Skip to Content
  • 東京2020オリンピック(上)・パラリンピック(下)の聖火リレートーチ
    Photo by Tokyo 2020
  • トーチは、真上から見ると、桜の花びらが5枚、開いているようにデザインされている。
    Photo by Tokyo 2020
  • 炎が灯ったトーチ(イメージ画像)
    画像提供:Tokyo 2020
  • 真上から見た、炎が灯ったトーチ(イメージ画像)
    画像提供:Tokyo 2020
  • 日本の伝統的な桜のモチーフ
    画像提供:Tokyo 2020

April 2021

「希望の光」を運ぶ桜のトーチ

東京2020オリンピック(上)・パラリンピック(下)の聖火リレートーチ
Photo by Tokyo 2020

東京2020オリンピック・パラリンピックの聖火リレートーチは、日本人になじみ深く、日本を象徴する花である「桜」をモチーフにデザインされている。

トーチは、真上から見ると、桜の花びらが5枚、開いているようにデザインされている。
Photo by Tokyo 2020

春になると、日本各地は桜の花で彩られる。春が近づくと、日本人は桜の開花を待ち望む。満開となった桜は人々を温かく包み、希望を与えてくれる。東京2020オリンピック・パラリンピックの聖火リレートーチは、長きにわたり日本人に愛されてきた花である桜をモチーフにデザインされている。

全長71センチ、重さ1.2キログラムのトーチは、真上から見ると、桜の花びらが5枚、開いているようにデザインされている。「伝統と現代技術の融合」をコンセプトとして、日本の伝統的な桜のモチーフを、最先端の技術を用いてよみがえらせた。さらに、年齢や性別、障害の有無、国籍にかかわりなく、誰もが取り扱いやすいようにデザインされている。例えば、視覚障がい者のために、トーチの正面が分かる印もグリップ部分に付けられている。

炎が灯ったトーチ(イメージ画像)
画像提供:Tokyo 2020

オリンピック聖火リレー用のトーチは「桜ゴールド」、パラリンピック用のものは「桜ピンク」にカラーリングされている。5つの炎が花びらから生み出され、それがトーチの中央で一つになって、より大きな輝きとなり、30〜40センチメートルの高さに燃え上がる。

トーチをデザインしたのは、世界的なデザイナー吉岡徳仁(よしおかとくじん)さん。福島県の被災地で開催したワークショップで、子どもたちの描いた力強い桜の絵が、このデザインを生み出すきっかけになったという。

真上から見た、炎が灯ったトーチ(イメージ画像)
画像提供:Tokyo 2020

トーチは丈夫で軽いアルミニウムから作られており、東日本大震災の復興仮設住宅から再利用されたアルミニウムが約30%含まれている。新幹線などの製造に使われている製造方法を用いているため、継ぎ目のない、ひとつなぎのトーチとなっている。

東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会によれば、このトーチのデザインには、「街から街へ春の訪れを知らせる桜のように日本全国を縦断し、希望の炎が平和を願う全ての人々の想いをつないでいくような聖火リレーを実現できれば、という願い」が込められているという。

日本の伝統的な桜のモチーフ
画像提供:Tokyo 2020

東日本大震災から10年を少し過ぎた3月25日、福島県のナショナルトレーニングセンター「Jヴィレッジ」でオリンピック聖火リレーがスタートした。コンセプトは「Hope Lights Our Way / 希望の道を、つなごう。」。今年7月から8月にかけて開催予定の東京2020オリンピックを前に、約4ヶ月間にわたって、被災地を含めて、全国各地を巡る。聖火リレーのルートにおいては、新型コロナウイルス感染症対策が実施される。聖火は「希望の光」を全ての人々につないでくれるに違いない。

注記: 本記事は東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の了解の上、同組織委員会の公表資料に基づき作成している。