Skip to Content

The online magazine HIGHLIGHTING JAPAN

INDEX

Language
  • 秋田の米と水を使い生産される日本酒
  • 麹造り
  • 秋田酒こまちの玄米
  • 最先端技術を用いた精米機
  • タンクに蒸米、水、米麹を混ぜて酒母を造る
  • きりたんぽ鍋
  • はたはた寿司

November 2020

秋田の自然が育む酒

秋田の米と水を使い生産される日本酒

秋田県は、良質な米と水を用いて古くから日本酒造りが盛んであった。地元産の米と地下水から、最新技術を駆使して造られる日本酒は、郷土料理との相性も抜群である。

秋田酒こまちの玄米

米どころ秋田県は、酒造りが盛んで国内出荷量は第6位である。標高1000~2000メートル級の山々が連なる奥羽山脈を始めとする山岳地帯が生み出す豊富な伏流水を利用し、寒冷な気候の下で、ふくよかな芳香と上品な風味の日本酒を醸造してきた。

「17世紀、佐竹藩(現在の秋田県)には、日本三大銀山の一つと言われた、院内銀山(いんないぎんざん)などの鉱山があり、全国から労働者や技術者、商人が集まっていました。そうした人々の娯楽として酒が求められていたこともあり、佐竹藩は積極的に酒造業を保護しました。当時、藩内に700軒を超える酒屋があったそうです」と秋田酒類製造株式会社営業企画部の担当者は語る。

最先端技術を用いた精米機

「高清水(たかしみず)」の銘柄で知られる同社は1944年、12の酒蔵が企業合同して誕生した秋田を代表する蔵元の一つで、現在、年間約268万リットルの日本酒を製造している。

同社で造られる日本酒の原料米の97パーセントは、「秋田酒こまち」や「美山錦(みやまにしき)」と名付けられた秋田県産のお米である。

麹造り

「秋田酒こまちは、米本来のやさしい甘さを感じ、やわらかい口当たりの酒になります。一方、美山錦は厚みがあってキリッとしている酒になります」と担当者は説明する。

大粒である「秋田酒こまち」は、高精白が可能で、蒸米に弾力があり表面が乾きにくいことから麹がつくりやすいというのが大きな特徴だ。

秋田酒類製造は、吟醸酒や大吟醸酒など、様々な種類の日本酒を生産している。日本酒は玄米の表層部を削った白米を原料とするが、削る割合が日本酒の香りや味わいを大きく左右する要素の一つとされている。

精米の精度を高めるために、2019年8月、秋田酒類製造では老朽化した設備の更新に合わせ、ダイヤモンド砥石(といし)を採用した全自動精米機14基を導入し、全ての原料米について自社で精米を行っている。この最新機械の導入によって、省エネでの精米が可能で米が削られる際の摩擦熱による米の品質の劣化も抑えられるようになった。

タンクに蒸米、水、米麹を混ぜて酒母を造る

日本酒造りでは水の質も極めて重要である。秋田酒類製造は、奥羽山脈から日本海に注ぐ雄物川(おものがわ)、旭川、太平川の3つの川が集まる場所にある。仕込み水に使われている地下水は、かつて、佐竹藩の藩主のために使われたていた井戸と水脈が同じと言われている。その水は硬度49.7の軟水で、口に含むとふんわりとしたやわらかさを感じる。

こうした地元の米と天然の軟水で造られる日本酒「高清水」は、穏やかなうま味と香り、すっきりと切れのよい味わいが高く評される。担当者によると、「食事のおいしさを引き立ててくれ、飲み飽きしない酒」を目指しているという。

「海の幸と山の幸に恵まれている上に農業が盛んな秋田県には、様々な郷土料理があります。炊いた米を木の棒に塗り付けて焼いた“きりたんぽ”と地鶏を使ったきりたんぽ鍋、冬の日本海で獲れる魚のハタハタを米麹とご飯に漬け込んで発酵させた“ハタハタ寿司”など、秋田ならではの料理と高清水の相性は最高に良いです。是非秋田で味わっていただきたいです」

きりたんぽ鍋
はたはた寿司