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令和元年(2019年)10月2日

ここにご注意!高齢者の製品事故
不注意や誤使用で思わぬ事故に。

高齢化が進む中で、高齢者が身の回りの製品により事故に遭うケースも目立つようになっています。また、「介護ベッド」や「電動車いす」など、高齢者の生活に関わる様々な製品の利用が広がっている一方で、そうした製品にかかわる事故が増えています。高齢者に多い製品事故の事例と安全に使うための注意点を説明します。

1.介護ベッド等の事故

サイドレールやベッド用グリップなどのすき間への挟み込みに注意

介護を必要とする高齢者が増えている中、在宅介護のために家庭で介護ベッドを利用するケースも増えています。介護ベッドは、ベッドの高さを調節する機能や、背上げ機能や膝上げ機能を備えるなどして、利用者の起き上がりや立ち上がりなどを助けるとともに、介護をする人の負担を軽減します。また、利用者の転落を防止したり、利用者が起き上がったりベッドを乗り降りしたりする際の手がかりにできるよう、サイドレールやベッド用グリップなど(※)を取り付けることができるようになっています。布団や一般のベッドに比べ、メリットの多い介護ベッドですが、使い方を誤ると危険です。

※サイドレールは、通例ベッドの脇に取り付ける柵状の製品で、利用者や寝具がベッドから転落することを防ぐ。ベッド用グリップは、ベッドの脇に取り付ける手すりの一種で、利用者が起き上がったり、ベッドから乗り降りしたりする際などに体を支えるための製品。

【こんな事故が発生しています】

・サイドレールなどのすき間に、頭や手、足が入り込み重傷・死亡

※NITEの再現動画を見る
介護ベッド「さくをつかんだ手が挟まれる」
介護ベッド「さくに腕が挟まれる」

・サイドレールのすき間やサイドレールとベッド用グリップのすき間、サイドレールとヘッドボードのすき間などに首が挟まり、重傷・死亡

※NITEの再現動画を見る
「サイドレールの隙間に首が挟まれる」

・ベッド用グリップの固定レバー部に衣服の襟が引っかかって、窒息状態になって死亡した。

【事故防止のために】
介護ベッドによる事故を防ぐために、介護を受ける人、介護を行う人も、次のようなことに注意してください。

(1)すき間に注意
・ベッドやマットレス、サイドレール、ベッド用グリップの組み合わせが適合しているか確認する。適合していない組合せだとそれぞれの間のすき間が大きくなることがあり、頭や首、手足が入り込み、事故につながるため、適合しているものを使用する。
※介護ベッドについては、挟み込み事故に対する安全性を高めるため、平成21年3月のJIS改正によりベッド用手すりの規定が追加され、手すりのすき間寸法の見直しなどが行われました。
・サイドレールやベッド用グリップなどとベッドの間にすき間がないか確認する。頭や首、手足が入り込みそうなすき間がある場合は、メーカーが用意するスペーサーやサイドレール用カバー、または枕やクッションなどですき間をふさぐ。特に、JIS改正以前の製品については、十分に注意する。

(2)転倒・転落に注意
・介護を受けている人が物を取るためにベッドから身を乗り出して、転落したり、サイドレールなどのすき間に挟まれたりする事故を防ぐために、ベッドの周辺は整理整頓しておく。
ベッドからの転落を防ぐために、ベッドやサイドレール、ベッド用グリップに破損や変形がないか確認する。ベッド用グリップなどは確実に固定する。

(3)ベッド操作時の注意
・介護を行う人は、ベッドの背を上げるなど動かす際、介護を受ける方の手足がすき間に挟まれないよう、手足の位置を確認する。

※詳しくはこちらをご覧ください。
医療・介護ベッド安全普及協議会ホームページ
「医療・介護ベッドに潜む危険」の動画

2.電動車いすの事故

誤使用による転倒・転落に注意。正しい運転操作を習得してから公道に出ましょう

電動車いすは、歩行に困難を感じる高齢者や障害のある人にとって、行動範囲を広げ、社会生活を支援するものとして欠かせない製品です。
電動車いすには、利用者本人がジョイスティックといわれるレバーで操縦する「ジョイスティック形」と、ハンドルで操縦する「ハンドル形」(以下、「ハンドル形電動車いす」という)があり、ジョイスティック形は主に身体に障害のある人が、「ハンドル形」は主に足腰が弱くなった高齢者に利用されています。

毎年、使用者が運転中に操作を誤って、「転落」「転倒」「衝突」する事故が発生しており、死亡・重傷に至る例も起きています。

【こんな事故が発生しています】
アクセルレバーなどの「操作ミス」や下り坂でクラッチレバーを解除するなどの「誤使用」、傾いた路肩に侵入するなどの「悪路走行」による事故が目立っています。

