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平成28年10月6日
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大雨や台風の気象情報に注意して 早めに防災対策・避難行動を行いましょう

初夏から秋にかけては、台風や前線の影響で、大雨、洪水、暴風、高潮による自然災害が発生しやすい季節です。皆さんが早めの避難などの防災行動をとることができるよう、気象庁は様々な「防災気象情報」を発表しています。時間を追って段階的に発表される「注意報」や「警報」などの防災気象情報を有効に活用し、早め早めの防災行動をとるようにしましょう。

1.大雨や台風による災害は毎年発生

大陸と大洋にはさまれた日本には、季節の変わり目に梅雨前線や秋雨前線が停滞し、しばしば大雨を降らせます。また、7月から10月にかけては日本に接近・上陸する台風が多くなり、大雨、洪水、暴風、高潮などをもたらします。特に、傾斜の急な山や川が多い日本では、台風や前線による大雨によって、崖崩れや土石流、川の氾濫などが発生しやすく、人々の生活や生命が脅かされるような自然災害が、毎年のように発生しています。
近年でも顕著な災害を起こしたものだけでも、平成23年台風第12号による大雨(死者82名、行方不明16名)、平成26年8月豪雨(死者84名、住家被害13,490棟)、平成27年9月関東・東北豪雨(死者8名、住家被害19,723棟)など、風水害がいくつも発生しました。
近年は、短時間に狭い範囲で非常に激しく降る雨も頻発しています。特に道路が舗装された都市部では、川の急激な増水、道路や住宅の浸水、地下街の水没といった被害も発生しています。
また、雨で増水した川を見に行って流されてしまったり、浸水した道路で側溝の境界が見えにくいために転落したりする事故も発生しています。

最近の主な風水害

平成23年台風第12号による大雨(平成23年8月30日~9月6日)

紀伊半島を中心に広い範囲で1,000mmを超える記録的な大雨となりました。和歌山県、奈良県、三重県では、土砂災害や河川の氾濫などにより、72名が死亡、16名が行方不明となるなど、大きな被害に見舞われました。また、四国から北海道にかけての広い範囲で住家の床上・床下浸水や農林水産業への被害が発生しました。この台風による全国での死者は82名、行方不明者は16名、住家被害は26,102棟にのぼりました。

大規模な土砂災害で発生した天然ダム(奈良県五條市大塔町赤谷)
(写真提供:気象庁)

平成26年8月豪雨(平成26年7月30日~8月26日)

相次いで日本に接近した台風や前線等の影響で、7月30日から8月26日にかけて全国各地で連日大雨となり、土砂災害、浸水害、河川の氾濫等が発生しました。8月20日に広島県で発生した土砂災害で死者76名、福岡県、兵庫県、京都府、石川県及び北海道で合わせて死者8名の人的被害となり、全国で13,490棟の住家被害となるなど、各地で甚大な被害となりました。

土石流で押しつぶされた住家(広島県広島市)
(写真:気象庁パンフレット「大雨や台風に備えて」より

平成27年9月関東・東北豪雨(平成27年9月9日~11日)

台風や前線の影響で、西日本から北日本にかけての広い範囲で大雨となり、特に関東地方で600ミリ、東北地方で500ミリを超えたほか、9月の月降水量の平年値の2倍を超える大雨となったところがありました。土砂災害、浸水、河川の氾濫等が発生し、宮城県、茨城県及び栃木県で死者8名の人的被害、全国で19,723棟の住家被害が発生するなど甚大な被害となりました。

河川の洪水の状況(茨城県常総市)
(写真:気象庁パンフレット「大雨や台風に備えて」より

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2.「防災気象情報」を活用し、大雨や台風への備えを

台風などによる大雨、洪水、暴風、高潮が引き起こす様々な被害を防ぐために、国や都道府県では、土砂災害防止のための砂防設備の整備、崖崩れ防止のための防護壁の整備、川の氾濫を防止するための治水工事、高潮を防ぐための防潮堤の整備など、様々な防災対策を行っています。しかし、こうしたハード施設での対策を行っていても、自然の力が勝れば、災害は発生します。
災害から命を守るためには、国や都道府県が行う対策などの「公助」だけでなく、私たち一人一人の「自助」、すなわち、災害に対する備えをしておく、危険を感じたら早めに避難するなど、自らの命を守るための防災行動を起こすことが重要です。

