「警戒レベル4」で危険な場所から全員避難!5段階の「警戒レベル」を確認しましょう

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災害発生の危険度。警戒レベル3(市町村が発令)は「危険な場所から高齢者等は避難!」。警戒レベル4(市町村が発令)は「危険な場所から全員避難!」。警戒レベル5(市町村が発令)は「既に災害が発生・切迫している状況」。

集中豪雨や台風などによって、水害や土砂災害などの災害が発生するおそれがあるとき、どの情報をもとに、どのタイミングで避難をしますか?防災情報の意味が直感的に理解でき、それぞれの状況に応じて避難できるよう、災害発生の危険度と住民の方々がとるべき行動を5段階の「警戒レベル」を用いてお伝えしています。

動画

避難情報がよりわかりやすく!令和3年5月から「警戒レベル4までに必ず避難!」【字幕付】
(3分00秒)

避難情報が新しくなりました。避難に時間のかかる高齢者の方などは警戒レベル3で避難。警戒レベル4避難指示が出たら全員が避難です。大雨や台風などによる災害から命を守るため、日頃の備えと早めの避難を心がけましょう。【字幕付】
ナレーション:貫地谷しほり

1警戒レベルを用いた防災情報とは?災害発生の危険度と、とるべき避難行動を、住民が直感的に理解するための情報です。

日本では毎年のように、大雨や台風などによる洪水や土砂災害、高潮などが発生し、多くの被害がでています。
平成30年7月豪雨では200名を超える死者・行方不明者が発生するなど、各地で甚大な被害が発生しました(※)。気象庁から注意報や警報が、市町村から避難勧告や避難指示(緊急)など様々な情報が出されましたが、受け手である住民に正しく理解されていたかなど、様々な課題がありました。

こうしたことを踏まえ、住民の皆さんが災害発生の危険度を直感的に理解し、的確な避難行動をとることができるよう、避難に関する情報や防災気象情報等の防災情報を5段階の「警戒レベル」を用いて伝えることとしました。(令和元年6月より)

しかしながら、令和元年台風第19号においても、多くの人が避難の遅れなどにより被災したことから、住民の「自らの命は自らが守る」意識を一層徹底するとともに、避難情報のさらなる見直しを行うこととなりました。令和3年4月に災害対策基本法が改正され、同年5月から新たな避難情報を用いて避難情報を伝えています。

※資料:消防庁「平成30年7月豪雨及び台風12号による被害状況及び消防機関等の対応状況(第60報)」

コラム1

警戒レベル4避難指示までに必ず避難!

災害対策基本法の改正まで、警戒レベル4は、「避難勧告」と「避難指示」の2つの情報で避難が呼びかけられていましたが、法改正に伴い「避難勧告」は廃止となり、「避難指示」に一本化されました。
また、警戒レベル5は、「災害発生情報」から「緊急安全確保」に変更され、直ちに安全な場所で命を守る行動をとるよう呼びかけが行われます。ただし、警戒レベル5は既に災害が発生・切迫しており命の危険がある状態であるとともに、必ず発令される情報ではないことから、警戒レベル5を待つことなく、警戒レベル4までに避難することが必要です。

警戒レベル5は「緊急安全確保」で、これまでの「災害発生情報(発生を確認したときに発令)」から変更されたもの。警戒レベル4は「避難指示」で、これまでの「避難指示(緊急)、避難勧告」から変更されたもの。警戒レベル4までに必ず避難!

画像:内閣府「新たな避難情報に関するポスター・チラシ」より

2どの警戒レベルが出たら、どう行動すればいいの?「警戒レベル3」で危険な場所から高齢者等は避難、「警戒レベル4」で危険な場所から全員避難を。

警戒レベルは、災害発生の危険度が高くなるほど数字が大きくなります。警戒レベルが出されたとき、それぞれの段階で、住民の方々はどのような行動をとればいいのでしょうか。
重要なポイントは、「警戒レベル3」が発令されたら、高齢の方や障がいのある方など避難に時間のかかる方やその支援者の方は危険な場所から避難し、それ以外の人も、普段の行動を見合わせたり避難の準備をしたり、危険を感じたら自主的に避難すること。
そして、「警戒レベル4」が発令されたら、対象となる地域住民の方々は危険な場所から全員避難することです。 警戒レベル1から順に住民の方々がとるべき行動をみていきましょう。