・電動車いすで緩やかなカーブを走行中、誤って傾斜した路肩に侵入し、交差点前にある左側の側溝に転落し、重傷を負った。

・移動中、転落防止柵のない道の路肩から、水田に転落し、死亡。

※NITEの再現動画を見る
「電動車いすの路肩走行」

・下り坂を走行中、速度調節ダイヤルを低速に合わせていなかったため、スピードが出すぎ、急ハンドルで操作を行ったため、カーブを曲がりきれず、転倒してけがをした。

・舗装されていないあぜ道を走行中、路肩に寄り過ぎて、電動車いすごと田んぼに転落し、死亡した。

・電動車いすで踏切を横断中、踏切内でバッテリーが切れて電動車いすが停止し、電車と接触し、重傷を負った。

・坂道でバックしようとしたところ、電源が途中で切れたため、タイヤにロックがかかり、転倒。
※NITEの再現動画を見る
「坂道をバック中の転倒事故」

【事故防止のために】

(1)正しい使用方法を習得する
・初めて運転するときは、操作や速度に慣れるため、販売店やレンタル事業者の担当者から正しい使用方法の講習をしっかり受ける。介護者とともに実際に日常で利用する道路で練習し、道路横断や、踏切、路肩などの危険箇所の確認をする。
・また、新しい電動車いすに乗り換える場合(代車利用や短期レンタルも含め)、必ず乗り方の指導を受け、練習してから利用する。
・運転に慣れていても、地域で開催される安全講習会には積極的に参加し、正しい使用方法を再確認する。

(2)日常の点検をきちんと行う
・乗車前には必ず、取扱説明書に従って、日常点検を行う。
・走行前にはバッテリーの残量を確認する。

(3)運転するときの注意
・走行中はわき見運転をしない。対向車に道を譲る際など、路肩に寄り過ぎない。
・坂道を下る際は、速度を遅めに設定する。クラッチ(手押し走行装置)を切っての走行はしない。
・電動車いすに乗り降りするときは、誤操作を防ぐため、必ず電源を切る。
・濡れた落ち葉で滑りやすい場所、あぜ道や砂利道など舗装されていない道などでは、利用を避ける。
・夜間の運転や悪天候(雨、雪、風、霧など)のときの運転は控える。
・踏切の横断はできるだけ避ける。やむを得ず横断する場合は、必ず手前で一旦停止し左右の安全を確認する。脱輪したり、線路の溝にタイヤが挟まったりしないよう、ハンドルをしっかりと握り、線路に対してできるだけ直角に渡る。

(4)歩行者としての交通ルールを守る
・電動車いすは、道路交通法では「歩行者」として扱われるため、車道と歩道の区別がある道では歩道を走る、信号のある交差点を渡るときは歩行者用信号に従う、など、歩行者としての交通ルールやマナーを守って走行する。

※詳しくはこちらをご覧ください。
電動車いす安全普及協会「電動車いすのご利用について」
電動車いす安全普及協会「電動車いす安全運転のすすめ」の動画

3.家族や周囲の皆さんが注意すべき点

高齢者の身体機能の変化を理解し、製品を安全に利用できているか見守りましょう

なぜ、高齢者は、不注意や誤った使い方による製品事故がほかの年代に比べて多くなるのでしょうか。それは、高齢者特有の身体機能の変化にあります。

高齢になると、目が見えにくくなったり、聞こえにくくなったり、嗅覚や触覚などの感覚も鈍くなったりしてきます。筋力や握力も若いときに比べて弱くなり、反応や動作も遅くなったりします。注意力が散漫になったり、物忘れをしやすくなったりするケースもあります。

また、高齢者の中には、安全装置などが付いていない古い製品を使っていたり、製品が経年劣化していても故障したまま使い続けたりする人も少なくありません。また、新しいものに買い替えても、すぐにその使い方を覚えられず、自己流の使い方をするケースもあります。こうしたことから、製品を利用する際に思わぬミスをして、事故が発生してしまうことがあるのです。

高齢者の製品事故を防ぐためには、こうした高齢者の身体機能の変化や生活スタイルを、家族など周囲の皆さんもよく理解して、日頃から高齢者を注意して見守ることが重要です。

ここで紹介した製品事故についても、高齢者本人が注意することはもちろんですが、周囲の皆さんも注意してください。例えば、「ハンドル形電動車いす」を利用する活動的な高齢者も、認知機能や運動能力が低下してくると、不注意や誤操作によって、転落や転倒などの生命に関わる重大な事故を引き起こしやすくなります。視力や聴力などが低下していないか、安全に利用できているかなどを観察し、危ないと思ったときは使用をやめさせるなど、周囲の皆さんによる対策が必要なこともあります。

また、長年の使用で経年劣化した製品や、リコールが実施されている製品を使い続けて高齢者が事故に遭うことを防ぐため、家族や周囲の皆さんが高齢者の使っている製品に異常がないか、リコール対象になっていないかを確認することも有効です。

このほかにも、ふだんの生活の中で使用する様々な製品で、思わぬ事故が発生する可能性があります。製品事故についての情報や注意喚起は、経済産業省や消費者庁、国民生活センターなどで随時行われていますので、積極的にこうした情報を収集し、製品事故の防止に役立てましょう。

万一、製品事故の被害に遭った場合は、メーカー、輸入業者、販売店または最寄りの消費生活相談センターなどに至急相談してください。

■製品事故・安全に関する情報はこちら
経済産業省「製品安全ガイド」
独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)「製品安全・事故情報」
独立行政法人国民生活センター/全国の消費生活相談センター等
消費者庁

<取材協力:経済産業省 文責:政府広報オンライン>

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