そのような「自助」のために役立つのが、気象庁が発表している「防災気象情報」です。皆さんが早めの防災行動をとれるよう、気象庁は大雨や台風などに関する防災気象情報を随時提供しています。
災害が起こるおそれのあるときには「注意報」、重大な災害が起こるおそれのあるときは「警報」、さらに、重大な災害が起こるおそれが著しく大きいときは「特別警報」を発表し、注意や警戒を呼びかけます。
これらは原則として、市区町村ごとに発表され、市区町村は、警報などを受けて、ハザードマップ(後述)などに基づく危険な区域の住民に対して、避難準備情報、避難勧告、避難指示の発令を検討します。

雨が降り出したら「土砂災害警戒情報」にも注意しましょう。土砂災害警戒情報は土砂災害の危険が高まったときに都道府県と気象庁が共同で発表します。また、都道府県と気象庁は、土砂災害警戒情報を補足する情報として、市町村内のより詳しい危険度がリアルタイムで分かる「土砂災害警戒判定メッシュ情報」などを提供しており、各都道府県と気象庁のホームページで確認することができます。土砂災害警戒情報が発表されると、市町村は、メッシュ情報で危険度が高まっている領域の土砂災害危険箇所・土砂災害警戒区域等に対して避難勧告などの発令を検討します。

また、気象庁では、警報や注意報に先立ち、「大雨に関する気象情報」や「台風に関する気象情報」などを発表しています。天気予報やニュースで「気象庁では、大雨(台風)に関する情報を出して警戒を呼びかけています」という言葉が流れたら、その後の気象情報に注意してください。テレビやラジオ、気象庁ウェブサイトの「防災情報」ページなどで、最新の気象情報を入手するよう心掛け、時間を追って段階的に発表される「気象情報」「注意報」「警報」や「土砂災害警戒判定メッシュ情報」などを活用して、早め早めの防災行動をとるようにしましょう。

大雨や台風時に発表される主な警報・注意報

特別警報 大雨、暴風、波浪、高潮
警報 大雨、洪水、暴風、波浪、高潮
注意報 大雨、洪水、強風、波浪、高潮、雷

防災気象情報の効果的な利活用(大雨による土砂災害の場合)

土砂災害警戒情報と土砂災害警戒判定メッシュ情報の例

(画像:気象庁)

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3.日頃からハザードマップで危険箇所をチェック!

大雨や台風のときには、海岸や増水した川、急傾斜地など、危険な場所には近づかないようにしましょう。避難するときも安全なルートを通って移動できるよう、日頃から、市区町村が作成している「ハザードマップ」を活用して、危険箇所を確認しておきましょう。
ハザードマップは、過去に発生した災害の被害状況をもとに、地震や津波、台風や集中豪雨による洪水、土石流や崖崩れ、火山の噴火など、大規模自然災害における被害発生状況を予測し、地図に書き込んだものです。ハザードマップには、河川が氾濫した場合に浸水が予想される地域、土砂災害の発生する危険性のある地区(土砂災害危険箇所・土砂災害警戒区域など)などが示されていますので、あらかじめ知っておくことで、早めに避難行動をとったり、危険を回避して移動したりすることができます。
なお、ハザードマップを確認することは重要ですが、過信は禁物です。ハザードマップで危険な地域になっていなくても、「うちは大丈夫」「まだ大丈夫」と甘くみないで、早めに避難行動をとりましょう。
また、台風のときには、台風が通り過ぎたり、温帯低気圧に変わったりしても、吹き返しの強い風が吹いたり雨が降り続いたりすることもあります。警報や注意報が解除されるまでは、警戒を続けましょう。