警戒レベル1は、災害への心構えを高める

災害発生の危険性はまだ低い段階ですが、気象庁から警戒レベル1「早期注意情報」が発表された場合には最新の防災気象情報などに留意するなど、災害への心構えを高めてください。
早期注意情報は気象庁のページで確認することができます。

警戒レベル2は、ハザードマップなどで避難行動を確認

気象庁から警戒レベル2「大雨注意報」や「洪水注意報」等が発表され、災害発生に対する注意が高まってきた段階です。
ハザードマップで災害の危険性のある区域や避難場所、避難経路、避難のタイミングの再確認など、避難に備え、自らの避難行動を確認しておきましょう。
大雨注意報や洪水注意報等は気象庁のページで確認することができます。

警戒レベル3は、危険な場所から高齢者等は避難

市町村から警戒レベル3「高齢者等避難」が発令された段階です。避難に時間がかかる高齢の方や障がいのある方、避難を支援する方などは危険な場所から安全な場所へ避難しましょう。また、土砂災害の危険性がある区域や急激な水位上昇のおそれがある河川沿いにお住まいの方も、準備が整い次第、この段階での避難が強く望まれます。また、それ以外の方も普段の行動を見合わせたり、いつでも避難できるように準備をしたり、危険を感じたら自主的に避難をしましょう。
避難情報の発令状況は各自治体やNHKのページ等でも確認できます。

警戒レベル4は、対象地域住民のうち危険な場所にいる人は全員避難

市町村から警戒レベル4「避難指示」が発令された段階です。対象地域の方は全員速やかに危険な場所から避難してください。

警戒レベル5は、”命の危険。直ちに安全確保”

市町村から警戒レベル5「緊急安全確保」が発令された段階です。既に災害が発生しているか又は災害が発生直前であったり、確認できていないもののどこかで既に発生していてもおかしくない状況で、命が危険な状況ですので、直ちに安全な場所で命を守る行動をとってください。
警戒レベル5になってからでは、安全な避難が難しい状況です。予定していた避難場所への避難が危険な場合には、自宅の上の階や、崖から離れた部屋に移動するなど、その場でとることができる少しでも身の安全を確保するための行動をとるようにしましょう。

警戒レベル5は「命の危険 直ちに安全確保!」。既に災害が発生・切迫している状況です。命が危険ですので、直ちに身の安全を確保しましょう。「緊急安全確保」を市町村が発令。市町村が災害の状況を確実に把握できるものではない等の理由から、警戒レベル5は必ず発令される情報ではありません。警戒レベル4は「危険な場所から全員避難」。災害が発生する危険が高まっています。速やかに危険な場所から避難先へ避難しましょう。「避難指示」を市町村が発令。避難指示は、令和3年の災対法改正以前の避難勧告のタイミングで発令されます。警戒レベル4までに必ず避難!

3「避難」って何をすればいいの?「避難」とは「難」を「避」けること。普段からどこに避難するか決めておきましょう。

避難の方法

避難とは、難を避けること全体を指しており、学校や公民館といった指定緊急避難場所への移動だけが避難というわけではありません。住んでいる地域やそのときの状況、人によって方法は異なります。「自らの命は自らが守る」意識を一人一人が持ち、普段からどう行動するか決めておきましょう。

小中学校・公民館など行政が指定した避難所への立退き避難

マスク、消毒液、体温計、スリッパ、常備薬など自身が必要とするものを持参しましょう。

小中学校、公民館のイメージのイラスト

安全な親戚・知人宅への立退き避難

普段から災害時に避難することを相談しておきましょう。

親戚・知人宅のイメージのイラスト

安全なホテル・旅館への立退き避難

通常の宿泊料が必要です。ハザードマップで安全かどうかを確認し、予約しましょう。

ホテル、旅館のイメージのイラスト

屋内安全確保

ハザードマップで次の「3つの条件」を確認し自宅にいても大丈夫か確認する必要があります。

  • 家屋倒壊等氾濫想定区域に入ってないこと
  • 浸水深より居室が高いこと
  • 水がひくまで我慢でき、水・食糧などの備えが十分にあること

ハザードマップで「ここなら安全!」という場所を確認しているイメージのイラスト

(イラスト:内閣府「避難行動等のイラスト」)

