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平成30年6月29日

夏休みは危険がいっぱい!?
子供の非行・被害を防ぐために

子供たちが健やかに育ってほしい。それは家族や周囲の大人だけでなく、社会全体の願いです。しかし、家庭や学校、地域社会など、子供を取り巻く様々な環境の中で、ささいなきっかけで、非行に走ったり、犯罪の被害に遭ったりする子供も少なくありません。毎年7月は「青少年の非行・被害防止全国強調月間」です。青少年を非行や犯罪被害から守るために、大人は何をすべきかを考えてみましょう。

1.7月は「青少年の非行・被害防止全国強調月間」

夏休みには、子供の非行や犯罪被害の危険が

子供たちにとって待ちに待った夏休み。学校以外での様々な体験ができる機会ですが、一方、学校や勉強から解放されて、子供たちの気もゆるみがちになり、夜遅くまで出歩いたり、お酒やたばこに手を出したりするなど、非行の兆しを持ちやすい時期でもあります。

加えて夜遅くまで出歩くことなどにより、犯罪被害に遭う危険も高くなります。

また、近年はスマートフォンやSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)をはじめとする新たな機器やサービスが急速に浸透し、子供を取り巻くインターネット環境が大きく変化しています。そうした中で、昨年はSNSの利用をきっかけに、児童買春や児童ポルノ事件に巻き込まれる被害児童数が過去最多となっています。また、いわゆる「JKビジネス」等、児童の性に着目した新たな形態の営業に子供が巻き込まれ、被害に遭うケースも発生しています。

さらに、SNSを利用し、自殺願望を投稿するなどした青少年の心の叫びに付け込んで言葉巧みに誘い出し殺害するという極めて卑劣な手口による事件も発生しました。

子供たちを非行や犯罪被害から守るためには、家庭や学校、警察だけでなく、地域や社会全体が協力し、様々な取組を進めることが必要です。そのため、内閣府では、毎年7月を「青少年の非行・被害防止全国強調月間」とし、青少年の非行・被害防止について国民の理解を深めるとともに、関係機関・団体、地域住民等と協力・連携し、様々な取り組みを集中的に実施しています。

平成30年度の重点課題は次のとおりです。

  • 重点課題1 インターネット利用に係る犯罪被害等の防止
  • 重点課題2 子供の性被害の防止
  • 重点課題3 有害環境への適切な対応
  • 重点課題4 薬物乱用対策の推進
  • 重点課題5 不良行為及び初発型非行(犯罪)等の防止
  • 重点課題6 再非行(犯罪)の防止
  • 重点課題7 いじめ・暴力行為等の問題行動への対応

夏休みを機に、子供の非行や犯罪被害の現状を知り、それを防ぐために大人たち一人一人が何をすべきかを考えてみましょう。

2.危険が潜む子供のインターネット利用

ネットの危険から子供を守るために保護者ができること

インターネットを通じた、人と人とのコミュニケーションは、今や特別なものではなくなりました。なかでも、スマートフォンやSNSなどの普及によって、子供でも手軽に社会や世界に向けて情報を発信できるようになりました。

その一方、次のような様々なトラブルが発生しています。

  • SNSで知り合って仲良くなった人に、悩みを相談したら「慰めてあげる」、「迎えに行ってあげるよ」などと誘い出されて、犯人に連れまわされる被害に遭った
  • お金が欲しくてSNSで知り合った人と会い、「俺の後ろにはヤクザがいる」などと脅かされ性被害を受けてしまった上、その様子を動画に撮られネットに流されてしまった
  • 「タダでLINEスタンプをあげる」という人がいたのでもらったら、「裸の写真を送れ」と脅かされた。断ると犯人は同年代の子になりすまし、「私も断ったところ、ひどい目に遭った」などと言い、不安にさせられて裸の写真を送らされてしまった
  • SNSで同級生から女子生徒の裸の動画が送信されてきたので、深く考えずにその動画をほかの同級生に送信したところ、自分が加害者になってしまった

このような危険が潜む子供のインターネット利用に対して、子供を守るために保護者ができる3つのポイントを紹介します。

子供を守るために保護者ができること

(1)家庭のルールを考えましょう。

インターネットを安全かつ適切に利用するためには、お子様の年齢や力量に合わせた手助けが必要です。そこでお子様の能力・発達及び日常生活に見合ったインターネットの使い方をご家庭で考えてみましょう。