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4.雨や風が強くなる前に、家屋の補強などの対策を

雨が降ったり、風が強くなったりする前に、窓や雨戸はしっかりと閉め、必要に応じて補強する、側溝や排水溝は掃除して水はけをよくしておく、風で飛ばされそうなものは飛ばないように固定したり、家の中に格納したりするなど、家の外の備えをしておきましょう。雨や風が強くなってからでは、外での作業は危険です。
また、飛散防止フィルムを窓ガラスに張るなど、室内の安全対策も行いましょう。避難が必要になったときに備えて、非常持ち出し品の点検や避難場所の確認なども行っておきましょう。

非常持ち出し品の一例

リュックサックにまとめて、すぐに持ち出せるようにしておきましょう。

食料品など
飲料水、乾パンやクラッカー、レトルト食品、缶詰、粉ミルク、ほ乳びんなど

医薬品など
救急医薬品、常備薬、マスク、紙おむつ、生理用品など

貴重品、お金
現金(小銭も)、預金通帳、印鑑、健康保険証、身分証明書など

衣類
下着、タオル、寝袋、雨具、軍手、靴など

日用品
ナイフ、缶切り、鍋、水筒、懐中電灯、ラジオ、電池、ロープ、マッチやライター
使い捨てのカイロ、ティッシュ、筆記用具、ごみ袋など

その他
防災ずきんやヘルメット、予備の眼鏡、地図など

警報、注意報が発表されているときや悪天候のときは、交通機関がストップしてしまうおそれがありますので外出は控え、外出している人は、天気が荒れる前に、早めに帰宅するようにしましょう。
市区町村から避難準備情報の発令があったときは、いつでも避難を開始できるよう準備するとともに、危険を感じたら自主的に避難を開始しましょう。特に、高齢者や子どものいる家庭など避難に時間を要する家庭では早めに避難することが重要です。避難勧告・避難指示があったときは、安全なルートで避難場所にすぐに避難してください。川の氾濫や土砂災害などの災害は一気に起こるため、避難が遅れると、命にかかわります。天候が荒れてからでは、移動も大変になりますので早い段階から避難するようにしましょう。
なお、既に災害が発生していたり、暴風や大雨等により避難場所までの移動がかえって命に危険を及ぼしかねない状況では、近隣の堅牢な建物などへ緊急的に移動したり、屋外に出ることさえ危険な場合は自宅の2階以上のがけや沢からできるだけ離れた部屋等に移動するなど、少しでも命の助かる可能性が高い安全確保行動をとるようにしてください。

竜巻から身を守るために

平成24年5月6日に茨城県・栃木県で竜巻が発生し、住宅損壊などの大きな被害をもたらし、1名の方が亡くなりました。竜巻は発達した積乱雲に伴って発生する、激しい渦巻きで、短時間で狭い範囲に集中して甚大な被害をもたらします。積乱雲が近づく兆しを感じたら、危険な場所から離れる、丈夫な建物にしばらく避難するなど、「自分の身は自分で守る」ことが大切です。
気象庁では、竜巻が発生する可能性があるときには、段階的に「気象情報」や「雷注意報」を発表し、今まさに竜巻が発生しやすい気象状況にあるときは、「竜巻注意情報」を発表します。竜巻注意情報が発表されたときは、まず、空の様子に注意してください。そして、雷や急な風の変化など積乱雲が近づく兆しがある場合には、頑丈な建物内に移動するなど安全確保に努めてください。窓のそばはガラスが割れる恐れがあり、危険です。ガラスの破片によるけがなどを防ぐために、シャッターやカーテンをしめましょう。
なお、気象庁では、竜巻などの激しい突風が発生しやすい地域の詳細な分布と1時間先までの予報として、「竜巻発生確度ナウキャスト」を提供していますので、竜巻注意情報と併せてご活用ください。

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<取材協力:気象庁・内閣府 文責:政府広報オンライン>

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