未来を切り拓く トビタテ!留学JAPAN
高校生・大学生の皆さん!海外留学しましょう!留学経験は、語学力が身に付くだけでなく、これからの社会を生き抜く糧にも!番組では、留学を後押しする「トビタテ!留学JAPAN」を深掘り!留学先・期間・学び方が自由に決められる?成績・語学力不問、選考基準は熱意・独自性・好奇心で、留学費用・準備金も出る奨学金制度(返済不要)?さらに、およそ9,500名もの熱く個性的な先輩留学生(トビタテ生)ともつながれるかも!?

- ゲスト
- 文部科学省
官民協働海外留学創出プロジェクト トビタテ!留学JAPAN
広報・マーケティングチームリーダー
西川 朋子
ストリーミング(音声で聴く)
- 放送日
- 令和5年(2023年)9月17日
- 時間
- 17分46秒
- 配信終了予定日
- 令和6年(2024年)9月16日
文字で読む
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青木 - 足立さんは、海外留学というとどんなイメージがありますか?
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足立 - やっぱり、語学が身に付くのと、外国の友達がたくさんできたり、視野が広がりそうというイメージがあります。
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青木 - ちょっとイメージするだけでも、様々なメリットがありそうですよね。でも、実際、海外留学をする日本の大学生は全体のおよそ3パーセント。高校生では1パーセントほどで、とても少ないんです。例えば、海外の大学や大学院に単位を伴う長期留学をする日本人の数は、2020年度はおよそ4万3,000人でした。ちなみに、2020年度、韓国の長期留学生はおよそ12万人もいるんです。新型コロナウイルス感染症の影響もあると思いますが、それでも、海外留学する若者は日本の3倍もいたんです。
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足立 - 日本の若者の留学者数が少ないのはどうしてなんですか?
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青木 - 日本の場合、留学経験がなく国内にいるだけでも、ある程度安定した未来を思い描くことができます。これは国内の産業がしっかりしているということですから、良いことではあるんですが、それならば、わざわざ海外留学して苦労しなくてもいいという考えの若者が少なくないようです。
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足立 - 分かる気もします。でも、これから先は、少子高齢社会で、今後の日本の人口はもっと減っていくから、これからは状況が違うんじゃないですか?
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青木 - そうなんです。そうした背景もあり、「トビタテ!留学JAPAN」なんです!ここからは、文部科学省トビタテ!留学JAPAN広報・マーケティングチームリーダーの西川朋子さんと深掘りしていきます。
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足立 - 西川さん、「トビタテ!留学JAPAN」って、私は初めて聞いたんですけど、どういったものなんでしょうか?
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西川 - 「トビタテ!留学JAPAN」は若者の留学機運を高めて、留学者数を増やすことを目指している、官民協働プロジェクトです。カタカナで「トビタテ」、漢字で「留学」、英語で「JAPAN」です。若者の留学を応援するために、文部科学省、日本学生支援機構、そして民間企業などオールジャパン体制で2013年にスタートしました。
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足立 - なぜ、オールジャパンで若者の留学を応援するんですか?
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西川 - それは、留学経験が、これからの社会を生き抜く上で、非常に役立つと考えているからです。
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青木 - 足立さん、今私たちは、先を見通すことが難しい社会で生きていると思いませんか?
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足立 - そうですね。
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青木 - 振り返ってみると、2020年には、新型コロナウイルスの感染が拡大し、世界は大きな影響を受けました。誰もこんなこと想像できませんでしたよね。また、AIの登場など先端技術の急速な高度化により、近い将来、機械が人間を超えるかもしれない、そんなことも言われています。
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足立 - 「仕事がなくなってしまう人がいるかもしれない。」そう言われてもいますし、怖いですよね。
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西川 - そうですよね。このように、未来を見通すことが困難で「正解のない時代」を生き抜くためには、ゼロから見えない未来に向かって価値を作り出す力が必要で、そうした力を得るために留学経験は非常に役立つんです。
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青木 - また日本は世界最先端の少子高齢社会です。今後、日本経済が活性化するためには、マーケットを世界に広げていく必要があります。そして、そのためには、様々な歴史や文化を持つ多様な人々と、対等な立場に立って協力し合うことが必要不可欠であり、そうした考え方を持ち、実現できる人材が必要になりますよね。
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西川 - はい。そうした人材を育成するのにも留学が効力を発揮する、そのように考え、オールジャパンで若者の留学を応援しているんです。実際、留学に行った人に「何が身に付きましたか?」と聞くと、「チャレンジ精神」「多様性の理解」「自ら動く主体性」という回答が多く寄せられています。
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青木 - こうした現状もあり、今年春に開かれた、岸田総理が議長を務める「教育未来創造会議」では、「2033年までに海外留学する日本人を50万人にする」という目標が掲げられたんです。コロナ前で最も多かった年でも22万人だったので、倍増以上の高い数値を目指すことになったということです。
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足立 - 10年で倍増ですか。西川さんたちにとって大きなミッションですね。
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西川 - そうなんです。そういった背景もあって、文部科学省では来年度に向けて高校生の留学のために、5倍の規模の予算要求をしています。
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足立 - では、「トビタテ!留学JAPAN」のプロジェクトでは、具体的にどんなことをされているんですか?
