音声広報CD「明日への声」トラックナンバー5(HTML版)|令和4年(2022年)5月発行分

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音声広報CD「明日への声」 vol.85(令和4年(2022年)5月発行)

トラックナンバー5

(タイトル:女性)

障害者の大切なパートナー「身体障害者補助犬」

(イントロダクション:女性)

目や耳、手足に障害のある方をサポートする身体障害者補助犬。常に使用者のそばに寄り添い、自立した生活を支えてくれる大切なパートナーです。補助犬は、使用者の体の一部として活動し、公共の施設や交通機関、飲食店や病院、宿泊施設など、いろいろな場所に同伴することが認められています。補助犬のことをもっと知り、理解を広げましょう。

(本文:Q.女性/A.男性)

Q:身体障害者補助犬というのは、いわゆる盲導犬のことですか?

A:盲導犬、介助犬、聴導犬のことを総称して、「身体障害者補助犬」と呼んでいます。簡単に「補助犬」とも呼んだりしますね。盲導犬は、目の見えない人や見えにくい人が安全に歩けるよう、障害物を避けたり、立ち止まって曲がり角や段差を教えたりします。介助犬は、手や足に障害のある人のために、物を拾って渡したり、指示したものを持って来たり、脱衣の介助などを行います。そして、聴導犬は、耳の聞こえない人や聞こえにくい人に、玄関のチャイム音、メールなどの着信音、赤ちゃんの泣き声、車のクラクションなど生活上必要な音を聞き分けて教えてくれます。

Q:普通の犬にはできないことですよね。相当訓練されているのでしょうか?

A:補助犬は身体障害者補助犬法に基づき、必要な訓練を受けており、国が指定した法人から認定を受けた犬たちです。社会のマナーもちゃんと守れますし、衛生面でもしっかり管理されているので、普通の犬とは違って、使用者と一緒にいろいろな場所に同伴することができます。

Q:レストランや病院などどこへでも一緒に入っていけるんですか?

A:身体障害者補助犬法では、公共施設や公共交通機関、スーパーやレストラン、病院、ホテルなど、不特定多数の人が出入りする施設などに、補助犬同伴の受け入れを義務付けています。しかし残念ながら、レストランやホテルでは、他のお客様への配慮などを理由に、補助犬の同伴を断るという不適切な対応も見受けられるのが現状です。体に不自由を抱える人も補助犬の助けを借りて、他の人と同じように社会に参加できるよう、周りの方々の理解が必要なんです。

Q:でも、実際は、補助犬が他の利用者に迷惑をかけてしまうような心配はないのでしょうか?

A:先ほども言ったとおり、補助犬はいろいろな場面で適切な行動がとれるよう訓練を受けています。電車、バス、タクシーなどの交通機関では、シートなどを汚さないように足元で静かに待機しますし、商業施設、飲食店、病院、ホテルなど多くの人が出入りする施設では、他の利用者の邪魔にならないよう動線を確保し、おとなしくテーブルの下や椅子の側などで待機しています。うろうろしたり、吠えたりすることはありません。衛生的にも、定期的な予防接種や検診はもちろん、補助犬の体が清潔に保たれ、毛が舞うようなことがないように、毎日のブラッシングと定期的なシャンプーなども使用者が責任を持って行っています。

Q:トイレの問題などはないのでしょうか?

A:食事や水の摂取時刻と量を決め、排せつの時間や健康を管理しています。
補助犬の体調に合わせて、指示した場所で排せつするようにマナーを守れるので大丈夫ですよ。

Q:訓練以外にも衛生的な管理も充分にされているんですね。普通のペットとは全く違うことがわかりました。周りから見て、ペットと補助犬の違いははっきりわかるのでしょうか?

A:周囲に補助犬であることがわかるように、盲導犬は白又は黄色のハーネスという胴輪に、介助犬と聴導犬は胴着に、それぞれ補助犬の種類などを記載した表示をつけています。使用者にも認定証の携帯が義務付けられているほか、補助犬の公衆衛生上の安全性を確認するための手帳も携帯しています。

Q:外出時に補助犬と出会った際には、何かしたほうが良いことなどはありますか?

A:使用者と一緒にいるときの補助犬は、使用者のお手伝いをするという、大切な仕事を担っています。きちんと訓練された犬ですが、仕事中に突然声をかけたり食べ物をあげたりすると、補助犬の気が散って事故の原因にもなりますので、そっと見守ってあげてください。また、使用者の方が困っているようであれば「何かお手伝いすることはありますか?」と声をかけてください。

Q:わかりました。補助犬の気を散らすような行為はNGですね。いろいろな施設で補助犬の受け入れが義務付けられているということですが、勤務先でも受け入れは義務付けられているのでしょうか?

A:身体障害者補助犬法では、一定規模以上の民間企業では、補助犬の使用を拒んではいけないことになっています。ただし、補助犬の使用によって、業務の遂行に著しい支障を及ぼす恐れがあるなどの、やむを得ない理由がある場合は対象外になります。

Q:なるほど。最後に、補助犬の同伴を断られてしまった際など、補助犬に関するトラブルなどがあった場合に、相談できる窓口はあるのでしょうか?

A:使用者や受け入れ施設側からのトラブルに対応する窓口を、各都道府県・政令指定都市・中核市が担っており、必要に応じて保健所や人権擁護機関などの関係行政機関を紹介してくれます。

(エンディング)

補助犬は、使用者の自立した生活と社会参加の可能性を広げてくれる大切なパートナーです。障害のある方が日々の暮らしをより良く過ごせるような社会の実現のために、身体障害者補助犬について、皆さんのご理解とご協力をお願いします。
もっと身体障害者補助犬について知りたい方は、厚生労働省のホームページで情報を提供しています。「厚生労働省 身体障害者補助犬」で検索してみてください。

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