夏休みは危険がいっぱい!?こどもの非行・被害を防ぐために

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こどもたちと家族、こどもを見守る地域の人々

こどもたちが健やかに育ってほしい。それは家族や周囲の大人だけでなく、社会全体の願いです。しかし、家庭や学校、地域社会など、こどもを取り巻く様々な環境の中、ささいなきっかけで、非行に走ったり、犯罪の被害に遭ったりするこどもも少なくありません。毎年7月は「青少年の非行・被害防止全国強調月間」です。青少年を非行や犯罪被害から守るために、大人は何をすべきかを考えてみましょう。

17月は「青少年の非行・被害防止全国強調月間」夏休みには、こどもの非行や犯罪被害の危険が

こどもたちにとって待ちに待った夏休み。学校以外で様々な体験ができる機会ですが、一方、学校や勉強から解放されて、こどもたちの気もゆるみがちになり、夜遅くまで出歩いたり、お酒やたばこに手を出したりするなど、非行の兆しが出やすい時期でもあります。
加えて、夜遅くまで出歩くなどにより、犯罪被害に遭う危険も高くなります。

また、近年はスマートフォンやSNSを始めとする様々な機器・サービスが急速に普及し、こどもを取り巻くインターネット環境が大きく変化しています。こうした中、SNSの利用をきっかけに、児童買春や児童ポルノ、誘拐事件の被害に遭ったり、詐欺・強盗等に巻き込まれることが懸念されます。

こどもたちを非行や犯罪被害から守るためには、家庭や学校、警察だけでなく、地域や社会全体が協力して、様々な取組を進めることが必要です。そのため、こども家庭庁では、こどもが夏休みに入る毎年7月を「青少年の非行・被害防止全国強調月間」とし、関係機関・団体と地域住民等が相互に協力・連携しながら、青少年の健全育成に関する様々な取組を集中的に実施しています。

夏休みを機に、こどもの非行や犯罪被害の現状を知り、それを防ぐために大人たち一人一人が何をすべきかを考えてみましょう。

2危険が潜むこどものインターネット利用ネットの危険からこどもを守るために保護者ができること

インターネット上の世界には、こどもたちにとって役立つ情報がたくさんある一方で、暴力的な表現やアダルト画像といった悪影響を及ぼす有害な情報も数多く存在します。また、メールやインターネット掲示板、SNS等のコミュニティサイトについても、利用方法を誤ると自分が気付かないうちに見知らぬ人に個人情報を知られてしまうなど、様々なトラブルが生じる危険があります。

このような危険が潜むこどものインターネット利用に対して、こどもを守るために保護者ができる三つのポイントを紹介します。

こどもを守るために保護者ができること

ペアレンタルコントロールによる対応を行いましょう。

ペアレンタルコントロールとは、保護者がこどもの発達段階に応じてインターネット利用を適切に管理することをいいます。こどもたちがインターネットを安全に安心して利用できるようにするため、保護者は次のことを心掛けましょう。

(1)フィルタリングを上手に活用しましょう。

こどものスマホはフィルタリングサービスを活用し、有害情報をブロック

こどもがスマートフォン等を利用する際には、有害情報へのアクセスを制限する「フィルタリング」を活用しましょう。なお、携帯電話事業者は、18歳未満のこどもが利用する場合、フィルタリングサービスについての説明や設定を行っています。こどもの年齢や使い方によりレベル設定ができ、利用したいサイト、SNS等の個別設定もできますので、上手に使ってこどもの安全を守りましょう。

(2)ペアレンタルコントロール機能を活用しましょう。

こどものスマートフォン等の使用状況(例えば、アクセス履歴や利用時間)を保護者が把握したり、安全管理(例えば、利用時間の管理や課金制限)を行ったりする仕組みで、OS事業者、アプリ開発事業者からサービスが提供されています。こどものプライバシーに配意しつつ、発達段階に応じて上手に活用しましょう。

(3)家庭で親子のルールづくりをしましょう。

ルールづくりは、利用目的、利用場所、利用時間帯等、こどもと一緒になって話し合うことが大事です。また、そのルールは成長とともに少しずつ変えていくことが必要です。

「ネットの危険からこどもを守るために保護者ができること」について詳しくはこちら

3STOP!こどもの性被害SNSやスマートフォンに潜む性被害の危険

こどもを性被害から守るのは、保護者を含めた大人の責任です。こどもたち一人一人が健やかに成長できる社会を創りましょう。

このような被害が実際に起きています!!

