かれる様子は、非常に注意深く、整然と弧を描くように行われ、見ていて最も胸が躍る工程の一つだ。

この魅力溢れる能登のエリアに滞在するのが1日であれ数日間であれ、いつの時期でも、地元の人と触れ合ったり、名産品、工芸品の実演を見たり、体験したりする機会があるだろう。そして、年間を通じて、日本で有数の魚を基本とした最高の料理を大いに楽しむ事ができるのだ。



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