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平成30年3月14日

アルコール、薬物、ギャンブルなどを
やめたくてもやめられないなら...
それは「依存症」という病気かも。

アルコール、薬物、そしてギャンブルなど…。それらにのめり込んでやめたくてもやめられなくなり、心身を壊し、仕事や家庭を失うに至る。「依存症」は、本人の意志の問題ではなく、治療が必要な「病気」です。専門家による正しい診断・治療につなげるために、本人や家族はもちろん、周囲の皆さんも、依存症を正しく理解しましょう。また、依存症を知ることで、病気にならないための予防をすることができます。

1.「依存症」とは?

特定の何かに心を奪われ、やめたくてもやめられない状態になる病気です。

人が依存する対象は様々ですが、代表的なものにアルコール・薬物といった特定の“物質”の摂取やギャンブルなどの“行動”があります。
このような特定の“物質”の摂取や“行動”に対して、「やめたくてもやめられない」状態を「依存症」といいます。

例えば、「アルコール依存症」になると、時間や場所を選ばずどんなことをしてもお酒が飲みたくなり、いったん飲み始めたらやめようと思ってもやめられなくなります。飲酒を我慢して一時的にアルコールが抜けても、イライラや神経過敏、不眠などに悩まされ、それを抑えるためにまたお酒を飲んでしまうことがあります。
アルコール依存症が進むと、自らの健康や精神状態に悪いばかりでなく、仕事や家庭のトラブルを招くようになり、失業や家庭の崩壊、飲酒運転による交通事故で刑事罰、果ては自殺にまで至ることもあります。

これは、「アルコール依存症」の特有の問題ではありません。大麻・麻薬などの薬物の摂取をやめたくてもやめられなくなる「薬物依存症」、パチンコや競馬などをやめたくてもやめられなくなる「ギャンブル等依存症」(※)も同様の問題に至ることがあります。

※ギャンブル等依存症:医学的定義では、いわゆる「ギャンブル等依存症」は行動の障害に含まれており、依存症には含まれていませんが、ここでは依存症に含まれるものとして整理しています。

我が国のアルコール依存症の人とギャンブル等依存が疑われる人の数は、次のように推計されています。

アルコール依存症者
約58万人(時点経験)

ギャンブル等依存が疑われる者
約70万人(過去1年間)

厚生労働科学研究成果データベース

※1.厚生労働科学研究「WHO世界戦略を踏まえたアルコールの有害使用対策に関する総合的研究 2013~2015年度」
国立病院機構久里浜医療センター「国内のギャンブル等依存に関する疫学調査(全国調査結果の中間とりまとめ)」[PDF]

※2.障害者対策総合研究開発事業(国立研究開発法人 日本医療研究開発機構)
ギャンブル障害の疫学調査、生物学的評価、医療・福祉・社会的支援のありかたについての研究 2015~2018年度

2.依存症のどこが怖いの?

本人はもとより、家族や周囲の人たちの生活にも悪影響を及ぼす可能性が。

依存症になると、アルコールや薬物、ギャンブルなどを何よりも優先して考えるようになり、日常生活に様々な悪影響を及ぼすようになります。

依存症は「否認の病気」ともいわれ、本人は自分が置かれている状況や問題を認めようとしません。家族や周囲の人が、本人の行為をとがめたり、やめさせようとしたりしても、「自分は病気ではない」、「自分よりひどい人は他にたくさんいる」など事実を認めず、時には暴言や暴力を振るうこともあります。
また、依存症は、「本人がだらしないから」、「親の育て方が悪かったから」など、世間の誤解や偏見が根強いことから、本人や家族に対して、正しい診断や治療、適切な支援に結びつけることが難しくなってしまっています。
依存症では、家族が、誰にも相談できず、アルコールによる暴言や暴力、ギャンブルによる借金の尻ぬぐいなどに翻弄され、本人以上に心身が衰弱するケースが多くみられます。

依存症による様々な影響

3.なぜ依存症になるの?

