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年々増え続ける空き家!
空き家にしないためのポイントは?

令和4年(2022年)6月14日

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最近ニュースなどで見聞きする「空き家問題」。今、日本では空き家が増え続けており、この30年間で2倍以上に増加しています。空き家が放置されると、倒壊や崩壊、ごみの不法投棄、放火などによる火災発生など様々な悪影響が生じます。あなたの実家も空き家になってはいませんか。将来相続する実家が空き家になる可能性はありませんか。空き家になる原因や空き家のデメリット、空き家を放置しないための解決策を紹介します。

1なぜ、空き家が増えているの?

「空き家」とは、一般的には「誰も住んでいない家」のことをいいます。平成27年(2015年)5月に全面施行された「空家等対策の推進に関する特別措置法(以下「空家法」という。)」第2条第1項で定義される「空家等」は、「概ね年間を通して居住やその他利用がされていない建築物(住宅に限らない)」を対象としています。
また、総務省が実施している「住宅・土地統計調査」では、空き家を次の4種類に分類しています。

住宅・土地統計調査における空き家の分類

  1. 売却用の住宅…新築・中古を問わず、売却のために空き家になっている住宅
  2. 賃貸用の住宅…新築・中古を問わず、賃貸のために空き家になっている住宅
  3. 二次的住宅…別荘などの普段は人が住んでいない住宅
  4. その他の住宅…1~3以外の人が住んでいない住宅で、転居・入院などで長期不在の住宅や取り壊し予定の住宅など

このうち、「売却用の住宅」、「賃貸用の住宅」、「二次的住宅」の空き家については、別荘などとして現に使用されていたり、売却や賃貸のために管理されていたりすると考えられます。一方、「その他の住宅」に分類される空き家は、現に人が住んでおらず、長期にわたって不在であり、そのまま放置される可能性が高い空き家といえます。「その他の住宅」は定期的な利用がされず、管理が不十分な状態となりがちであるため、その増加は近年大きな社会問題になっています。
「住宅・土地統計調査」(総務省)によれば、「その他の住宅」の空き家は、平成10年(1998年)から平成30年(2018年)の20年間で、約1.9倍の182万戸から347万戸に増加しており、今後も急速に増加していくと予想されています。

「その他の住宅」に分類される空き家の発生原因は、居住者の死亡や転居、実家を相続した子などが居住しないなど様々です。また、生まれ育った家に愛着があるため売却をためらったり、将来親族の誰かが使うのではないかと考えたり、他人が住むことに対する抵抗感があって賃貸にも出さなかったりして、居住可能な住宅であるにもかかわらず、結果的に空き家になってしまうケースもあります。

空き家の問題は他人事ではありません。たとえ今、空き家を所有していなくても、親が一人で暮らしていたりすると、親の死や老人ホームへの入所などがきっかけで、思わぬタイミングで空き家が発生してしまいます。実家が空き家“予備軍”になっていませんか?
親が元気なうちから、親が住んでいる家を将来どうするかなどについて、親を含めた親族などの関係者全員で話し合っておきましょう。どうするかを決められないまま住む人がいなくなり、そのまま管理せずに放置すると様々なデメリットが生じます。

2空き家のデメリットとは?

空き家は、所有している自分たちだけの問題ではなく、近隣にも大きな影響を与える存在となります。
「そのうちどうにかしよう」と考えて放置していると、家屋の状態が悪くなり、近隣に迷惑をかけてしまいます。どのような事情であれ、空き家の所有者にはきちんと管理する責任があります。

