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平成30年1月1日

資産づくりの第一歩に、
投資優遇制度「NISA(ニーサ)」があります

将来の生活や夢の実現のために、資産づくりを考えている方は多いでしょう。資産形成のために、より高い利回りが期待できる株式や投資信託への投資も注目されています。そこで投資による資産形成を助けるために、平成26年(2014年)1月からスタートしたのが、少額投資非課税制度「NISA(ニーサ)」です。皆さんも、「NISA」をきっかけに、投資や将来の資産形成を始めてみませんか。

1.NISAってなに?

新規投資の株式などの配当・譲渡益が非課税になる制度

NISA(少額投資非課税制度)は、平成26年(2014年)1月にスタートした、個人投資家のための税制優遇制度です。
通常、株式や投資信託などから得られた配当や譲渡益は、所得税や住民税の課税対象(※)となります。NISAは、毎年一定の新規購入分を対象に、その配当や譲渡益を最長5年間、非課税にする制度です。
NISAを利用するためには、証券会社や銀行、郵便局などの金融機関で「NISA口座」を開設する必要があります。NISA口座は、日本国内に住む20歳以上の方なら誰でも、1人につき1口座を開設することができます。NISA口座を利用して投資を行える期間は、今のところ平成26年(2014年)~平成35年(2023年)までの10年間です。
※所得税:15%、住民税:5%、復興特別所得税:所得税額の2.1%(合計20.315%)

NISAの概要

制度対象者 20歳以上の日本国内居住者
非課税対象 上場株式・公募株式投資信託などの配当や譲渡益
非課税投資枠 新規投資額で年間120万円が上限
※平成27年以前は上限が年間100万円
非課税期間 最長5年間
※期間終了後、新たな非課税枠への移行による継続保有が可能
投資可能期間 平成26年~平成35年(10年間)
口座開設数 1人につき1口座
※1年ごとに、金融機関の変更が可能

2.どうしてNISAが導入されたの?

個人の資産づくり促進と、「貯蓄から投資へ」の流れを促すことによる経済の活性化を期待

NISAをきっかけに、人々の上場株式や投資信託に対する関心が高まるとともに、次のようなことが期待されています。

(1)将来への備えとなる資産づくりの促進(家計の安定的な資産形成の支援)
日本では、将来の生活への備えとなる、預貯金や株・投資信託・保険といった金融資産を全く保有していない世帯、いわゆる「金融資産ゼロ世帯(二人以上世帯)」が年々増加しており、約3割(平成28年)を占めています。
NISA導入を一つのきっかけに、少しでも多くの人々が、将来に向けた資産形成に取り組んでもらうことが期待されています。

「金融資産ゼロ世帯(二人以上世帯)」の推移

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」より

(2)経済成長のために家計の金融資産を有効活用(家計からの成長資金の供給拡大)
日本国内において家計が保有する金融資産は1,700兆円に上りますが、そのうち預貯金が占める割合は半数以上と、他国と比べ突出して高くなっています(下グラフ)。
そこで「貯蓄から投資へ」の流れが促進されることで、家計から企業への資金供給が拡大し、経済が成長するとともに、家計も潤い、さらなる投資につながるという好循環を生み出す、という効果もNISAには期待されています。

家計に占める現金・預金の国際比較

(資料:日本:日本銀行「資金循環統計」、ドイツ:Deutsche Bundesbank "Financial Accounts for Germany"、アメリカ:Federal Reserve Board "Flow of Funds Accounts"、イギリス:Office for National Statistics "United Kingdom Economic Accounts"、フランス:Banque de France "Quarterly financial accounts France"より作成)

3.NISAを利用するには?

投資したい金融商品をよく考えてから開設を

NISAを利用するには、銀行や証券会社などの金融機関で専用のNISA口座(非課税口座ともいいます)を開設することが必要です。
なお、NISA利用時の注意点は次のとおりです。

(1)開設できる口座は1人につき1口座のみ
NISA口座は、1人につき1口座のみ開設可能(例えば、銀行と証券会社にそれぞれ1口座ずつ開設するのは不可)。
※金融機関を変更した場合には、複数のNISA口座を持つことになりますが、買付けができるのは変更後の金融機関にあるNISA口座だけです。

(2)未使用の非課税枠の翌年繰り越し、売却した非課税枠の再利用は不可
投資を行わなかった年の非課税枠を翌年に繰り越すことはできません。また、NISA口座で保有中の金融商品を売却しても、その金融商品の購入で費消した非課税枠は再利用できません。

(3)すでに保有している上場株式などは対象外
NISA口座は、新たに購入した上場株式・公募株式投資信託などが対象となるため、他の口座(一般口座や特定口座など)ですでに保有しているものをそのままNISA口座に移管することはできません。

(4)他の口座との損益通算・損失の繰越控除はできません
NISA口座で生じた売買による損失は、課税される他の口座(一般口座や特定口座など)の収益との損益通算はできず、損失の繰越控除もできません。
なお、金融機関によって購入できる商品は異なります(投資信託は証券会社や銀行などほとんどの金融機関で取り扱い可能、株式は証券会社のみ)。NISA口座を開設する際は、投資したい金融商品を十分に検討し、金融機関を選びましょう。

制度の内容や対象となる商品については、下記のウェブサイトをご覧ください。

コラム1

初めての方でも始めやすい「つみたてNISA」 平成30年1月スタート

平成30年(2018年)1月からは、これまでの「NISA」(以下、「一般NISA」という)に加え、「つみたてNISA」という新たな制度が開始されました。「つみたてNISA」は、毎月決まった金額を投資信託などに積み立てるもので、年間投資上限額は40万円とNISAよりも低いのですが、非課税期間は20年間と長期にわたります。長期運用を見据えて、毎月コツコツ積み立てたいという方に向いています。
なお、「一般NISA」と「つみたてNISA」は選択制で、同じ年に二つの制度を利用することはできません。現在、NISA口座をお持ちの方で、「つみたてNISA」に変えたい方は、ご利用の金融機関において所定の手続きが必要です。詳しくはご利用の金融機関にお問い合わせください。

