コピー商品撲滅キャンペーン “絶対買わんぞ!コピー商品”

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同じバッグを定価で売っている店と激安で売っている店の間で、「同じもの?」と迷っている女性

インターネットのショッピングサイトやフリマアプリで、有名ブランドの商品が驚くほど低価格で販売されている――。そんなときは、ちょっと待ってください。市場の相場よりも極端に安い商品はコピー商品かもしれません。コピー商品は、作ることも売ることも違法です。本物を守り、私たち自身がコピー商品による被害を受けないために、一人一人が「コピー商品は買わない」という強い意識をもつことが重要です。

1コピー商品の被害とは?

商品を買うときに、有名ブランドを選択基準にする人は多いでしょう。ブランドとは、企業が他の企業の商品と識別するためのロゴやマーク、シンボルなどの標章のこと。私たちがブランドで選ぶのは、その企業のものづくりや商品の品質を評価し、信頼を寄せているからです。企業やブランドに対する消費者の信頼感は、その企業が長年ものづくりに努力して築き上げてきたものです。
しかし、近年、そうしたブランドのコピー商品などが、国内外の市場に格安もしくは市場価格より安い値段で出回り、消費者や企業に大きな被害を及ぼしています。

コピー商品は大きく模倣品と海賊版に分けられます。模倣品とは、特許、実用新案、意匠、商標などの産業財産権を侵害した製品のことで、バッグや財布、時計などの偽ブランド品のほか、有名メーカーなどの電化製品、バイクや医薬品などを模倣した例が見られます。また、海賊版は著作権や著作隣接権を侵害する製品で、違法にコピーした音楽CDや映画DVD、ゲームソフト、漫画などがあります。
模倣被害の例として多いのは、ブランドロゴ等の商標を全く同じ形で盗用したものや、紛らわしい商標を使用したものが流通しているケース、真正品のデザインやパッケージなどの形態をそのまま模倣したデッドコピーが流通しているケースなどです。

また、ライセンス許諾を受けずに半製品や付属品等の非正規製品が製造され、格安商品として販売されていたり、製品製造や加工技術に不正に技術が盗用されたりしているケースもあります。このほか、違法にコピーされたCDやDVDなどの海賊版が流通しているケースもあります。最近では漫画や映画などの違法アップロードも大きな社会問題になっています。
また、模倣品の多くは、機能性や耐久性など品質の面で劣っています。粗悪な模倣品が流通することで、長い年月をかけて築き上げたブランドに対する消費者の信頼感も損なわれてしまいます。また、新しい製品を開発しても模倣されて自社製品が売れなくなってしまうと、新しい製品を開発しようという企業の意欲も失われ、競争力が低下するなど、産業界全体が大きな影響を受けることになります。

2消費者にはどんなデメリットが??

海外で買ってきた時計を確認し、「偽ブランド」と指摘している税関の職員。それを聞いてショックを受けている男性。

粗悪なコピー商品が出回ることによって、消費者にもさまざまなデメリットがあります。
例えば、海外旅行先で買ったり、海外から輸入したりしたコピー商品を税関が発見した場合、税関は法律に基づき、その商品が知的財産を侵害する商品かどうかの認定を行い、知的財産侵害物品と認定された場合には、没収され、廃棄されます。また、国内で真正品と信じて買ったものがコピー商品だった場合、消費者はだまされて、経済的にも損失がありますし、その商品を返品したり、アフターケアを受けたりすることもできません。
また、コピー商品の中には、バイクや自動車の部品などもありますが、品質・耐久性が低い部品や、ブレーキの利きが悪いなど消費者の安全に深刻な影響を与えるケースもあります。また、近年は医薬品のコピー商品(偽造薬、模造薬)が増加していますが、有効成分が全く含まれていなかったり、有害物質や安全性の確認がとれていない不純物を含んでいたりするなど、消費者が健康被害にさらされる危険もあります。

3社会全体にも影響があるの?

企業は製品の安全性や品質を高め、消費者に満足し、選んでもらえるよう、研究や努力を重ねています。そのためにはコストもかかり、それが価格にも反映されます。
一方、コピー商品を製造したり販売したりする業者は、そうした努力もせず、コストもかけず、企業の商品を無断でコピーし、粗悪な商品でお金を儲けることばかりを考えており、消費者の安全などはまるで考えていません。こうしたコピー商品の製造や流通には犯罪組織などが関係していることが多く、コピー商品の売上は、犯罪組織やテログループの資金源につながっていることもあります。

「激安」のブランドバッグを販売しているインターネットショッピングサイトを見ている女性。サイトの背後に、犯罪組織の黒い影。。

コピー商品が出回るのは、それを作る人、売る人だけでなく、買う人もいるからです。コピー商品を買うのは、本物と信じてだまされた人だけではありません。中には、「安ければコピー商品でもいい」といった人や、コピー商品を「面白い」、「友達との話題になる」など、コピー商品と知りながら買う人もいます。しかし、軽はずみにコピー商品を買うことは、犯罪に荷担することにつながるのです。
また、インターネットの通信販売、オークション、フリマアプリなどでコピー商品が販売されるケースが多くなっていますが、購入するときに入力した個人情報が流出したり、悪用されたりする危険もあります。

4コピー商品をなくすためには?

コピー商品をなくすためには、消費者がそうした商品を買わないことが大事です。そのために、商品を買うときは、信頼できるお店で買いましょう。正規販売より極端に安い、もしくは市場価格より安い、日本で注文したのに海外から発送されるなど、疑わしい場合は手を出さないことが大事です。
また、偽ブランド品や真贋が不明な商品が手元にある場合は、インターネットオークションやフリマアプリなどに出品しないようにしましょう。

コピー商品を買わないためのチェックポイント

  • 正規品のデザインと違っていないか
  • シリアルナンバーを確認する
  • 商品説明をよく確認する
  • 価格がほかと比べて安すぎないか
  • 評価やプロフィールを調べる(フリマアプリなど)
  • 支払方法が銀行振り込み以外もあるか
  • アドレスがhttps://になっているか
  • 店舗情報がフリーアドレスや携帯電話番号のみになっていないか
  • 購入後の返品はできるか

(※参考:特許庁「コピー商品撲滅キャンペーン」ウェブサイト

特許庁では、「コピー商品撲滅キャンペーン」を展開しています。特設ウェブサイトを開設し、コピー商品を買わないためのチェックポイントのみならず、コピー商品の危険性、学習指導案やモデル授業の様子を掲載しています。ぜひご活用ください。
コピー商品が自分や社会にもたらす悪影響を考え、一人一人が「買わない」という強い意志をもち、コピー商品には手を出さないようにしましょう。

(取材協力:特許庁 文責:政府広報オンライン)

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