冬は、電気やガスなどのエネルギー消費量が多くなる季節。外気温と室温の差が大きく、部屋を適温にするためのエネルギーの消費量が夏に比べると大きくなり、光熱費が高くなります。また、夜が長くなり暖房や照明をつけている時間が長くなったり、給湯などの使用が増えたりすることも光熱費が高くなる理由の一つです。そこで、無理なくできる省エネのポイントを紹介します。
1リビングルームでの省エネ
冬のエアコンを含む暖房の電力使用量は、家庭の電力使用量の約3割を占めます(※)。そこで、まずはエアコンの使い方を工夫することで節電の効果が期待できます。
また、冬の暖房時に、家の中の熱の約6割は窓などの開口部から逃げるとされています。厚手で丈の長いカーテンを使用する、断熱シート・フィルムを貼る、二重窓を設置するなどの対策をし、せっかく暖めた熱を逃がさないようにしましょう。ただし、石油ストーブを使用するときは、定期的に換気をしてください。換気が不十分だと、酸素が不足して不完全燃焼となり、一酸化炭素濃度が上昇し中毒になるおそれがあります。
※参考:
暖房器具(エアコン、ガスヒーター、床暖房、こたつ)
省エネのポイント
- エアコンの設定温度は20℃を目安に設定する
- 部屋の温度調節は頻繁にスイッチの入切を避けてエアコンの自動調節機能を使う
- エアコンの風向き(吹き出し角度)を水平に対して60°以上の下向きにし、暖かい空気を下方へ届ける
- エアコンの左右フラップを調整して、部屋の中で多く過ごす場所に風向きをかえる
- エアコンのフィルターは月に1から2度掃除をする
- サーキュレーターなどを併用し、暖まった空気を循環させる
- ガスファンヒーターは、冷気が入りやすい窓の近くに設置する
- 断熱マットなどを敷いて、床に熱を逃がさない
- 昼間はカーテンを開けて太陽光を部屋に取り込み、夜は厚手のカーテンで保温効果を高める
- カーペットや床暖房など分割して暖める機能があるものは、人のいない部分を暖めない
- 床暖房は、就寝や外出の約30分前にスイッチを切る
- やかんや鍋料理などで湿度を上げる。湿度が上がると体感温度が上昇します。
- ストーブやエアコンなどと併用する場合は、こたつの設定温度を控えめにする
- 上半身は1枚多く着込む
照明
省エネのポイント
- LEDランプに取り替える
- 照明器具を掃除して本来の明るさを取り戻す
- 必要のない場所の明かりはこまめに消す
- 待機消費電力を減らすためにリモコンではなく壁のスイッチで電源を切る
2キッチンでの省エネ
キッチンは、冷蔵庫をはじめとして、電子レンジ、こんろ、給湯器など、様々な調理家電やガス機器があり、多くのエネルギーを使う場所です。普段の使い方を見直して、できるところから省エネを実践しましょう。
冷蔵庫
省エネのポイント
- 冷蔵庫は壁から適切な間隔を空けて設置する
- 冷蔵庫は冷やしすぎないようにする。(「強」→「中」)
- 熱いものは冷ましてから入れる
- 冷蔵庫内に物を詰め込みすぎない
- 常温で保存できるものは冷蔵庫に入れない
- 開閉回数・時間を少なくする
調理・食器洗い
省エネのポイント
- 鍋の水滴をふき取ってからコンロにかける
- 炎が鍋底からはみ出ないようにする
- 炊飯器の長時間保温をしない
- 洗いものは、ため洗いにする
- 食器を洗う時は低温にする
3風呂・トイレ・洗面所での省エネ
体を洗うときにシャワーを流しっぱなしにする、暖房付きの便座のふたを閉めないなど、いつも無意識にやっていることはありませんか。そうした習慣を変えるだけで省エネにつながります。
風呂・シャワー・洗面所
省エネのポイント
- こまめにシャワーを止める
- 節水型のシャワーヘッドに変える
- お風呂は間隔をあけずに入り、追い焚き回数を減らす
- お風呂は次の人が入るまで1時間以上空くときは保温機能をオフにして、次に使うタイミングで追い炊きする
- 浴槽のふたは必ず閉める
- ドライヤーを使うときは、先にタオルでしっかり髪の水分をふき取る
- ドライヤーである程度乾いたら冷風に切り替える
トイレ
省エネのポイント
- 暖房付きの便座はふたを閉める
- 便座や温水の設定温度は季節に合わせてこまめに調節する
- 自動的に便座温度と温水温度を下げて節電する省エネ機能を利用する
コラム
「節電プログラム」で無理なくお得に省エネ!
家庭での節電の取組を後押しするため、令和4年12月1日から令和5年3月31日まで各電力会社では、この冬、「節電プログラム」を実施します。
ご利用の電力会社が国の「電気利用効率化促進対策事業」の採択事業者の場合、節電プログラムに、令和4年12月31日までに参加登録すると、一律2000円相当の特典をもらえるほか、対象の時間帯に節電したり、昨年よりも電気使用量を抑えたりすると、節電した量に応じてさらに特典がもらえます。
特典は、他社のポイントサービスやギフト券に交換して買い物に利用したり、電気代の支払いに使ったりすることができます。ただし、各電力会社によって利用条件は異なります。詳しくは、契約している電力会社のウェブサイトでご確認ください。
※下記のページで節電プログラムの採択事業者を検索できます。
資源エネルギー庁「節電プログラム」(電気利用効率化促進対策事業)」
(取材協力 資源エネルギー庁 文責 政府広報オンライン)
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