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内閣府大臣官房政府広報室が企画・制作した各種広報をメディア別に紹介しています。
音声広報CD「明日への声」 vol.89(令和5年(2023年)1月発行)
トラックナンバー3
(タイトル:畠山)
住宅火災から私たちのいのちを守る10のポイント
(イントロダクション:畠山)
住宅などの財産だけでなく、命をも奪う恐ろしい火災。どんな危険があり、どんなポイントを注意すれば、住宅火災を防ぐことができるのでしょうか?日頃から取り組んでほしい「住宅防火 いのちを守る10のポイント」をご紹介します。
(本文:Q.畠山/A.南雲)
Q:寒い日が続いていますね。火を使う機会が増えて、空気が乾燥する地域も多い冬は、火事が多いと聞きます。毎年どれくらいの住宅火災が発生しているのでしょうか?
A:令和3年に起きた住宅火災の件数は1万936件にのぼります。なお、住宅火災によって亡くなる方は、近年減少傾向にありますが、依然として、毎年約900名の方が亡くなっています。そして、その約7割を65歳以上の高齢者が占めています。
Q:高齢者の割合が高くなっているのは、何か理由があるのでしょうか?
A:住宅火災で亡くなった方の状況をみると、病気や体が不自由なために逃げ遅れたり、熟睡していたために逃げ遅れたりするなど、「逃げ遅れ」が全体の約半数を占めています。この「逃げ遅れ」が、年齢の高い方の割合が多い理由の一つとして考えられそうです。
Q:痛ましいですね。火災の原因は身近なところに潜んでいるとよく聞きますが、住宅火災の出火原因にはどんなものがあるのでしょうか?
A:はい。住宅火災では、たばこ、電気器具、ストーブ、こんろを原因とした火災が多く見受けられます。例えば、たばこの火が布団に燃え移ったり、ストーブの火が衣類に燃え移ったりするなど、出火元から布製品などに火が移り、燃え広がることによって火災が起こっています。
Q:そうなんですね。では、住宅火災から私たちの命や財産を守るにはどうすればいいのでしょうか?
A:はい。消防庁では、「住宅防火 いのちを守る10のポイント」をスローガンとして、防火に繋がる4つの習慣を守ること、そして、6つの対策をとることを呼びかけています。
Q:そうなんですね。では、はじめに4つの習慣について教えてください。
A:はい。【火災の発生を防ぐための、4つの習慣】をご紹介します。
1「寝たばこは絶対にしない、させない」です。
住宅火災の出火原因でもっとも多いのが、「たばこ」によるものです。寝たばこはとても危険です。絶対にしない・させないようにしましょう。
Q:たばこの火は確実に消すようにしないといけませんね。続きもお願いします。
A:2「ストーブの周りに燃えやすいものを置かない」。
ストーブの周りに燃えやすいものを置くことは大変危険です。ストーブの周りには衣類などを置かないようにしましょう。また、寝る前やお出かけの際は、ストーブの電源を切ることを心掛けましょう。
3「こんろを使うときは火のそばを離れない」。
こんろを使うときは、消し忘れに注意し、火のそばを離れないようにしましょう。また、こんろの周りに燃えやすいものを置かないことを習慣にしましょう。
Q:普段から気を付けるように習慣化すると、難しくはないことばかりですね。
最後の一つはなんでしょうか?
A:4「コンセントのまわりを清掃し、不必要なプラグは抜く」です。
「電気器具」を原因とする住宅火災の件数は増加傾向にあります。コンセントにほこりは溜まっていませんか?コンセント周辺の定期的な掃除をはじめ、テーブルタップなどは、タコ足配線にならないように気を付けましょう。そのほか、トラッキング火災防止機能や、ブレーカー機能の付いたコンセントなどへの交換もおすすめです。
Q:ありがとうございます。次に6つの対策について教えてください。
4つの習慣が日頃から気を付けることだとするなら、6つの対策は、万が一に備えて準備しておくことという感じでしょうか?
A:はい、そうなります。では【火災を発生させないようにするための対策や、万一火災が発生しても、被害を抑え命を守るための、6つの対策】をご紹介します。
1「火災の発生を防ぐために、ストーブやコンロなどは安全装置の付いた機器を使用する」。
ストーブは、消し忘れや誤作動を防ぐための安全装置や、転倒時に自動的にスイッチが切れる機能が付いた製品を、コンロは、過熱防止装置などの安全装置がついた製品を使いましょう。
2「火災の早期発見のために、住宅用火災警報器を定期的に点検し、10年を目安に交換する」。
火災の早期発見のためには、住宅用火災警報器が有効です。住宅用火災警報器の設置により、住宅火災による死者数や損害額などが、大幅に減少することが分かっています。住宅用火災警報器の電池の寿命はおおむね10年となっています。十分な効果を発揮するために、定期的な点検を行い、10年を目安に本体を交換するようにしましょう。また、交換する際には、他(ほか)の部屋の警報器と連動する連動型住宅用火災警報器や、一酸化炭素警報機能付き住宅用火災警報器など、付加的機能がある機器に交換することが有効です。
Q:住宅用火災報知器って、普段はあまり気にしませんよね。これを機会に点検したいと思います。次の対策はなんでしょうか?
A:3「火災の拡大を防ぐために、部屋を整理整頓し、寝具、衣類およびカーテンは、防炎品を使用する」です。
お部屋は整理整頓されていますか?常に整理整頓を心掛けて、火災の拡大を防ぎましょう。また、着衣への着火や延焼防止のために、エプロンや寝具・カーテンなどには防炎品を使うことがおすすめです。
4「火災を小さいうちに消すために、消火器などを設置し、使い方を確認しておく」。
火災が起きて、火が大きくなってからの消火は大変危険です。火が小さいうちに消すために、住宅用消火器や、消火器の補助的な役割を果たすエアゾール式簡易消火具を、家に準備しておき、万が一の時のために、事前に使い方を確認しておきましょう。
5「お年寄りや体の不自由な人は、避難経路と避難方法を常に確保し、備えておく」。
特に、お年寄りや体の不自由な方は、避難が遅れがちです。避難経路や避難方法を事前に確認して備えたいですね。
Q:避難経路になる場所は、常に整理整頓して避難に支障がでないよう心掛けたいですね。さあ、あとは最後の一つです。
A :6「防火防災訓練への参加、戸別訪問などにより、地域ぐるみの防火対策を行う」です。
皆さんは、定期的に行われる地域の防火防災訓練に参加していますか?積極的に家族や地域の人と防災訓練に参加して、日頃から防災意識の醸成に努めましょう。
以上が、住宅火災からいのちを守る10のポイントとなります。命を守るために、日頃から取り組みましょう。
(エンディング:畠山)
消防庁では「住宅防火特設サイト」を開設し、住宅防火に関する様々な情報を提供しています。ご自宅の防火対策についてもっと詳しく知りたい方は、「住宅防火関係 火災報知器」で検索してみてください。
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