「侵害コンテンツ」は許さない! マンガやアニメ、映画や音楽、ゲームなど、コンテンツの将来を守るために!

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「無料でこんなに楽しめるの!?」マンガやアニメ、音楽、映画、ゲームなどのコンテンツをインターネット上で手軽に視聴、利用できるウェブサイトがあります。でもちょっと待って!中には制作者等に無断でコンテンツを配信して違法に収益をあげるウェブサイトも。こうした「侵害コンテンツ」による被害の実態やコンテンツの将来を守るために私たちがすべきことをご紹介します。

1侵害コンテンツによる被害とは?

近年、マンガやアニメ、音楽、映画、ゲームなどのコンテンツを、インターネットを通じて提供するサービスが登場しています。パソコンやスマホ、タブレットなどで手軽に楽しめることから、利用が広がっています。

その大半のサービス事業者は、コンテンツの制作者や権利者(以下「制作者側」とします)の許可を得て、対価を支払ったうえで、コンテンツを配信しています。サービスの利用者が増えれば、制作者側も、次の作品の制作費用などを得ることができます。

一方、制作者側に断りなく、そのコンテンツを動画共有サイトや自分のウェブサイトで配信する例もあります。そうしたサイトは様々な広告を掲載して広告料による利益を得たりしていますが、それが制作者側に還元されることはありません。制作者側に無断で、インターネット上で配信しているコンテンツは、制作者側の権利(著作権)を侵害するものであり、「侵害コンテンツ」と呼ばれます。

侵害コンテンツは、国内で大きな被害をもたらしています。数年前に出現した巨大海賊版サイト「漫画村」により、約3000億円の出版物がタダで読まれ、漫画家・出版社の収入・売上が大きく減少したとの試算(※)や、日本最大級のリーチサイト「はるか夢の址」における被害は約731億円にのぼるとの試算(※)もあります。

これは、マンガやアニメ、映画、音楽、ゲームなどのコンテンツ産業やクリエイターにとって、たいへん大きな打撃です。

※権利者団体による調査・推計

2侵害コンテンツはなぜ悪いのか?

侵害コンテンツの何が問題なのか、具体的にみてみましょう。
正規コンテンツのウェブサイトは、会費制にしたり、部分的に有料にしたりするなど、収入につなげる様々な仕組みを設けています。それが制作者側に還元され、新たなコンテンツの創作につながるのです。
一方、侵害コンテンツは、大半が全編無料で視聴・利用できるようになっており、事情を知らない利用者には、一見、正規コンテンツよりも魅力的に見えますが、権利を持つ制作者側に断りなくコンテンツを利用し、広告収入や利用料を得ながら、それが制作者側に還元されることは全くありません。

加えて、侵害コンテンツが流通することで正規コンテンツの利用者を奪い、制作者側への利益還元の流れを妨げます。制作側が十分な報酬や次の創作にかける費用を得られなくなれば、私たちを楽しませてくれる良質なコンテンツは生まれなくなってしまいます。
それは利用者であり、クリエイターという立場にもなり得る私たちにとって、望ましいことではないでしょう。
法律的にも、制作者側に無断でコンテンツを配信することは違法であり、刑事罰の対象になります。そして、侵害コンテンツである音楽や映像のダウンロードもまた違法であり、刑事罰の対象になっています(※)。

※令和2年の著作権法改正によって、音楽・映像以外の分野の侵害コンテンツのダウンロードについても一定の要件の下で違法化・刑事罰化がされています(令和3年1月1日から施行)。また、侵害コンテンツへのリンク情報等を集約した「リーチサイト」に関する規制も設けられています(令和2年10月1日から施行)。詳細は、文化庁「令和2年通常国会 著作権法改正について」ホームぺージをご覧ください。

3侵害コンテンツを利用しないために

制作者側の利益を守り、これからも私たちが良質なコンテンツを楽しめるようにするためには、私たち一人一人が、侵害コンテンツを利用しないようにすることが重要です。
インターネット上のコンテンツを視聴・利用する際は、ぜひ、次のようなことに注意してください。