(2)フィルタリングを上手に活用しましょう。

フィルタリングは、危険なサイトや情報にアクセスできないようにする便利な機能で、レベルの設定やサイト・アプリごとにオン・オフの切り替えもできます。

なお、フィルタリングの利用促進を図るため、青少年インターネット環境整備法が改正され、今年の2月から施行されました。この法改正により、携帯電話会社と契約代理店に対して、携帯電話やスマートフォンを新規契約または機種変更を伴う契約変更等をするときに、3つの義務が新たに設けられました。

  1. 契約する人又は使用する人が18歳未満かを確認すること
  2. 有害な情報を閲覧するおそれやフィルタリングの必要性と内容等を説明すること
  3. フィルタリングを使えるように設定すること

フィルタリングは有害情報やうっかりアクセスによるトラブルからお子さんを守ります。新規契約や機種変更などをする際は、使うのは18歳未満の子供であることを申し出て、フィルタリングを使えるようにしてもらいましょう。

(3)インターネット上の問題で何か困ったことがあったら、周囲の人に相談しましよう。

相談できる人がいない場合でも、警察を始め、役所や民間団体では様々な相談窓口を設けていますので、気軽に相談してください。

「ネットの危険から子供を守るために保護者ができること」について詳しくはこちら

フィルタリングについてはこちら

3.後を絶たない「児童買春」や「児童ポルノ」などの犯罪被害

「ネットで知り合った相手とは会わない!」「個人情報や写真を送信しない!掲載しない!」「困ったときには、すぐ相談!」約束を

児童買春は、子供の心身に有害な影響を与え、健全な育成を著しく阻害します。また、18歳未満の子供を被写体にした、わいせつな写真や映像などの「児童ポルノ」は、その画像や動画がいったんインターネット上に流出すれば、次々とコピーが繰り返されるために完全な消去が難しく、被害に遭った子供の苦しみは将来にわたって続くことになります。児童買春はいうまでもありませんが、児童ポルノもまた子供の心身に深刻な影響を与え、健全な育成を著しく阻害する犯罪です。

近年、SNSの誤った利用による児童買春や、「自画撮り」を始めとした児童ポルノの被害が増加しています。本来は友人や共通の趣味、話題を持つ人との交流を図るためのサービスであっても、見ず知らずの異性との出会いや援助交際を求める書き込みをするなど誤った使い方をすることで性被害に遭う児童が増えています。

平成29年に出会い系サイトに起因して何らかの犯罪被害に遭った児童は、前年比で13人減の29人で、大幅に減少していますが、その一方で、SNSに起因する被害児童数が増加しており、平成29年は前年比77人増の1,813人に上りました。特に児童買春や児童ポルノの被害に遭う児童が増加。学職別では、高校生及び中学生が9割弱を占めています。( 警察庁「平成29年におけるSNS等に起因する被害児童の現状と対策について」[PDF]

被害に遭った児童の8割強は、契約当時からフィルタリングを利用していませんでした。児童買春や児童ポルノなどの犯罪被害から子供を守るためにも、子供の携帯電話やスマートフォンにはフィルタリングを設定し、子供にとって不適切なサイトへのアクセスを遮断しましょう。また、子供には、「出会いを求める内容を書き込まない!」「ネット上の相手とは会わない!」「個人情報や写真は掲載しない!」ことを約束させましょう。

児童ポルノは絶対に許してはならないものです。警察では、児童ポルノの被害・流通防止対策を推進しています。インターネット上で児童ポルノを発見したときは、最寄りの警察署またはインターネット・ホットラインセンターに通報してください。また、児童ポルノの製造や提供などについて見聞きした場合には、最寄りの警察署または匿名通報ダイヤル(0120-924-839)に知らせてください。

4.非行や犯罪被害の危険が多い「深夜のはいかい」

門限を決めるなど、夜遅くに子供だけで外出しない約束を

平成29年に喫煙や飲酒、深夜はいかいなどの不良行為で補導された少年は、47万6,284人に上ります。夜遅くの外出には危険がたくさんあります。恐喝や暴行、性犯罪などの被害に遭う危険もあれば、喫煙・飲酒などの不良行為を行うきっかけとなる誘惑も潜んでいます。