特定の刺激で得られた快感・喜びを脳が繰り返し求めるようになり、誰でもなる可能性が。

人は、アルコールや薬物を摂取すると、脳内にドーパミンという物質が分泌され、中枢神経が興奮して「快感・喜び」を感じます。この感覚を脳が「報酬(ごほうび)」として認識すると、その報酬(ごほうび)を求める回路が脳内にできあがります。
しかし、アルコールや薬物の摂取を繰り返し続けると、次第に「報酬(ごほうび)」回路の機能が低下していき、「快感・喜び」を感じにくくなります。そのため、以前と同じ快感・喜びを得ようとして、アルコールや薬物の量や頻度が増えていきます。摂取量を増やせば一時的には「快感・喜び」を感じられますが、さらに回路の機能が低下して感じにくくなり、それを埋めようとまた量や頻度が増えます。
こうした悪循環に陥ると、脳が「報酬(ごほうび)」を求めてエスカレートしている状態となり、結果、自分の意志でコントロールすることは非常に困難となります。
ギャンブルなどで味わうスリルや興奮といった行動でも、同じように脳内で「報酬(ごほうび)」を求める回路が働いているのではないかといわれています。

報酬(ごほうび)を求める回路

アルコールや薬物、ギャンブルなどに手を出すきっかけは、特別なものではありません。
「周りとうまくなじめない」「仕事がうまくいかない」など、日常生活で多かれ少なかれ私たちが感じる不安や焦り、孤独感などがきっかけとなり、アルコールや薬物、ギャンブルなどに頼るようになってしまい、そこから依存症が始まってしまいます。そのため、依存症は、“孤独の病気”ともいわれています。
依存症は、意志が弱いとか、性格に問題があるなど特別な人だけがなる病気ではなく、条件さえそろえば誰でもなる可能性がある病気だとみられています。

4.依存症は治るの?

完治は難しいですが、適切な治療と支援を続けていくことで、回復が可能です。

依存症は脳の病気であり、いったん報酬(ごほうび)を求める回路が脳内にできあがってしまうと、脳を以前の状態に戻すことは難しいといわれています。しかし、適切な治療と支援を受けることでアルコールなど特定の刺激から離れ、通常の生活を送れるように回復することが可能です
まず刺激の元であるアルコールや薬物、ギャンブルなどへの依存を断つために、最寄りの「保健所」や「精神保健福祉センター」などの相談機関に相談することや専門医療機関などで診断・治療を受けることが大切です。また、依存症からの回復に向けて、自助グループ(※)等民間支援団体などとつながり支援を受けることも大切です。

※自助グループ: 依存症者が自主的に集まって、ミーティングなどを通して回復を目指す民間のグループです。民間では、こうした自助グループが日本各地でそれぞれ活動しています。

5.「依存症かも?」と思ったら?

まずは、最寄りの「保健所」や「精神保健福祉センター」などにご相談を。専門家の力を借りましょう。

依存症者の大半は本人に自覚がなく、「まだ大丈夫」「本気になればいつでもやめられる」などと考えます。そのため、自ら進んで相談機関に相談したり、医療機関に受診したりすることは、多くはありません。
また、家族など周囲の人も、身近にアルコールや薬物、ギャンブルにのめり込む人がいても、「ちょっと飲み過ぎている(やりすぎている)だけ」などと軽く考えたり、逆に「外聞が悪いから」などと世間体を気にして隠したり、家族内で解決しようとして誰にも相談しないことがあります。
依存症の問題を認識し、回復していくためには、専門家による適切な診断・治療と周りの方の支援を受けることが何よりも大切です。
もし、あなたの周りに「依存症かも?」と思われる人がいたら、まずは、最寄りの「保健所」や「精神保健福祉センター」に相談してください。まず、家族が行動を起こして、相談していくことが重要です。また、回復には自助グループなどの仲間とのつながりが非常に大事ですので、ホームページなどで自助グループの活動内容などを確認することもおすすめします。

依存症に関する相談窓口

<取材協力:厚生労働省 文責:政府広報オンライン>

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