空き家のデメリット

近隣住民に迷惑をかけます

家屋は、適切な管理がされないと劣化が早く進みます。放置された空き家は、「外壁材や屋根材の落下」、「家屋の倒壊」など保安上危険な状態となるほか、「ごみの不法投棄」、「悪臭」、「ねずみや野良猫、害虫などの繁殖」、「雑草の繁茂」など衛生面や景観の悪化などをもたらし、地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼします。
このような適切に管理がされていない空き家があるだけで、近隣の不動産の資産価値が下がってしまうおそれや、「不審火や放火」、「不審者の出入り」など地域の防犯性が低下するとの指摘もあります。
また、外壁材や屋根材の落下、火災などによって通行人や近隣の家屋に損害を与えてしまうと、損害賠償責任を問われる可能性もあります。

罰則が適用されることがあります

空家法では、次の状態が1つでも当てはまれば、自治体から「特定空家等」と認められることになります。

特定空家等

(1)倒壊など著しく保安上危険となるおそれがある状態
(2)アスベストの飛散やごみによる異臭の発生など、著しく衛生上有害となるおそれがある状態
(3)適切な管理がされていないことで著しく景観を損なっている状態
(4)その他、立木の枝の越境や棲みついた動物のふん尿などの影響によって、周辺の生活環境を乱している状態

※イラストのような現に著しく保安上危険または衛生上有害な状態にあるものだけでなく、そのような状態になることが予見されるものも特定空家等に含まれます。

「特定空家等」に認定されると、自治体は所有者に適切に管理をするように助言や指導を行います。それでも改善が見られない場合は勧告や命令を行います。所有者が命令に従わなければ、最大50万円以下の過料に処される場合があります。(空家法第14条、第16条)

税金の負担が増えます

土地や家屋を所有していると、固定資産税や都市計画税などの税金がかかります。
住宅やマンションなどの居住できる建物の敷地である「住宅用地」には、特例措置が適用されるため、例えば固定資産税の課税標準額は、面積200m2以下の部分までの住宅用地(小規模住宅用地)は6分の1、小規模住宅用地以外の住宅用地は3分の1に軽減されます。しかし、空家法に基づく勧告を受けた特定空家等の敷地や、居住のために必要な管理がなされていない場合などで今後居住する見込みがない空き家の敷地には、特例措置は適用されません。

3空き家を放置しないためには?

空き家を発生させたり放置したりしないためには、空き家を「売る」「貸す」「使う」「解体する」などの方針を決め、方針に合ったサービスなどを活用して実行に移すことが重要です。
例えば、「売る」「貸す」のであれば、不動産業者に相談するだけなく「空き家バンクを利用する」など、今後「使う」のであれば「空き家をリフォームする」「空き家の管理サービスを利用する」など、目的に応じて様々な方法が考えられます。

空き家の発生原因の半分以上が相続です。住まなくなった後の家をどうしてもらいたいのか親の考えや思いを伝えないまま子どもが実家を相続すると、空き家になった実家をどうするかの方針がなかなか決まらず、遺産分割や相続登記、「家財の片づけや遺品の整理」など問題が山積みで、「売る」「貸す」「使う」「解体する」などの選択肢を実行することができず、活用に踏み切れないケースがあります。
家を誰が相続するのか? 相続後は、誰が住むのか? 売るのか貸すのか? それとも解体するのか? など、関係者で事前に話し合っておくことが重要です。

空き家を放置しないための方法

空き家について相談する・選択肢を知る

自治体によっては空き家の相談窓口を設置し、空き家の所有者のニーズにあった専門家や事業者等の紹介などを行っている場合があります。空き家を所有していて、あるいは、空き家を相続する予定があり、何とかしたいものの、どうしたらいいか分からない、何からすべきなのか分からない、どこに相談すればいいのか分からないなどのお悩みなどがある場合は、まずは自治体に相談をしてみましょう。
また、自治体によっては空き家セミナーを開催している場合があります。どんな選択肢があるのか知るためにも、まずは参加してみましょう。
専門家の例:弁護士、司法書士、行政書士、宅地建物取引士、不動産鑑定士、土地家屋調査士、建築士等
事業者の例:不動産業者、建築・リフォーム業者、解体業者、リサイクル業者、金融機関等