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西川 - 代表的な取組は、「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」という給付型奨学金制度です。これは民間の寄付により成り立っている「返済不要」の奨学金制度で、これまでの10年間で、およそ9,500名の大学生・高校生の留学プランを採択し、サポートしてきました。
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足立 - 返済不要の奨学金はうれしいですよね。
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青木 - 返済があると、社会に出たとしても、同時に負債を抱えることになりますからね。
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足立 - 大変ですもんね。先ほど、日本の若者は留学に消極的だというお話がありましたけど、中には留学に行きたくても、資金が調達できずに行けない若者もいますよね。ちなみに、どれくらいサポートしてもらえるんですか?
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西川 - 行き先や期間によって違いがありますが、ざっくり言うと、アジア地域の場合、定額で準備金15万円と、月々12万円が給付されます。1年間留学するなら159万円です。それ以外の行き先の場合、準備金が25万円。月々16万円の地域では、1年で217万円です。これが全額、民間の企業や団体、個人の皆様からのご支援、ご寄付によって全て成り立っているんです。
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青木 - 欧米は物価が高いので、足りなければ自己資金が必要な場合もありますが、その一方で、余った場合でも返さなくて良いそうです。
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足立 - それはとても良いですね。でも、やっぱり、奨学金って、かなり成績優秀じゃないと貰えないですよね?
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青木 - そう思いますよね。ところが足立さん、この「トビタテ!留学JAPAN」の奨学金制度の選考基準は、「熱意」「独自性」「好奇心」で、成績や語学力は不問なんです!ここからは、さらに「トビタテ!留学ジャパン」の奨学金制度、「日本代表プログラム」について伺います。この日本代表プログラムは、今年度からの5年を第2ステージと捉えて、「新・日本代表プログラム」と名称を新たにしているそうですが、西川さん、その特長を教えてください!
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西川 - はい。一つは、先ほどもお伝えした「民間の寄付による返済不要の奨学金制度」ということですが、その他にも、革新的な特長があります。一つは「留学プランを自分で設計できる」という点です。行き先や期間も自由、また、学校で学ぶ座学だけでなく、インターンやボランティア、研究など、どのように学ぶかも自分で自由に設計できます。
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青木 - 例えば、「農業のあり方について考える」というテーマで、アフリカ、アメリカ、フランス、オーストラリアに行くなど、何か国も行くこともできるそうですね。
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西川 - そうなんです。旅になってしまうとダメですが、現地の受け入れ先さえ自分で見付ければ、留学プランは組み合わせ自由なんです。
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足立 - ボランティア活動も学びと捉えてサポートしてもらえるというのがすごいですね。
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西川 - はい。例えば、「貧困の実態をこの目で見たい!」とフィリピンにボランティア留学した女子高生は、スラム街でのボランティアプログラムに参加しました。そこで、こどもの食事のケアや、日本の折り紙を教えるなどの異文化交流を通じて、社会課題をグローバルに探求して、教科書では学べない経験をしています。
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青木 - あと、スポーツ留学でも良いんですよね。「野球の最新トレーニングに挑戦したい」と、アメリカ・フロリダ州のIMGアカデミーに野球留学した男子高校生は、動画分析や、生体力学に基づくトレーニングを受け、日本の部活だけでは体験できない新しい発見をしたそうです。
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足立 - どちらの高校生も自分の興味があること、好きなことをさらに深掘りするために、海外留学に挑戦したというところが素晴らしいと思いましたし、熱い思いを感じました。
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青木 - 頼もしさも感じますよね。また、海外で学び、日本で事業を立ち上げた「トビタテ!留学JAPAN」出身者、トビタテ生もいるんですよね、西川さん!