喫煙は、成長途中にある青少年の健康に悪影響を及ぼすばかりでなく、飲酒、さらには大麻や覚醒(かくせい)剤などの薬物乱用への入口となるおそれがあります。

悪い仲間と付き合うようになって、窃盗、傷害、暴行などの犯罪に自分自身が関わってしまう危険もあります。

警察では、少年警察ボランティア等と連携して補導活動を行うとともに、深夜に子供のたまり場になりやすいカラオケボックスやゲームセンターなどの娯楽施設、またコンビニエンスストアなどに対して、不良行為の防止などの自主的な取り組みを行うよう働きかけを行っています。

家庭でも、子供と一緒に門限や夜遅くに子供だけで外出しないことなどの約束ごとを決めましょう。

深夜はいかいをする子供の中には、「家の中に自分の居場所がない」と感じている子供が少なくありません。遅くまで帰らない子供を頭ごなしにしかるのではなく、子供にとって家庭が安らぎを感じられる居場所であるかどうかを、あらためて考え、家族で話し合ってみましょう。

また、近年は、振り込め詐欺などの「特殊詐欺」において、中学生や高校生を含む少年が被害者から現金を受け取る役割の「受け子」として加担し、検挙される事件が起きています。遊ぶ金欲しさに、安易な考えから犯罪に加わってしまうのです。万引きや自転車を盗むことも被害者を苦しませる犯罪です。絶対に犯罪を行ったり、加担したりしてはならないことを、子供にしっかり約束させましょう。

5. 大麻や危険ドラッグは身近な場所にも

薬物乱用の怖さを理解させ、「近づかない」「買わない」「使わない」強い意志を持たせましょう

覚醒剤や大麻、麻薬などにかかわる薬物犯罪については、平成28年は1万3千人以上が検挙されていて、中でも大麻事犯の検挙人員は3年連続で増加しており、特に若年層による大麻の乱用者は平成26年から増加しています。

薬物乱用の恐ろしさは、乱用者の心身に深刻な影響を与えて健康を損なうことに加えて、繰り返し使用することで、さらに使用を重ねたくなる「薬物依存」を引き起こすことにあります。そのようになると、自分の意志ではやめることができなくなり、身体と精神を破壊してしまいます。

また、危険ドラッグには、麻薬や覚醒剤とよく似た成分や、それらを上回る影響を及ぼす成分が含まれており、実際に、危険ドラッグを吸ったり飲んだりしたことで、意識障害や嘔吐(おうと)、けいれん、呼吸困難などを起こして、重体に陥ったり、死亡につながったりした例があり、非常に危険な薬物です。

政府一体となって規制を強化し、販売業者や乱用者の取締りなどを強力に推進した結果、街頭店舗は全て閉鎖されましたが、現在もインターネットなどで販売されるなどその販売手法が巧妙化、潜在化しており、引き続き注意が必要です。

また、増加傾向にある大麻の乱用については、法により不正な栽培や売買、所持が厳しく規制されていますが、インターネットなどで「有害ではない」「依存性はない」などとする誤った情報により、誤解を生み、安易に乱用するなどの例が後を絶ちません。大麻の乱用は、身体や精神に悪影響を及ぼし、薬物依存を引き起こすおそれがあります。絶対に使ってはいけません。

薬物乱用対策は、未然の予防が何よりも大事です。ちょっとした好奇心や先輩・友達などからの誘いにのって「一回なら大丈夫」などと甘く考えると、薬物依存の悪循環に陥る危険があるからです。そして、いったん薬物に依存するようになると、本人の意志や家族の力だけで薬物を断つことは、非常に困難になります。

日頃から子供と薬物乱用の危険性について話し合い、覚醒剤や大麻、そして危険ドラッグなどには決して「近づかない」、また、「持たない」「もらわない」「買わない」「使わない」という強い意志を持たせるようにしましょう。

併せて、インターネット上で飛び交う大麻や危険ドラッグなどに関する誤った情報を子供が入手してしまうことのないよう、子供のスマートフォンや携帯電話にはフィルタリングを設定して危険な情報を遮断し、子供を薬物の危険から守りましょう。

もしも、子供の薬物乱用に気づいたときは、最寄りの警察署や精神保健福祉センター、保健所などの 薬物乱用防止相談窓口薬物相談電話に相談してください。また、厚生労働省が設置している「あやしいヤクブツ連絡ネット(電話 03-5542-1865)」でも相談を受け付けています。

薬物乱用対策について、詳しくはこちら

<取材協力:内閣府 文責:政府広報オンライン>

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