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  • 新宿にあるディスクユニオン
  • 題字や解説が書かれた“帯”が付いている中古レコード
  • 高音質で有名な日本製のレコード
  • 題字や解説が書かれた“帯”が付いている中古レコード

July 2020

アナログレコードのファンを魅了する東京

新宿にあるディスクユニオン

東京の街には、今もアナログレコードを取り扱う店が数多く並び、国内外のレコードファンの人気を集めている。

題字や解説が書かれた“帯”が付いている中古レコード

近年、再びアナログレコード(以下「レコード」)の良さが見直され、東京各所のレコード店が注目されるようになってきた。東京には、60年代以前から続く“老舗”のレコード店が残るほか、演劇や音楽などのサブカルチャーが集積する下北沢や吉祥寺の街を中心に、最近は新規の店も次々とオープンしている。特定の音楽ジャンルで品揃えする店、昔の高級機器・ハイエンドオーディオで視聴できる店、カフェを併設していてくつろげる店など、それぞれ個性的で奥深く、興味が尽きない。

音楽ソフトを扱う株式会社ディスクユニオンの藤村一樹さんは「レコードならではの温かみのある音質や、存在感のあるジャケットが、その魅力だと思います。私たちのお店内のレコードは9割が中古品です。愛好家の方、それぞれのこだわりで60年代のイギリスやアメリカのロックやジャズといった特定のテーマでコレクションを増やして楽しむ方もいらっしゃいます」と語る。同社は、関東、大阪の49店舗でレコードを扱うが、現在、東京の新宿と渋谷に2店舗、レコードのみの専門店を構えている。

そもそも日本製のレコードは品質が高いことで世界的にも評価が高い。レコード盤の材質や、盤を作成するマスタリングなどの安定した技術に定評があり、80年代には海外の高音質盤レーベルのプレスを日本の企業が請け負うこともあった。

高音質で有名な日本製のレコード

また、日本には「モノを大切に扱う」文化が根付いていて、中古レコードも大切に扱われてきたものが多い。このため日本には、音質が良く、コンディションも良い中古が数多く残されている。

さらに、日本のレコード店は、早くから海外への買い付けを行っていた店も多く、イギリスやアメリカを中心にしたオリジナル盤などの品ぞろえも豊富である。東京のレコード店を巡れば、クラシックからジャズやロック、映画のサントラ盤まで、ほぼ全ての音楽ジャンルを網羅していることが分かるだろう。

題字や解説が書かれた“帯”が付いている中古レコード

こうした事情は、日本国内のみならず外国でも知られるようになり、海外のレコードファンの間でも「レコードを買うなら東京」という評判が広まった。「特にこの10年は世界的なアナログ盤ブームもあり、海外からのお客様が増えています。アーティストや映画監督など、来日の度に東京のレコード店を巡るのを楽しみにされている方も多いようです」と藤村さんは話す。

意外なことに、シティ・ポップを始めとした日本の70~80年代の音楽も海外客に人気だという。また、日本のレコードジャケットには、題字や解説が書かれた“帯”がついているのが独特だが、中には中古で希少な帯もあり、これもコレクターたちに喜ばれている。

今や音楽はデジタル配信が主流となったが、最近は新譜をデジタルとともにアナログレコードでもリリースするアーティストが増えている。こうした新しいパッケージを手に取って見ることができるのも、東京のレコード店の魅力となっている。