空き家バンクに登録する

空き家を「売りたい・貸したい」と考えているなら、不動産業者に相談するだけなく、「空き家バンク」に登録しておく方法があります。空き家バンクは、全国の約7割(令和元年10月アンケート)の自治体に設置されています。空き家バンクに登録しておけば、空き家を「買いたい・借りたい」人が登録された物件の中から自分に合ったものを検索できるので、申込みをしてきた人に空き家を売ったり貸したりすることができます。あなたがお持ちの空き家のある自治体が「全国版空き家・空き地バンク」(※)に参加している場合は、全国版空き家・空き地バンクから登録物件を検索できるようになるので、より多くの人に見てもらえる可能性があります。まずは空き家のある自治体に、確認してみましょう。

国土交通省「全国地方公共団体空き家・空き地情報サイトリンク集ページ」

※「全国版空き家・空き地バンク」とは?

全国の自治体が把握・提供している空き家などの情報を、全国どこからでも簡単にアクセス・検索できるようにしたのが、国土交通省の「全国版空き家・空き地バンク」です。公募によって選定された株式会社LIFULL及びアットホーム株式会社により、平成30年(2018年)4月から本格運用を開始しています。令和4年(2022年)4月末日時点で884自治体が全国版空き家・空き地バンクに参加しています。

【参考ページ】

国土交通省「空き家・空き地バンク総合情報ページ」

空き家をリフォームする

空き家を「売る」「貸す」などの場合、事前にリフォームをすることも考えられます。
ただし、一言で「リフォーム」といっても「店舗として活用したいので、耐震性を高めたい」「住宅として貸したいので、見栄えをよくしたい」など、目的によって内容は様々です。まずは目的に応じてどんなリフォームを検討すべきなのか、事業者や自治体と相談をしましょう。
また、一定の要件を満たすリフォーム工事を行う場合、国や各自治体の補助金を受けられることもありますので、調べてみましょう。

リフォーム等に関連する支援制度の例(国土交通省所管) ※令和4年6月時点
支援制度 内容 補助額等
空き家対策総合支援事業
※財政上の措置及び税制上の措置等(第15条関係)
(1)空家等対策計画を策定して、(2)空家法に基づく「協議会」を設置するなど、地域の民間事業者等との連携体制がある自治体が、空き家の活用を行う所有者に対して支援する場合、国も当該自治体に対して支援します。(間接補助) 所有者が受けられる補助額は自治体によって異なります。
こどもみらい住宅支援事業 住宅の断熱や耐震等のリフォームを行う場合に、その費用の一部が助成されます。(リフォーム業者を通じて申請) 最大30万円/戸(子育て・若者夫婦世帯の場合等は上限引上げ)
長期優良住宅化リフォーム推進事業 既存の戸建て住宅や集合住宅を耐久性があり、地震に強く、省エネルギー対策をし、維持管理がしやすいなどの性能向上のためのリフォームを行う場合に、その費用の一部が助成されます。(リフォーム事業者を通じて申請) 最大200万円/戸(子育て・若者世帯の場合等は上限引上げ)

各市町村が実施する助成金等もありますので、「○○市 住宅 補助」で検索したり、「地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト」を利用したりして調べることができます。

空き家内の家財を片付ける

空き家を「売る」「貸す」「使う」「解体する」いずれの場合も、空き家内にある家財が問題になります。ご自身で片づけることもできますが、廃棄やリサイクルに向けた家財の分別、遺品の整理などをしてくれるサービスもありますので、活用してみましょう。

空き家の管理サービスを利用する

忙しかったり、空き家が遠くにあったりして自分で管理できない場合は、有料の空き家の管理代行サービスを利用しましょう。サービスの内容や費用は事業者によって様々ですが、中には低額で見回りや報告書作成をしてくれるNPO法人やシルバー人材センターによるサービスもあります。自治体によっては、サービス提供団体の一覧を提供しているところもありますので、確認してみましょう。