  • A子(10代)は、SNSで知り合った男から、「自分の裸の画像を送るから、あなたも送って」などと言葉巧みに誘導され、わいせつな自画撮り画像を送信させられた。さらに、その画像は、第三者にも拡散していった。
  • 動画共有アプリに動画を投稿していたB子(10代)は、小学生の男子になりすました男から言葉巧みにだまされ、わいせつな自画撮り画像を送信させられた。

画像・動画投稿サイトによる被害

児童がSNSを通じて知り合った面識のない者に脅かされたり、言葉巧みにだまされたりして、自分の裸体を撮影した上、メール等で送信する形態の児童ポルノ製造被害は、高水準で推移しており、被害に遭う小学生が増加傾向にあります。画像は一度流出すると回収が困難です。「他人に個人情報を流さない」「下着姿や裸の写真は撮らない、送らない」ことを約束させましょう。

SNSなどを利用してこどもをねらう犯罪もあります

もしも被害にあったら

「ぴったり相談窓口」

4非行や犯罪被害の危険が多い「深夜のはいかい」門限を決めるなど、夜遅くにこどもだけで外出しない約束を

夜遅くの外出には危険がたくさんあります。恐喝や暴行、性犯罪等の被害に遭う危険もあれば、喫煙・飲酒等の不良行為を行うきっかけとなる誘惑も潜んでいます。

夜の繁華街には、飲酒や薬物などの誘惑も潜んでいます

警察では、少年警察ボランティア等と連携して補導活動を行うとともに、深夜にこどものたまり場になりやすいカラオケボックスやゲームセンター等の娯楽施設、またコンビニエンスストア等に対して、不良行為の防止等の自主的な取組を行うよう働き掛けを行っています。

家庭でも、夜遅くにこどもだけで外出しないことや、門限等の約束ごとをこどもと一緒に決めましょう。

深夜はいかいをするこどもの中には、「家の中に自分の居場所がない」と感じているこどもが少なくありません。遅くまで帰らないこどもを頭ごなしに叱るのではなく、こどもにとって家庭が安らぎを感じられる居場所であるかどうかを考え、家族で話し合ってみましょう。

また、近年は、オレオレ詐欺等の「特殊詐欺」において、中学生や高校生を含む少年が被害者から現金を受け取る役割の「受け子」として加担し、検挙される事件が起きています。万引きや自転車を盗むことも被害者を苦しませる犯罪です。絶対に犯罪を行ったり、加担したりしてはならないことを、こどもにしっかり約束させましょう。

5大麻や覚醒剤等の薬物は身近な場所にも薬物乱用の危険性や誘われた場合の対処方法について話し合いましょう

薬物乱用の恐ろしさは、乱用者の心身に深刻な影響を与えて健康を損なうことに加えて、繰り返し使用することで、さらに使用を重ねたくなる「薬物依存」を引き起こすことにあります。そのようになると、自分の意志ではやめることができなくなり、身体と精神を破壊してしまいます。

大麻や覚醒剤等の薬物乱用は少年にまで広がっており、特に大麻乱用の拡大が深刻化しています。近年、大麻乱用で検挙される少年は大幅に増加しており、令和3年(2021年)は過去最多になりました。大麻の不正な栽培や売買、所持は法律で厳しく規制されていますが、インターネット上や友人・知人からの「大麻は他の薬物より安全、害がない」「少ない量の大麻なら依存症にはならない」などという誤った情報をうのみにして、好奇心やその場の雰囲気で安易に乱用するなどの例が後を絶ちません。

ネットには薬物に関する情報も。危険性を知って断ることが大事です

日頃からこどもと薬物乱用の危険性や誘われた場合の対処方法(「きっぱり断る」、「断りにくい場合はとにかくその場から離れる」等)について話し合っておきましょう。

また、インターネット上で飛び交う大麻や覚醒剤等に関する誤った情報をこどもが入手してしまうことのないよう、こどものスマートフォンや携帯電話にはフィルタリングを設定して危険な情報を遮断し、こどもを薬物の危険から守りましょう。

もしも、こどもの薬物乱用に気付いたときは、最寄りの警察署や精神保健福祉センター、保健所等の 薬物乱用防止相談窓口薬物相談電話に相談してください。また、厚生労働省が設置している「あやしいヤクブツ連絡ネット(電話 03-5542-1865)」でも相談を受け付けています。

薬物乱用対策について、詳しくはこちら

(取材協力:内閣府 文責:政府広報オンライン)

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