避難行動判定フローを確認する

「避難行動判定フロー」では、災害時にとるべき避難行動をフローチャート形式で選択できます。災害に備え、事前準備や災害時の対応について確認してみましょう。

ハザードマップを確認する

普段から自分が生活している地域の、どこに、どんな大雨による災害のリスクがあるかをハザードマップで必ず確認しておきましょう。
ハザードマップには、土砂災害によって命が脅かされる危険性が認められる区域や、河川が氾濫したときに浸水が想定されるおそれのある区域、指定緊急避難場所等が掲載されています。さらに、大雨が降ると冠水し車両が水没するおそれのある箇所や、土砂崩れや落石の危険のため通行規制が行われる箇所も掲載されています。いざというときに、どの道を通って、どこに避難すれば安全なのか決めておきましょう。
ハザードマップは、各自治体のHPや国土交通省のハザードマップポータルサイトで閲覧できます。ハザードマップポータルサイトへアクセスすれば、ある地点の自然災害リスクが住所検索や、現在地からの検索により簡単に調べられます。なお、各自治体の窓口では、紙のハザードマップも配布されています。

ハザードマップを確認しているイメージのイラスト

(イラスト:内閣府「避難行動等のイラスト」)

4避難情報はどのように伝えられるの?テレビやラジオ、インターネット、防災行政無線などで伝達します。

市町村から避難情報が発令された場合には、テレビやラジオ、インターネットなどのほか、防災行政無線や広報車などで伝達されます。
例えば、警戒レベル4避難指示が発令された場合、市町村は、次のような内容で避難行動を呼びかけます。

緊急放送を発するスピーカーのイメージのイラスト

緊急放送、緊急放送
こちらは、○○市です。
○○川が増水し氾濫するおそれが高まったため、○○地区の洪水浸水想定区域に警戒レベル4避難指示を発令しました。
○○地区の洪水浸水想定区域にいる方は、避難場所や安全な親戚・知人宅に今すぐ避難してください。
ハザードマップで、自宅が安全だと確認できた場合は、自宅で避難しても構いません。

警戒レベル3、4が発令された場合、その地域にいる方は、周囲に声を掛け合って、安全・確実に危険な場所から避難してください。
なお、警戒レベルは、必ずしも1から5の順番に出されるとは限りません。状況が急変することもあります。市町村から避難情報が発令されていない場合でも、気象庁などが発表する防災気象情報を参考にしながら、適切な避難行動をとりましょう。

いざというとき、安全に避難行動をとることができるよう、普段から自分が住む地域にはどのような災害のリスクがあるか、災害が発生したときの避難場所はどこか、また、安全な避難経路といった事項などを、ハザードマップで確認しておきましょう。

コラム2

警戒レベルと警戒レベル相当情報の違いは?

災害発生のおそれがある場合、大きく分けて2タイプの情報が出されます。市町村等から出される「警戒レベル」と、国や都道府県から出される「警戒レベル相当情報」です。
「警戒レベル」は、市町村が発令する避難情報等に付される数字で、災害発生のおそれの高まりに応じて住民の方々がとるべき行動と当該行動を住民の方々に促す情報とを関連づけるものです。例えば市町村から警戒レベル4「避難指示」が発令されたら、対象地区の住民の方々は速やかに危険な場所から避難してください。
一方、「警戒レベル相当情報」は、国土交通省、気象庁、都道府県等が発表する防災気象情報に付されるもので、住民の皆さんが主体的に避難行動等を判断するための参考となる状況情報です。市町村は防災気象情報のほか、様々な情報を踏まえ避難情報を発令するため、同じレベル相当の防災気象情報と避難情報の出るタイミングが必ずしも同時になるわけではありません。
「自らの命は自らが守る」との意識を持って、防災気象情報も参考にしながら、適切な避難行動をとるよう心がけましょう。

(取材協力:内閣府 文責:政府広報オンライン)

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