詳しくはこちらへ。

コラム2

子供の将来の資産運用~0歳から19歳向けの「ジュニアNISA」

NISA口座は、20歳以上でなければ開設できません。そこで、20歳未満の方が口座を開設できる「ジュニアNISA」が平成28年4月から開始されています。
ジュニアNISAの口座を開設できるのは、日本に住む0~19歳の未成年者です。親権者などが代理で資産運用を行うことができます。投資上限額は毎年80万円までで、投資した年から5年間、非課税となります。子供の将来に向けた資産運用のひとつとして利用できます。

詳しくはこちらへ。

コラム3

NISAによる積立投資の普及へ「職場積立NISA」

給与からの天引き等によりNISA口座を利用して投資をする「職場積立NISA」サービスの提供が各金融機関で始まっています。
職場積立NISAは、NISAを用いて資産形成を始めるきっかけを提供するとともに長期的な資産形成に有効な積立投資の普及につながることが期待されています。

4.投資はギャンブル?

「長期間」の「分散投資」が、安定した収益を得るためのキーワード

将来のための資産づくりは大切なことです。資産づくりの方法(金融商品)には、大きく分けて、預ける「貯蓄」と運用する「投資」があります。

基本的な「金融商品」

  主な金融商品 内容
貯蓄 預貯金(普通預金、定期預金、財形貯蓄 など) 元本・利息確定型
投資 株式、投資信託 など 貯蓄よりも積極的に運用してリターンを増やす

※上記のほか、ケガや病気などに備えるための「保険(生命保険・損害保険)」もある。

資産づくりのための金融商品といえばかつては預貯金が中心でしたが、近年は株式や債券購入などによる投資も身近になってきています。しかし、株価や債券価格は変動するリスクがあり、それによる利益・損失については、一人ひとりが十分に理解しておく必要があります。
下のグラフは、金融庁による試算で、平成7年(1995年)から平成27年(2015年)までの金融状況にもとづき、同じ金額について3パターンの異なる投資の仕方をとった場合の収益を比較したものです。
全額を定期預金にした(A)は、損は出ていませんが、20年かけて1.32%増えただけです。
国内の株と債券に半分ずつ投資した(B)は、時期によってはマイナスになるなどプラスとマイナスを繰り返しましたが、最終的には38%増となっています。
そして国内・先進国・新興国の株と債券に1/6ずつ投資した(C)は、上下を繰り返しながらもマイナスを出すことはなく、20年後に79.9%増となっています。

「定期預金」「分散投資」の収益比較(平成5年~27年 金融庁試算)

(資料:金融庁)

保有期間による違いを試算したのが、次のグラフです。「毎月同額ずつを国内外の株式・債券に分散投資する」という条件で、保有期間が5年の場合と20年の場合を比較しました。この試算では、保有期間5年ではプラスになる場合もあればマイナスになる場合もありますが、保有期間20年ではマイナスにはなりませんでした。

国内外の株式・債券に分散投資した場合の収益率の分布

資料:金融庁

このように、分散投資を行い、長期で保有することで、安定的に収益を得られる結果となる傾向にあります。

5.投資を始める際の心がまえは?

3つの基準「安全性」「流動性」「収益性」がポイント

これから投資を考えている方は、次のような心がまえで準備を進めましょう。

(1)自分のライフプランを踏まえ、投資の目的を考える
結婚や住宅購入、子育てや教育、老後といった人生設計において、必要となる資金をシミュレーションしてみましょう。まずは、投資の目的や計画を考えましょう。

(2)「安全性」「流動性」「収益性」という3つの基準で検討
基本的には、収益(リターン)が高い金融商品ほど、リスクも大きくなります。金融商品を知るための手がかりとして、次の基準があります。

  • 安全性・・・元本が目減り、あるいは予想外の損をする可能性はないか?
  • 流動性・・・どのくらい自由に換金できるのか?
  • 収益性・・・どのくらいの運用利益が見込めるか?

原則として、これらすべてが優れている商品は存在しません。金融商品を選ぶ際には、この3つの基準を踏まえながら各々の長所・短所について正しく理解しておくことが大切です。自分が許容できるリスクの範囲を確認し、目的に応じた無理のない投資を検討しましょう。

(3)分散して投資
投資のリスクを減らすためには、複数の金融商品に分散投資するのが有効です。一つの商品のみに投資を集中した場合、それが値下がりすると、資産全体も減ってしまうためです。多様な金融商品をバランスよく保有することで、何か一つに損失が生じてもほかの利益がカバーし、全体のリスクを減らすことにつながります。(※コラム4参照)

(4)投資や金融商品に関する正しい知識の習得
自分の目的に適した金融商品を選ぶためには、正しい知識を身につけることも大切です。詳しく知りたい場合は、下記のウェブサイトなどを参考にしてください。

コラム4

「卵を一つのカゴに盛るな」

イギリスで古くから伝わる投資に関する格言です。これには次のような意味があります。

  • すべての卵を1つのカゴに入れた場合
    →カゴがひっくり返れば、すべての卵が割れてダメになるおそれ
  • 3つのカゴを用意して、卵を分けた場合
    →1つのカゴがひっくり返っても、残りのカゴは大丈夫

つまり、リスクは分散することによって減らせる、と昔から知られていたことが分かります。

<取材協力:金融庁 文責:政府広報オンライン>

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