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西川 - はい。たくさんいます。例えば、大学院生の時にインドのNGO団体でインターンシップを体験した女性は、当時、現地で貧しい女性たちを支援するファッションショーを開催しました。そのときにインドの伝統的な手刺繍と出会い、その繊細さに魅了され、エシカルファッションブランドを日本で立ち上げたんです。現在は、インド人女性の手刺繍の洋服などを直営店や全国の百貨店で販売し、私たちに提供してくれるだけでなく、適正価格で取引を行うことで、現地の職人の給料がこれまでの2倍になるなど、社会の課題解決に一役買っています。
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足立 - 留学が、その後の人生に大きな影響を与えたんですね。
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青木 - そして「トビタテ!留学JAPAN新・日本代表プログラム」には他にも特長がありますよね。
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西川 - はい。「留学前も後も多様な講師陣や仲間同士で学べる研修を提供」しています。過去10年間で、この奨学金制度を利用した先輩トビタテ生は1万人近くいて、留学先は100か国以上あります。つまり「トビタテ!留学JAPAN」には、100か国以上の国とつながりがあり、あらゆる分野で活躍する個性的な先輩方、という財産があります。こうした先輩方や講師陣と、事前事後の研修を通じてつながることができるんです。
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青木 - この留学制度は、お金だけでなく、コミュニティ、人とのつながりも提供しているということですね。
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西川 - はい。こうした事前事後の研修を通して、トビタテ生にはしっかりと仲間を作っていただきたいと思っています。
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青木 - 個性豊かな人々が混じり合うことで、多様な視点が生まれますもんね。
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西川 - トビタテ生に「トビタテに受かって良かったことは何?」と聞くと、9割近くが「コミュニティ」「この人たちに会えたことが自分の人生を変えた」と言います。何しろトビタテ生は、「熱意」「独自性」「好奇心」で選ばれた濃厚で熱い人が多く、学ぶ分野もAI、量子コンピューティング関係の方や、医師もいれば、アーティスト、スポーツ選手、起業家など、様々なことを目指している人がいます。ありとあらゆる個性がぶつかり合って、切磋琢磨できるコミュニティなんです。実際、コラボして活動するトビタテ生もいるんです。
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足立 - しっかりとしたコミュニティと仲間ができるというのは良いですよね。選考基準は「熱意」「独自性」「好奇心」で、成績や語学力は問わないということですが、どのように選考が行われるんですか?
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西川 - 選考は、書類審査と面接審査で行います。今年度は高校生など700名、大学生など250名募集したんですが、倍率は高校で3倍、大学で5倍です。来年度の留学に向けた募集は、秋頃から開始予定ですので、興味のある方は「トビタテ留学JAPAN」の公式ホームページをご覧ください。
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青木 - こちらのサイトは非常に充実しているんですよね。
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西川 - はい。例えば、1,900人以上の先輩の留学体験談をチェックできる、「留学大図鑑」というサイトや、高校生向けの海外情報提供SNS「#せかい部」など、留学生の生の声や、最新情報などを知れる充実のコンテンツを紹介しています。「#せかい部」は、海外に興味がある高校生による、高校生のためのSNSで、世界のいろいろな文化に触れるきっかけになるものなので、是非、ご覧いただきたいと思います。「トビタテ!留学JAPAN新・日本代表プログラム」への参加を検討することは、自分は今、何に興味があって、将来どうなりたいのか、など、自分を見つめるきっかけになると思います。それは、合否に関わらず意味のあることだと思います。まずは、「トビタテ!留学JAPAN」のサイトをチェックして、海外留学を身近に感じてみてください。
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足立 - 今日の話を聞いて印象に残っているのは、日本の若者の留学者数が少ないということです。実際、海外留学をする日本の大学生は全体のおよそ3パーセント、高校生では1パーセントということで、大分少ないですよね。今後を見据えて、自分は何に興味があるのか?どうなりたいのか?自分を変えるためでも、何のためでも良いんですが、留学してみて、日本とは違う文化に触れてみるというのは面白いんじゃないかな?と思いました。
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青木 - 私が印象に残ったのは、この留学制度は、「コミュニティ」人とのつながりも提供している部分です。海外で学ぶだけではなく、同じように留学した仲間や先輩とコミュニティが作れるのは、とても良いことだと思いました。
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