空き家の活用サービスを利用する

空き家を手放したくないけれど、自分では管理ができないので、誰かに使ってもらいたいような場合は、地域で活動するNPO法人などによる活用サービス(活用したい人とのマッチングや空き家の賃貸、管理など)を探してみましょう。自治体によってはNPO法人や民間事業者と提携などを行い、サービスを紹介している場合もありますので、確認してみましょう。

空き家を解体(除却)する

老朽化した空き家を解体(除却)する場合、国や各自治体の補助金を受けられることもあります。空き家がある自治体のウェブサイトで調べるか、窓口に問い合わせてみましょう。
また、民間事業者と連携し、解体業者の紹介などを行っている自治体もあります。

建物の解体(除却)に関連する支援制度の例(国土交通省所管) ※令和4年6月時点
支援制度 内容 補助額等
空き家対策総合支援事業
※財政上の措置及び税制上の措置等(第15条関係)
(1)空家等対策計画を策定して、(2)空家法に基づく「協議会」を設置するなど、地域の民間事業者等との連携体制がある自治体が、空き家の解体(除却)を行う所有者に対して支援する場合、国も当該自治体に対して支援します。(間接補助) 所有者が受けられる補助額は自治体によって異なります。

空き家対策に関する税制特例

空き家の発生を抑制するための特例措置
(空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除)

被相続人が居住していた家屋及びその敷地等を相続した相続人が、相続開始の日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに、その家屋(その敷地等を含む。)又は家屋取壊し後の土地を譲渡した場合、一定要件を満たせば、その家屋又はその土地等の譲渡所得から3,000万円までが控除されます。令和5年(2023年)12月31日までの譲渡が対象です。

主な適用要件

  1. 相続開始の直前(老人ホーム等に入所の場合は入所の直前)まで被相続人の居住の用に供されていて、かつ被相続人以外の居住者がいなかったこと。
  2. 相続開始から譲渡の時までに事業の用、貸付けの用、又は居住の用に供されていないこと。
  3. 耐震基準を満たした家屋又は取壊しをした後の土地を譲渡していること。
  4. 昭和56年(1981年)5月31日以前に建築された家屋であること。
  5. 相続開始の日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡したこと。
  6. 譲渡価格が1億円以下であること。

国土交通省「空き家の発生を抑制するための特例措置(空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除)」

その他税制特例

居住用財産の譲渡に関する特例措置

自分が住んでいる家屋を売るか、家屋とともにその敷地や借地権を売ったときは、所有期間にかかわらず、譲渡所得から3,000万円までが控除できます。なお、以前住んでいた家屋や敷地については、居住しなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却した場合、諸条件を満たせば譲渡所得から3,000万円までが控除されます。

主な適用要件

  1. 居住用財産の譲渡であること。
    • 現在居住している家屋とその敷地
    • 過去に居住していた家屋とその敷地(ただし、居住しなくなった日から3年を経過する日の属する年の年末までに譲渡したものに限る。)
  2. 配偶者・直系血族(父母・子供など)、生計を一にしている親族等への譲渡でないこと。
  3. 前年及び前々年にこの特例や他の居住用財産の譲渡に係る特例を受けていないこと。

国土交通省「居住用財産の譲渡に関する特例措置」

低未利用地の適切な利用・管理を促進するための特例措置

譲渡価格が500万円以下の低額の低未利用土地等(土地とその上物)を譲渡した場合、譲渡所得から100万円を控除します。令和4年(2022年)12月31日までの譲渡が対象です。

主な適用要件

  1. 低未利用土地等であることについて、市区町村長の確認がされたものであること。
  2. 譲渡の年の1月1日における所有期間が5年超であること。
  3. 低未利用土地等が都市計画区域内にあること。
  4. 低未利用土地等の譲渡価額が500万円以下であること。

国土交通省「土地の譲渡に係る税制」

(取材 国土交通省  文責 政府広報オンライン)

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