正規コンテンツ配信サイトを利用する

インターネット上のコンテンツを視聴・利用するときには、正規コンテンツを配信しているウェブサイトを利用しましょう。
正規サイトは、サイト内に配信する事業者名が明記されています。有名な出版社やマンガ雑誌、ゲームメーカーの社名などが掲げられていることもあります。利用者の感想や意見を受け付けるページが設けられていることもあります。また、単行本やキャラクターグッズなど、掲載コンテンツに関連した商品の宣伝が設けられていることもあります。
正規コンテンツの利用が、クリエイターの創作活動を支援し、結果としてさらに充実したコンテンツが楽しめる将来へとつながることを意識しましょう。

侵害コンテンツ配信サイトに注意する

一方、侵害コンテンツを配信するウェブサイトは、事業者の名称や連絡先が曖昧だったり、意見募集ページがなかったりします。また、関連商品の宣伝もないのが普通です。自ら「著作権は侵害していない」とうたっていても、実際には侵害コンテンツが掲載されている可能性があるため、注意が必要です。
侵害コンテンツの視聴・利用は、侵害者(犯罪者)への資金提供につながっているということを忘れてはいけません。
侵害コンテンツを配信するウェブサイトには、一般的に次のような特徴がありますので、注意してください。

侵害コンテンツのウェブサイトの特徴

マンガオンラインリーディング スキャンデータを掲載
雑誌の発売前に掲載
収入源は広告
動画投稿サイト ストリーミング形式で再生
マンガは雑誌の発売前、テレビ番組は放送の2~3時間後に掲載
収入源は広告
オンラインストレージ リーチサイト上にあるURLを選択し、ファイルをダウンロードする形式
メジャーな作品が多く、全作品丸ごとダウンロードすることも可能
収入源は会員料(月額1,000円程度)
トレントサイト トレントファイル(※)をダウンロード
コンテンツ量が最も豊富
収入源は広告
※トレントファイル:個人間で大容量のデータを高速でやりとりするアプリケーション用のファイル
リーチサイト 侵害コンテンツが置かれているウェブサイトに誘導
(リーチサイト内に侵害コンテンツは置かれていない)

(資料:経済産業省「平成25年度知的財産権ワーキング・グループ等侵害対策強化事業(コンテンツ海賊版対策調査)最終報告書」)

囲み

「エルマーク」や「ABJマーク」を目安に

音楽・映像や電子書籍をダウンロードする際は、正規の配信サイトを利用してください。その際、音楽・映像については「エルマーク」のついたサイトから、電子書籍は「ABJマーク」のついたサービスから、安心してダウンロードできます。

「エルマーク」は、レコード会社・映像制作会社との契約によってコンテンツを配信しているウェブサイトなどに表示されています(正規配信サイトでも、エルマークの表示がない場合もあります)。

「ABJマーク」は、電子書店等を利用して電子出版物を楽しんでいる読者に対し、そのサービスが、クリエイターから許諾を受けて配信している正規のサービスであることを示すマークです。


エルマーク


ABJマーク

侵害コンテンツを発見したときは情報提供を

侵害コンテンツをなくしていくために、下記のような相談・通報窓口が設けられています。
もしも侵害コンテンツを発見したときは、情報をお寄せください。

<著作権侵害に関する相談・通報窓口>

政府模倣品・海賊版対策総合窓口(特許庁)

電話:03-3581-1101(内線2575)
※土曜日、日曜日、祝日を除く
メール:ご相談・お問い合わせメールフォーム
情報提供・ご意見・ご要望メールフォーム

海賊版による著作権侵害対策相談窓口(文化庁)

インターネット上の海賊版による著作権侵害対策情報ポータルサイト

都道府県警察のサイバー犯罪相談窓口等(警察庁)

〔インターネット上の犯罪に関する相談窓口〕

<コンテンツ別通報窓口>

漫画・書籍

出版広報センター

ゲーム・コンピュータソフトウェア

一般社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会 不正コピー情報受付

アニメ

一般社団法人日本動画協会 著作権侵害連絡

音楽

一般社団法人日本レコード協会 違法利用情報通知

テレビ番組

放送コンテンツ適正流通推進連絡会 テレビ番組著作権情報提供窓口

著作物全般

著作権テレホンガイド(公益社団法人著作権情報センター)

〔著作権制度全般に関する質問や著作物の利用に関する相談窓口〕

電話:03-5333-0393
受付時間:平日10:00~12:00、13:00~16:00(土日、祝日を除く)

海外

一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構

(取材協力 内閣府 文責 政府広報オンライン)

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