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平成31年(2019年)4月23日

新しい時代の教育のために
「学校の働き方改革」が進められています!

いまの子供たちが生きていく未来は、IoTやビッグデータ、人工知能(AI)、ロボットなどの新たな技術の進展により、変化の激しい時代になると予想されています。子供たちには次の時代を切り拓くために必要な力が求められており、そしてその力を育むために、これまで以上に学校が教育活動に力を注ぐ必要があります。しかし今、学校教育を支える教師たちの長時間勤務は深刻な状況にあり、教師の働き方を見直す「学校の働き方改革」が進められています。

1.「学校の働き方改革」はなぜ必要なの?

教師が授業などの本来の業務に専念できる環境を作り、未来を担う子供たちの学びを充実させるため

日本の子供たちの学力は、OECD(経済協力開発機構)の学力調査で世界トップ水準です。この調査結果が示すように、日本の学校教育は高い成果を上げてきました。教師が学習指導だけでなく、生徒指導などを一体的に行う日本型の学校教育は国際的にも評価されています。しかし今、こうした従来のような教育活動を続けられるかどうかの岐路に立っています。学校で何が起こっているのでしょうか。

文部科学省が2016年に実施した勤務実態調査によると、1か月に80時間以上に相当する時間外勤務を行っている教師が、小学校で約3割、中学校で約6割に上るといった長時間勤務の実態が明らかとなりました。
この調査結果をもとに、教師の平均的な働き方を具体的に表してみると、次のような姿が浮かび上がってきます。

中学校教師 Aさんの1週間

平日は、朝、7時過ぎに出勤して、勤務時間(8時30分)が始まる前から子供たちを迎える準備を始めます。
子供たちの登校後は、授業や生徒指導、部活動など、子供たちが学校にいる時間は、子供たちと一緒に過ごします。
子供たちの下校後は、夜21時すぎくらいまで授業準備や保護者対応などを行ってから帰宅。
このように平日は12時間以上働く毎日。土日は部活動の指導などがあるため、家族とゆっくり過ごす時間がありません。

これまで「子供のため」という合言葉のもと、学校では、社会の様々な要請を受けながら、熱意や使命感ある教師たちが、子供に関わる多くの業務を担ってきました。しかし、「子供のため」とはいっても、長時間勤務で疲れている教師では子供たちに良い指導はできません。それどころか、過労死に至ってしまうという痛ましい事態も起こっています。

教師の働く環境が厳しいと、意欲・能力のある若者が教師を志さなくなり、学校教育の質の低下を招くことにもなりかねません。そこで、教師のこれまでの働き方を見直し、限られた時間の中で、子供たちに効果的な教育活動を行えるようにするために、「学校の働き方改革」が求められているのです。

また、人工知能(AI)やロボット技術の発達などにより、どんどん便利になり社会が激しく変化していく中で、次の時代を生きる子供たちは、きちんと文章を理解する力や、答えのない問題に対し、自分で考え、仲間と協力して取り組む力、知らない人に自分の意見を正確に伝える力など、AIやロボットでは代替できないような力をしっかり身に付ける必要があります。

そして、そのような力を子供たちに身に付けさせるためには、指導する立場である教師自身が日々の生活の質や教職人生を豊かにし、自らの人間性や創造性を高め、自らの授業を磨かなければなりません。

2.どのように働き方を変えていくの?

「勤務時間を意識する」「学校の業務を減らす」「家庭・地域等と役割分担をする」

平成31年1月、文部科学大臣の諮問機関である中央教育審議会が、学校の働き方改革を推進するための総合的な方策を示した答申(※)を取りまとめました。ここでは、その内容を紹介していきます。

(※)「新しい時代の教育に向けた持続可能な学校指導・運営体制の構築のための学校における働き方改革に関する総合的な方策について」(答申)(平成31年1月25日、中央教育審議会)

勤務時間を意識する

これまで、「子供のため」であれば長時間勤務も良しとしてきた教師の働き方を見直すため、学校現場における勤務時間管理の徹底が求められています。教師にとっても子供にとっても「時間」は有限です。優先順位をつけて時間を配分し直し、子供たちに効果的な教育活動を行うことが求められています。
文部科学省は、「公立学校の教師の勤務時間の上限ガイドライン」の中で、教師が決められた勤務時間を超えて学校などで勤務する時間の上限として、1か月45時間、1年間360時間以内などの目安を定めました。
また、教育委員会が、教師の勤務時間を踏まえて適切な登下校時間を設定すること、緊急時の連絡方法を確保した上で留守番電話の設置やメールによる連絡対応を可能とすること、中学校で長時間に及んでいる部活動について適切な活動時間や休養日を設定することなどに取り組むことも提案しています。

業務を減らす、家庭・地域等と役割分担する

答申では、教師が授業などの本来の業務に専念できるようにするため、これまで学校・教師が担ってきた14の業務を仕分けし、優先順位をつけて減らしたりすることを提案しています。

【学校以外で担うべき業務】
(1)登下校に関する対応
(2)放課後から夜間などにおける見回り、児童生徒が補導されたときの対応
(3)学校徴収金の徴収・管理
(4)地域ボランティアとの連絡調整

これらについては、基本的に「学校以外が担うべき業務」で、業務内容に応じて、地方公共団体や教育委員会、保護者や地域ボランティアなどが担うべきとします。

【必ずしも教師が担う必要のない業務】
(5)調査・統計等への回答等
(6)児童生徒の休み時間における対応
(7)校内清掃
(8)部活動

これらについては、学校の業務となりますが、必ずしも教師が担わなければならない業務ではありません。教師以外の担い手として、事務職員や地域ボランティア等の活用が挙げられています。

【教師の業務であるが、教師の負担軽減が可能な業務】
(9)給食時の対応
(10)授業準備
(11)学習評価や成績処理
(12)学校行事の準備・運営
(13)進路指導
(14)支援が必要な児童生徒・家庭への対応

これらについては、基本的に学校・教師の業務であるとし、その上で、それぞれの業務について、サポートスタッフ、事務職員や民間委託の外部人材等との業務分担により対応を図るべきとされています。

これまで学校の伝統として行ってきたものであっても、子供たちの学びや健全な発達の観点からは必ずしも適切とはいえないもの、本来は家庭や地域が担うべきものなど(※)は、大胆に削減することが重要としています。

※例えば次のようなものが挙げられます。

  • 夏休み期間のプール指導
  • 早朝など所定の時間外に行う部活動の指導
  • 運動会などの過剰な準備
  • 休日の地域行事への参加の取りまとめや引率

つまり、学校だけでなく、地域や家庭などを含め、地域全体で子供たちを育む体制を整備することが重要です。そのためには、社会全体の理解・協力が不可欠です。

3.家庭や地域の役割は?

家庭や地域も一体となって子供が育つ環境を支えていくため、ご理解・ご協力を

子供たちの成長のために何を重視し、限られた時間をどのように配分するか、各学校や教育委員会は、これまで慣習的に行われてきた業務であっても、優先順位をつけ、思い切って廃止することも考えていく必要があります。

学校の働き方改革は、これから本格化していきます。子供たちの未来のために質の高い教育を実現するには、家庭や地域も一体となって子供が育つ環境を支えていくことが求められています。
例えば、教師たちが行っていた夜間パトロールをPTAと地域住民が行ったり、給食、昼休み、掃除の対応を地域のシニアの方にお願いしたりするケースがあります。他にも、保護者を中心とした地域の方々が交代で、プリントや学級通信などの印刷を行ったりする学校もあります。
また、部活動については、地域の方などが顧問として、技術指導や大会などへの引率ができる「部活動指導員」という制度が導入されました。

ご家庭・地域の皆さんも、質の高い教育を実現するために、学校の働き方改革の必要性をご理解いただき、ご協力をお願いします。

<取材協力:文部科学省 文責:政府広報オンライン>

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